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Twitterで漫画を100日毎日投稿してわかったこと

マンガがバズるという現象に興味があったので、2月14日から5月30日の約107日の間毎日マンガを投稿してみた。
アカウントはhokuro_90

Twitterマンガというジャンルでバズるにはマンガの質と面白さが重要と思われがちだが、個人的にはそうではなく最も重要なのは「タイミングとIMPである」と思っていた。
つまり、ある程度プロモーションを行えば意図的にマンガをバズらせることは可能ということだ。そこでその仮説を検証するために100日間マンガを投稿し、様々な実験を行ってみた。

下記に期間内に行った試作を簡単にまとめようと思う。

仮説:
Twitterマンガがバズる要因は
マンガの質(絵・内容含む)<露出量とタイミング である

検証方法:
毎日漫画を朝5時に投稿
投稿期間内には同時に露出量を増やす、世間の話題になるような施策を同時に行い同じ内容のものを再投稿する
通常投稿時(朝5時の投稿)より、試作をおこなったもののほうがバズれば仮説 マンガの質(絵・内容含む)<露出量とタイミング
が成り立ったと考える

バズの定義:
♡1万以上またはRTが1万以上を超えたもの
(個人の主観)

やった施策:
・毎日投稿
・Twitterトレンドチェック
・TikTokへの展開⇒Twitterへの誘導
・話題の予測、準備

結果:
バズったマンガ数 3本
フォロワー数 90人くらい⇒1720人くらい
1投稿に対する最大IMP 5,546,285

結論:
マンガは個人のプロモーションである程度バズらせることが可能

各施策各々の詳細と効果

毎日投稿
試作効果 ★☆☆☆☆
そのままである。毎日マンガを投稿する。これを行ったのは、「Twitterにおいては1つの作品の完成度を上げることよりも量を多く出す方が強い(バズる可能性が高い)のでは?」とおもっていたからだ。
私の力量ではそもそも完成度の高い(絵が抜群にうまい、アイディアがいい)マンガを描くことが難しいので、どっちがよかったのか、を検証する術はないのだが、質の高いもの出せないんだったら毎日やるか…くらいのノリで始めた。

結果として、バズるために毎日投稿が直接的に関連しているかと言われるとNOだが、バズるための基盤を作るためにはとても重要な施策だったといえる。
まず毎日コンテンツが発表されるアカウントというのはフォロワーを増やすには有用だ。
アカウントが大きくなればバズる可能性が高くなる。直接的ではないが、バズる仕組みを作る上で地道な基盤づくりには役立ったと思う。

次に、毎日手持ちの作品の数が多くなるのは強い。
手持ちのコンテンツが増えればそれだけ武器が増えることになるのでプロモーションの幅も広がった。ただしこれはすでに手札が大量にある場合は毎日投稿にする意味がないので、副産物的な成果だったといえる。

デメリットとしては、毎日投稿しないといけないのは普通にプレッシャーが大きい。
5月に入ってからは毎晩うなされた。

Twitterトレンドチェック
試作効果 ★★★★★
毎日気づいたタイミングでTwitterの「トレンド」タブをチェックし、トレンドに上がっているものと内容が近いマンガがあれば再投稿した。
当たり前だが、トレンドになっているワードは注目度が高くなるため、IMP数はかなり上がる。
この試作はいろんなマンガで何度か行ったが、最初にバズったのは「サイコパス上司シリーズだった。
(サイコパス上司:♡数1万ごえ)

ちなみにサイコパス上司は上記投稿以前に何度か1話ずつ投稿していたが、その時の反応は下記の通りである

サイコパス上司がバズったとき、サイコパス診断という診断メーカーが流行っていたようで、結果をつぶやくユーザーが多かったことからトレンドに上がったようだ。
(キング・オブ・サイコパス は診断メーカーの結果の一つ)
診断メーカーの結果がトレンドに上がることは多く、それに乗っかってある程度のIMPを稼ぎいいね数を得るとトレンドタブをタップした先にある「話題」というタブに乗ることができる。
ここに乗ったことから大幅にIMPが増え、バズにつながったと考える。診断メーカー系はよくトレンドに上がるためチャンスが多く、また自分の診断結果をつぶやく、という特性上他♡を稼いでくる競合ツイートが少ないため、かなり「話題」に乗れる可能性が高い。

実はこの時、もう一つ同じ診断のタグがトレンド入りしていたのでほぼ同時に同じ内容をタグを変えて投稿している

結果的にはこちらの内容のほうが♡数は少なかったが、ずっと見守っていると♡稼ぎレースみたいで面白かった。こちらの事例から、乗る話題の注目度がバズるかどうかの大きなポイントになっていことはお分かり頂けるだろう。
もちろん乗っかっていったのに全然当たらなかったものもある。

原因はそもそもトレンドの規模が小さかったからだと予想する。
だがIMPは1回目に投稿したときよりも確実に上がっているため、大変おすすめの施策といえる。
数を重ねればいつかはどれかが当たる、リターンの大きい試作だ。

TikTokへの展開⇒Twitterへの誘導
試作効果 ★★★☆☆
施策を開始してから、TikTokへの展開も地味に行っていた。
今後動画ベースでのコンテンツが増えると予想し、先んじてマンガの動画での勝ちパターンを見つけたいというとこから始めたのだが、意外にもかなり効果の高い試作だった。

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というものの、TikTokはレコメンド形式のSNSである。Twitterと違い、そのコンテンツが好きそうな人にTikTok側から作品を当てていく、というものだ。
動画を作るのは手間だが、一旦動画を作ってしまうとこちらから何のアクションを起こさなくても勝手にTikTokが好きそうな人にそのコンテンツを見せ続けてくれる。Twitter施策で重要だったIMPを増やす、という施策を行わなくていいのである。
TikTokにもTwitterでいう「話題」的なものがあるようで、それは♡を押された回数÷見られた回数で評価される。
つまり♡される率が高ければ高いほど「いいコンテンツだ」と認識されてよりIMPが増えることになる。
このトレンドに乗ったのか、私の投稿したマンガ動画は1万〜6万のIMPが稼げているものもある。
とはいえ、TikTokではそのくらいのIMP数はざらにあるので、ここではこのTikTokでの試作がどうTwitterバズに関連したかを記載したい。
TikTokの方針のようだが、TikTok上で外部のSNSとの連携を推奨している。ホーム画面に行くとツイッターアイコンが表示されそこをタップするとユーザーのTwitterホームに飛ぶことができる。これにより、TikTokユーザーを自身のTwitterに誘導することができる。
実際私がTikTokに投稿したマンガ動画をTikTokerが自身のTwitterに投稿し、そこからの流入で急にTwitterのフォロワーが増えたことがあった。

TikTokは動画を作るだけで大量のIMPが稼げる・そのあと何もしなくてもTikTok側がそのコンテンツが好きそうな人に動画を当ててくれる・作品を消さない限り新規のユーザーにレコメンドし続けてくれるため、私の2月あたりに投稿した動画はいまだに閲覧数が伸び続けている。いわば「高性能自動マーケティングツール」なので、とにかくIMPを増やしたい!というときには雑でもいいので動画を作ってあげておくことを推奨する。

余談:
コミュニティガイドラインに抵触したのか、「麻薬所持犯に疑われかけた話」がアップして2時間くらいで停止されたのが面白かった


話題の予測、準備
Twitterの話題に乗る方法として、上記で上げたトレンドになっているものをチェックする方法とある程度話題になりそうなものを予測する方法がある。
予測できる話題は例えばバレンタインやクリスマスといった季節ものであるが、こちらのようものは予測が立てやすく競合が多数発生するというデメリットがある。実際、バレンタインに投稿したマンガも多数の強豪が登場しバスる結果には至らなかった

いくつかトレンドを予測していく上で、競合が生まれにくいのは「カレンダーなどで可視化されていないイベント」であることがわかってきた。
具体的な成功例は下記のツイートである。
(新卒に捧げる歌:RT数2万ごえ ♡数8万ごえ)

上記は4月1日の新卒入社に合わせたマンガだが、試作中最もバズったものである。バレンタインやクリスマスとは違って新卒入社はカレンダーなどに登録されている公的なイベントではない。こういった可視化されにくいがいつ発生するか明確なイベントは季節ものに比べて競合が少ない。
その他予測できる可視化されないイベントの例は、
・有名ゲームの発売日(発売時期が明確で準備がしやすい)
・選挙日
・金曜ロードショーなどの注目度が高いテレビ放送
などだろう。

ちなみに2月25日にも同様の内容をツイートしているが結果はバズとは程遠いものであった。

その他

自身でマーケティングをしていないのにバズったものとして、「薬物乱用頭痛になる社畜」があげられるが、これについても自分なりに考察をしてみた。
(薬物乱用頭痛になる社畜:RT数1万ごえ ♡数1万ごえ)
ツイートを投稿したのが5月17日(日)

その時点では♡数は30件 RT数は6件ほどだった。
そしてツイートがなんらかの原因拡散され始めたのが5月20日(水)
そして下記グラフが東京の過去1ヶ月の気圧の変化である

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https://www.aor.co.jp/live-weather2/Past_Month.html より

20日あたりで気圧が大幅に下がっていることがわかる。
気圧と頭痛には相関があるため、この時期に頭痛についての関心が高まっていた可能性が高い。
つまり、バズったツイートにはすべて説明できる要因があった。
たとえ直接的でなくともなんらかの現象がバタフライエフェクト的に作用しあった結果バズは生まれるという確信が上記ツイートからは持てた。

まとめ

・Twitterは攻めのSNS フォロワー数が少ない場合、試作をやらないと偶発的にバズることはほぼない
・トレンドに対して乗っかるのは典型的だが確実に効果あり
・話題を予測する場合は競合の多さも意識する
・TikTokは自動マーケティングツールとしては素晴らしい
・毎日投稿は即効性はないが、コンテンツの積み重ねという点では非常に有効


100日投稿してみた感想

最初は軽い気持ちで始めたが思ったより大変だった。
途中でマシュマロを導入したことで読んでいただいている方から感想がもらえ、なんとか最後まで乗り切ることができた。
(コメントいただいた方 ありがとうございました。とても励みになっておりました)
元来ずぼらで人前に描いたものをだすのが嫌いな性格なので、実験と銘打って試行錯誤して100日間はとにかくやってみる、と縛りをつけたことで今回このような成果がだせたのではないかと思う。
「新卒に捧げる歌」の事例から、バズるためにはユーザーに「今日これをRTすることに意味がある」と思ってもらえることが大切だと感じた。

もしTwitterで何かを発表していてなかなか拡散されない…という方は、上記の施策を試してみてほしい。

というわけで、今回は約100日投稿して得た知見的なものを文章が苦手ながら頑張ってまとめてみた。
今後アカウントでの発表は続けていきたいが、夜安眠するために少し投稿頻度は落とそうと思う。
記事の感想はマシュマロで募集中。

もしこの記事が気に入ったらTwitterで拡散してみてほしい。note記事のTwitterでの拡散方法にも大変感心があるので、もし何か得られたらまた記事や漫画にして皆さんに発表したい。
サポートしてもらえても喜びます。

では皆さん、快適なTwitterバズライフを。


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