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【今日のニュース6/20】ヤマトのデジタル改革、鍵はリスキリング

〈ポイント〉
・ヤマト運輸は2021年にデータの社内教育を開始
・受講者はプログラミングやSQLを学ぶ
・長期経営計画では「データ・ドリブン経営への転換」を掲げる

〈解説〉
ヤマトは2021年の4月から社内教育として「ヤマトデジタルアカデミー」を始めた。社内から30人ほどが2か月間のデータ教育を受ける。プログラミング言語のPythonやデータベース操作のSQLを学ぶ。
ヤマト運輸の親会社、ヤマトホールディングスは20年に公表した長期経営計画(NEXT100)で「データ・ドリブンの経営への転換」を次の100年の柱に掲げる。新型コロナでECサイトの販売量が増え、配達量も増えたが、配達員の人手が不足している。社員のリスキリングは、典型的なアナログ職場である物流の現場をデジタルで改革していこうというヤマトの意図が表れている。従来のエクセル管理からデータ解析ツールを駆使した配達個数などのデータ管理へ、AIを活用した需要予測と人員配置、配送施設でのロボ活用などDXの余地はたくさんある。少子化による人員不足の解決にも繋がる。
ヤマトは、現場もデータ分析も熟知した「ブリッジ人材」を育てる。ただ、プログラミングやデータサイエンスを学んだだけではなく、それらを実際にどのようにして使えるかが重要だからだ。社内教育の講座では、実践的な内容まで10講座を用意し、3年で1000人の専門人材を育てることを目標にしている。
現代は、テクノロジーの変化スピードはとても速い。そんな時代に必要なのは常に新しいスキルを身に着ける「リスキリング」だ。ヤマトの例はその象徴といえるだろう。

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