SUNNINESS (11) 「だから平野遼を評論する」
時計は二時を指していた。コーヒーの後の長い休みは、体も心も食物の消化にとりかかるだけだった。私は少し眠くなってきた。しかし、そろそろ学校に行く支度をしようかと腰を上げた。エリも壁に寄ったなり大きく伸びをした。昼間はまだ太陽がきつく照り付けてはいたが、今は秋の穏やかな光のにこやかさが目の前で波のように動く緑の中に没していた。私はタバコをくわえながら上着を羽織った。大家さん宅の離れからは犬の吠え声が聞こえていた。
すると、さっきまで晴れていた空が曇りだした。と思ったら、外から煙の