どうしても食べられなかったもの
こんばんは、まっすーです。
子どもの頃どうしても食べられなかったものってありますよね。
ピーマン、ニンジン、納豆、ブロッコリー、、
食べなきゃいけないと分かっているけど、
味が嫌いだったり、食感が気持ち悪かったり、、私の場合は見た目からでした。
今回は、そんな幼少時代の頃を振り返りながら書いてみました。
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【どうしても食べられなかったもの】
家の冷蔵庫を開けたら、業務用の黒豆パックが出てきた。B5ノート見開き分くらいの大きさだ。
そんな大量の黒い粒を見て、ふと昔のことを思い出す。
はるか、昔。
食べ物に好き嫌いがあった時代。
まだ小さかった私は、夕食に出された黒豆がどうしても食べられなかった。
なぜなら、私にはそれがゴキブリのように思えてしまうから。
見れば見るほど似ているところに気づく。
食卓の光を反射して、黒光りしているところや、皮がめくれた中身がぐちょっとしているところ。
あぁ、今日も無造作な方向を向いた集団が皿の上に置かれてる。
まるで大量のゴキブリが、小さなマンホールから我先にと溢れ出す瞬間を捉えたかのように思えた。
そんなわけで、いつも後回しにして他のものを食べる。
そして、他の食べ物が無くなりーの、その皿下げられーの、黒豆ーの。
黒豆の皿だけが残り、選択肢が無くなったところで、見た目の気持ち悪さを観察しつつ、渋々食べるのであった。
今でこそ、黒豆は美味しいと思っているし、黒豆がゴキブリに見えるだなんてことも想像しなくなった。
いつ克服できたかさえ覚えていない。
最後には結局、食べてしまうから、親から怒られたことはない。
今思えば、親から無理やり食べさせられなかったことが良かったのかもしれない。
もし、今の私が当時の私に声をかけるなら、
「似てるよね〜、でも美味しいんだよ」
と言って彦摩呂みたいなテンションで食べてあげるかな。
そんなどうでもいい事を考えながら、料理を作った。
もちろん今日の夕飯にはあの”黒豆”もいる。