地域おこし協力隊インタビュー vol.2
【美幌町】一戸 現貴さん
美幌町の協力隊となった経緯を教えてください。
「超直接的に人の役に立つ仕事を経験したい!」という想いから24歳で自衛隊に入隊しました。そこで出会った同期の話を聞くうちに、「まちづくり」や「シビックプライド(郷土愛)の醸成」に興味を持ちました。リサーチ会社に転職後、幅広い企業の調査業務を行う中で、現在所属する企業を知り、実際に社員が地域に移住して関係人口・移住定住促進事業を行うことに興味を持ち、転職を決意しました。提案された勤務地の中から、地域おこし協力隊の業務委託を受ける「美幌町」を選び、昨年11月に地域おこし協力隊として着任しました。
現在の業務内容について教えてください。
今年4月にオープンしたWorkingSpaceKITENで勤務しています。KITENはコワーキングスペース兼コミュニティカフェ兼移住相談拠点と複数の機能があります。私は、ワークスペース・イベント運営を通して、交流・関係人口の創出を行うとともに、KITENにて移住相談も対応しています。
当初は、コワーキングスペースやサテライトオフィスの機能としての活用を想定していましたが、地域の方が集う場所として4~8月で約2500名以上の方にご利用いただいています。
今後、任期中にどのような活動をしていきたいか教えてください。
コワーキングスペースは全国的に飽和状態と言われていて、利用が少ない施設も多い中で「なんかKITENって場所が盛り上がっているらしいよ」という情報が、SNS等を通じて地方創生やESG投資に興味のある企業の方に認知されて、何かチャレンジをしている人たちの集まるところにしたいです。地域の人たちとイベントをやりながら意見交換もできる場所「オホーツクのキープレイス」を目指していきたいです。
協力隊の活動を通して感じている美幌町の魅力を教えてください。
「自然と都市機能のバランスの良さ」です。自然度というものを数値にしてみたとして、大都会の自然度が0~5、知床や弟子屈といった国立公園が町の面積のほとんどを占める町が100だとします。美幌町の自然度は70くらいかなと思います。大都会の様なきらびやかさはなくても、自然の雄大さを体感出来ますし、知床や弟子屈の自然には勝てない分、都市機能が集約されており不便を感じないバランスの良いまちだと感じています。
協力隊の任期終了後に美幌町でやりたいこと、目指したい町の将来像について教えてください。
私は委託型の地域おこし協力隊ですが、KITEN及び周辺地域の活性化を行いながら、任期終了後も美幌町に残り続けたいと考えています。この地域一帯の魅力化ができればいいなと考えており、グランピングなどで年に一回必ず美幌町を訪れる観光交流人口をつくりつつ、将来的に二拠点生活やリタイア後にここに住もうかなという人が増えるのがいい流れだと思っています。長い目でみると人口が減っていく日本社会ですが、楽しく過ごしていく人が増えるお手伝いができたら僕としては嬉しいですし、やりがいがあると思っています。
そのためにも今は目の前にある問題・課題を解決し、日々のスペース・イベントの運営クオリティを高めてまいります。
この記事は、「創る」第25号発行時点(令和5年10月時点)の内容です。