【3ー10限目】9.11とリーマンショックで破綻した日本の保険会社
平成13年9月11日アメリカの同時多発テロによって、1400億円を超える再保険の支払いが生じた「大成火災海上保険」が破綻した。
大成火災は、個人向けの保険の契約が少なく、再保険の引受けが多い会社だったから、あまり聞きなじみがないかもしれない。
破綻した原因は、
・大成火災は航空機の再保険の契約を引き受けていた。本来であれば、さらに再保険に出して(再々保険という)リスクを分散させるべきところ、どうやらやっていなかったらしい。
・ニューヨークで現地採用した若い社員が、ワールドトレードセンターの火災保険に「再保険をかけている」と虚偽の報告をしていたらしい。
と言われている。
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平成20年には、リーマンショックの影響で、「大和生命」が破綻した。
平成13年の大成火災の破綻から、約7年ぶりの破綻だった。
なぜ破綻したのか?というと・・・
・逆ざや・金融不安といった逆風のなか、
・会社全体の業務効率が悪く、損失が膨らんでいた。
・しかも、平成14年に株式会社化しており、株主へ利益を還元しないといけないというプレッシャーがあり、
・他の保険会社に比べて、リスクの高い資産運用をしていた(平成14年から5年間で、外国証券や株式での運用比率を約2割も増やした)
・そんな中でのリーマンショックで大損失。とどめを食らった。
という流れ。
※NBF日比谷ビルはもともと大和生命の本社ビルやで
大和生命が、(すべて平成9年以降やけど)戦後10社目の破綻となった。
で、その後は1社も破綻してないよ。
それでも、保険会社も潰れるものだということがわかったと思う。
「じゃあ、どうやったら潰れる保険会社を見抜ける?」
という返答として、よく言われるのが「ソルベンシーマージン比率」という指標。
次は
【3ー11限目】ソルベンシーマージン比率第1位「みどり生命」って知ってる?
やで~