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『摂食・嚥下障害と誤嚥性肺炎のペイシェントジャーニー』【#在宅医療研究会 オンライン|10月度開催レポート】

今回は「摂食・嚥下障害と誤嚥性肺炎のペイシェントジャーニー」と題して、練馬光が丘病院救急総合診療科総合診療部門医師・歯科医師の松本朋弘先生からご講演いただきます。松本朋弘先生は、摂食・嚥下障害をご専門としておられる、医師そして歯科医師の両方のライセンスをお持ちの先生です。ちなみに松本朋弘先生は、そのほかにも医療と社会をつなぐYoutuber(総合診療ブラザーズ)としてもご活躍です。

はじめに

皆さんこんにちは。練馬光が丘病院救急総合診療科総合診療部門の松本です。実は私は訪問診療も週に一回させていただいており、在宅医療にも関わりを持っています。急性期の病院と在宅医療を分けることは、患者さんにとってメリットはないので、私は壁を作らずにひとつの括りで考えるようにしています。
 
私自身は、“街”で最期まで“生きる”を支えたい、ということを考え、日々診療をしています。
 
練馬光が丘病院の総合救急診療科は、病院の入り口である救急部門と出口である病棟・集中治療部門が合わさった部門ですが、それだけでは患者さんの暮らす場をカバーしていませんので、全てを支えることができません。そこで、救急医療に携わる私たちが訪問診療することで、全てを支えることにつながると考えています。病院内のICUで働く集中治療医のことをIntensivistと言いますが、私たちは自分たちのことをExtensivistと呼び、できる限り患者さんがその人らしさを保ちつつ、最期の時を迎えるまで寄り添うことができるように、病院の外での医療の提供もしています。この活動は、2021年4月から近隣の「やまと診療所」や「おうちに帰ろう病院」と連携して始めています。
 
事例の紹介をします。
極寒の時期に体動困難で入院された方です。咽頭癌の既往があり、複数回の手術をされています。すでに喉頭を摘出しておられ、声を出すことができません。入院時に咽頭癌の再発と多発転移が認められ、放射線療法を目的に高次医療機関への転院を提案しました。しかし転院の前日になり、金銭的な事情がありどうしても転院はできず、自宅に帰ることになりました。そこで自宅に帰るにあたり、やまと診療所を介した在宅医療につなげました。
 
やまと診療所での訪問診療が始まり、私がご家庭に訪問することになりました。元々お酒が大好きな方で、帰宅後も飲酒を続けておられました。やまと診療所では、ご本人の意思を最大限尊重することを大切にしていますが、最期のときが近づいてきたとき、最後にやりたいことをお聞きしたところ、好きだったキャンプに家族で行きたいとおっしゃいました。もう体力的に厳しい状況でしたが、その真意は家族にお礼を伝えたいということでしたので、自宅でBBQを開くことにしました。多くのお孫さんたちも集まってくださり、なかには初めてのバイト代でお酒を購入して贈ってくださったお孫さんもして、とても温かい気持ちになることができました。自分にとっても、とても良い経験をさせていただいた患者さんです。
 
別の事例ですが、元大学教授のバイオリニスト(88歳)です。
進行性核上麻痺で入院中の方でしたが、ご家族は介護が怖くてご自宅に連れて帰ることができずにいました。ところが病状が進行し、入院中に危篤状態になりました。もう長く持たないことをご家族に伝えたところ、実は娘さんも音楽家で、父親にチェロを聞かせてやりたいとの申し出がありました。病室で演奏してもらうのは味気ないので、ご自宅で聞かせてあげることを提案したところ、奥様も娘さんも「お願いしたい」ということで、自宅で看取りができるよう、やまと診療所も含めて調整をし、5〜6時間後に主治医である私も同伴して自宅に帰ることができました。そしてご家族が希望されていたチェロのリサイタルをご自宅で開くことができました。すでに下顎呼吸になっておられましたが、ご家族との大切な時間を過ごし、その12時間後に息を引き取っておられます。
このように、“街”で最期まで“生きる”を支える取り組みをさせていただいています。
 
さて本題に入ります。
なお今回の内容は、南山堂から出版されている「治療 (CHIRYO)」という雑誌の2022年3月号「その絶食、ちょっと待った!食べるを支えるアプローチ」に掲載されている内容ですので参考にしてみてください。

1.誤嚥性肺炎とは?

まず誤嚥性肺炎についてです。
 
2016年度の日本人の死因の第3位は肺炎です。脳血管障害よりも多い方が肺炎で命を落としていますが、肺炎で亡くなる方の97%は65歳以上です。ヒポクラテスは、肺炎は老人の友であると言っていますが、肺炎と高齢者は切り離すことのできない問題であると言えます。また高齢者の誤嚥性肺炎の発症率は、年間1.6~1.8%とも言われていますが、肺炎に占める誤嚥性肺炎の割合は年齢を経るごとに増えていきます。また、誤嚥性肺炎で入院した方の20人に3人が亡くなっているというデータもあります。さらに誤嚥性肺炎は通常の肺炎と比べて入院期間が長く、死亡率も高くなるというデータもあります。
 
誤嚥性肺炎は、気道に入った誤嚥物に含まれている細菌によって起こされる肺炎です。この誤嚥物は必ずしも食物であるとは限らず、むせることなく気道に入る唾液などの分泌物に含まれる口腔内細菌が原因となることもあります。
一般的に口腔内の細菌は、糞便中の細菌よりも多いと言われています。また私たちは一晩で4回も口腔内の唾液を誤嚥していると言われています。しかし私たちが誤嚥性肺炎を起こさないのは、そもそも誤嚥する唾液の量が少ないこと、また反射が働き、筋力もあるため、誤嚥しても咳をして誤嚥物を排出できること、また免疫が機能していることも理由として挙げられます。
 
なお感染への抵抗力が低下する要因に、口腔内乾燥、口腔内不衛生、食べない・話さない、寝たきり、低栄養などがあります。またその他のリスク因子には不適切な食形態、不適切な姿勢、胃食道逆流(嘔吐しやすい)、薬剤の副作用などがあります。

2.Patient journeyとは?

Patient journeyについて考える際、自分が患者となって病院を受診したら、どのようなことを経験するのか、つなげて考えてみるといいでしょう。
 
まず救急を受診すると受付をし、外来で待たされたあと診察を受け、検査を受け、説明を受けます。その後入院が決まったら、しばらく待たされたあとに病院の廊下を通り、エレベーターに乗り移動します。このような一連の流れを、感情も含めて患者主体で考えることをお勧めしています。
 
わたしたちはどうしても病気を点で考えがちですが、大切なことは線で考えることだと思います。誤嚥性肺炎について、単に抗菌薬で治す病気と捉えるのではなく、もっと背景にある脳卒中や心不全などの基礎疾患、さらにアップストリーム(上流)で前に戻って、若くて元気な頃、歯科に通院していたときから考えてみることです。歯科医療では、患者さんは若い世代から通っています。一人の患者さんを若い時から死ぬまで見ています。
 
誤嚥性肺炎だけ治すのではなく、その裏に隠れている原因も治療することです。
 
摂食嚥下障害・誤嚥性肺炎の患者に対するアプローチですが、原因と思われる問題とそのさらに上流の原因を突き止めることです。そのために薬剤を整理したり、原因疾患を調べたりします。
 
誤嚥性肺炎の患者の30%に、新たな嚥下障害の原因疾患が診断されるとも言われています。その原因は多岐に渡りますが、丁寧な病歴聴取をすることで原因を同定することはある程度できます。なかには治療可能な病気が見つかることもあるので、早めに原因を見つけることを意識することが必要です。
 
また、もし誤嚥性肺炎の経過として違和感を感じることがあれば、診断名だけで判断するのではなく、発症前の状態をしっかりと確認することが、治療可能な病気を見つけることにつながります。
 
誤嚥性肺炎の経過として違和感を感じることがない場合は、特に原因を追求する必要はありませんが、家族の反応を確認します。今の状態を受け入れることができているのか、しっかりと確認します。そうすることで家族も本人も納得して治療を受け入れていくことができます。
 
嚥下には脳(先行期)、歯(準備期)、舌(口腔期)、咽頭(咽頭期)、食道(食道期)の5期ある(5期モデル)と言われていますが、それぞれの時期に応じて誤嚥性肺炎を起こしうる原因に関する鑑別診断があります。
 
急性期病院で早期にスクリーニングすべき摂食嚥下障害の鑑別疾患として、私は研修医に次のように教えています。
SWEEP 5D
Sarcopenia サルコペニア
Wallenberg syndrome ワレンベルグ症候群
Endocrine 内分泌(副腎機能、甲状腺機能)
Electrolyte 電解質
Parkinson disease パーキンソン病
Dementia 認知症
Depression うつ病
Delirium せん妄
Drug 薬剤性(抗コリン、抗精神病薬、睡眠薬、抗けいれん薬など)
Dental problem 歯科的問題(義歯、歯周病、舌炎など)
これらは常々意識して鑑別するようにしますし、訪問診療の際も意識するようにしています。
 
高齢者の3つのD
症状は似ていますが、認知症、うつ、せん妄を忘れないようにしましょう。
これら3つの鑑別を点ですることは難しいのですが、訪問看護のように面で関わると鑑別が容易になることもあります。症状が日内変動しますので、複数の職種のかたが異なる時間に関わることで評価が容易になります。

3.急性期病院に入院する人とは?

急性期病院に入院する人は、主に高齢者と栄養不良だといえます。
 
リハビリテーション対象者には、栄養障害が87.6%もいるとの報告があります。
 
栄養不良をMini Nutritional Assessmentという方法で評価したところ、一般病院では38.7%であったのに対し、リハビリテーション病院では50.5%もの栄養不良の方がおられました。
 
サルコペニアと高齢者
サルコペニアは、老化に伴って骨格筋量、質、および強度に変化が生じた状態です。筋肉量の喪失割合は、運動レベル、併存疾患、栄養などの要因によります。サルコペニアは機能低下につながり、さまざまな障害を引き起こします。サルコペニアは一般病院で56%、リハビリ病院では53.6%に存在したと言われています。
 
また急性期病院に入院中の高齢者の17%はサルコペニアだと言われています。また入院中の高齢者の15%に、サルコペニアが新規発生しているとも言われています。入院後の安静臥床の生活が、サルコペニアの増悪に影響を与えている可能性があります。
 
医原性サルコペニア
①不適切な安静指示と絶食指示により引き起こされる
②病院での不適切な栄養管理が原因となる
③医原性疾患が原因となる
 
医原性サルコペニアを予防するためには、入院2日以内に身体機能、嚥下機能、栄養状態を評価しておくことです。そして早期離床、早期経口摂取開始、早期の栄養管理が重要です。
 

4.口腔ケアの重要性について

口腔ケアには、口腔内に存在する肺炎の起因菌を減少させる、唾液分泌を促進する、口腔内の乾燥を防ぐ、覚醒状態を向上させるなどの目的があります。
 
事実口腔ケアを提供したグループでは、発熱が50%低下し、誤嚥性肺炎の発症が40%減少、肺炎による死亡率も著しく減少しています。
 
口腔ケアと認知症
高齢者へのプロフェッショナルな口腔ケアは、認知機能の低下を防ぐと考えられています。日本で行われた研究ですが、認知機能の軽度低下を認める方に、月1回の歯科介入を行うと、口腔機能改善に加え、認知機能の改善も認められたという報告があります。
 
口腔ケアをすることで、咳嗽反射が亢進、口腔内の細菌が減少し、結果的に誤嚥性肺炎の死亡リスクが軽減することがわかっています。理想は、通常の口腔ケアを毎日行い、週に1回プロフェッショナルケアをすることだと考えています。
 
口腔ケアと終末期
セルフケアができない人は、容易に肺炎を発症します。終末期の患者は、もちろんセルフケアができませんので口腔ケアは必須です。
 
癌の終末期に限っていえば、主な口腔トラブルは口腔内乾燥、会話困難、経口摂取、口腔の疼痛などです。
 
終末期になると、ホスピスなどの特殊な状況を除くと、歯科、言語療法士などの介入がなくなるケースがあるので、忘れないようにすることが大切です。
最高の口腔ケアは食べ続けることです。
もし食べられなかったら、あるいは不用意に絶食すれば、トラブルが発生します。食べている口のなかには、絶えず流れる唾液があります。また硬い食べ物が舌苔を削ぎ落としていきます。その結果、口の中はきれいになっていきます。
 
食べない口の中は、唾液の流れがなくなり、乾き、枯れてしまいます。
 
セルフケアをできない人が、半日口腔ケアをしないでいると、口の中は乾き切り、問題が生じてしまいます。こまめな口腔ケアが大切です。
 
食べないことは、さらなる誤嚥のリスクになります
例えば、シンガポールで行われた研究では、摂食嚥下障害のある患者さんに、禁食しないで経口摂取を継続すると、肺炎の発症が少なくなることがわかりました。
 
日本で行われた研究でも、誤嚥性肺炎の患者を長期間禁食にすると、早期経口摂取群に比べて、死亡率の増加、嚥下機能の悪化が認められました。また禁食群では、早期経口摂取群に比較して、総栄養摂取量も総じて有意に低くなっていました。
 
もし不必要な絶食すれば、患者の豊かな人生を短くしているかもしれません。
 
最期まで口から食べる努力を惜しまないようにしましょう。

5.医科歯科連携をはじめませんか?

75歳を境に医科の受診と入院は増加していますが、逆に様々な理由があって歯科受診は減少していきます。
 
もし高齢者に対しても歯科が継続して介入することができると、患者さんにとって利点があります。例えば、入れ歯が必要な人に入れ歯を提供することができるようになります。このことで、死亡率が減少することもわかっています。
 
要介護者の90%が、何らかの歯科治療、もしくは口腔ケアを希望していると言われています。しかし実際に歯科医にアプローチできているのは、全体の3割程度です。訪問歯科の充足率は10%未満と言われています。
 
高齢者こそ、歯科の介入で予後が変わります。ぜひ医科歯科連携を検討してみてください。

6.楽しい食事介助もいかがですか?

顎が上がったまま食事をすると、誤嚥のリスクが高まります。
 
まず顎を引くことです。そうするだけで誤嚥のリスクが下がります。顎をひいた状態で食べてもらうために、介助者は座って介助することです。不適切なポジショニングも修正の検討が必要です。
 
食事の際、両手がぶら下がった状態だと、喉のあたりが下に引っ張られるので、飲み込みが難しくなります。実は腕は8kgを超える重りと同等の重さですので、顎に重りがついた状態と同じと考えられます。対策として、腕はベッドの上に置くなどして適切なポジショニングを目指します。また骨盤がずれていないかも確認が必要です。足はしっかりと踏ん張ることができるように、位置を整えます。足の裏がしっかりと何処かについているかです。足の裏の接地面積が確保できていないと、踏ん張ることができなくなります。そうすると、咳込むことが難しくなってしまいます。いずれも誤嚥性肺炎のリスクになり得ます。
食事介助は低い位置から行います。スプーンも視界の外からいきなりくると怖いので、目の前に持っていってゆっくりと介助します。介助を受けているこの人が、もし自分で食べるとしたら、どのようなスプーンの軌道をたどるのか、そのあたりを意識しながら介助すると良いでしょう。
 
なお左手介助の際は左から、右に座ると右手で食事介助をします。
またポジショニングや食事介助の技術は、誤嚥のリスクを減らすために大切な役割を果たしていますので、意識して取り組んでみましょう。
 
まとめです。
Patient journeyは綿々とつながっています。
病院への入り口の前、出口の後を意識した関わり方が大切。違和感があるところが、介入のポイントです。
 
食べることが最高の口腔ケア
歯科と上手に連携すれば、最期まで口から食べておうちで過ごせる街になることができます。今後もうまく連携できればと考えています。

7.質疑応答

Q. どうしても食べることを拒否される方がおられますが、先生はどのようにアプローチされますか?
A. 食べない人へのアプローチですが、まず食べることができる最大の方法を検討することです。これはその患者さんのおられる環境の医療資源に依存するところはありますが、家に帰ると食べることができるかもしれないし、何かできることがあるかもしれない、そう考えて色々と検討することです。やれることを全てやってダメなら仕方がないと思います。病院にいるときに食べない、と判定された場合、それは疑ってかかったほうがいいと思います。家に帰る、特老に行く、なんでもいいんですが、その人のストーリーが守られる場所、強みを生かせる場所に移してあげて、それでも食べられないかを考える必要があります。2週間は精一杯取り組んでみて、それから食べられないかどうかは判断したほうがいいと思います。

Q. 訪問看護師です。薬剤による嚥下障害が発生しているかどうかは、どのように判断すれば良いでしょうか?
A. 薬が影響しているかどうかを判断するためには、病歴聴取が重要です。その薬を飲み始める前はなかった嚥下障害が、飲み始めた後から発生していないか確認ことで判断ができます。また薬は、投与が始まった順番を考慮に入れ、原因と考えられる薬の上流まで辿って根本的な原因を解決しないといけません。
在宅医療の現場で、患者さんへの薬の影響を疑うことができるのは、訪問看護師でありヘルパーさんです。その原因を追求するのは医師であり薬剤師です。両者の連携なしでは、解決は難しいと考えています。
 

Q. 訪問リハの時、サルコペニアが考えられる患者さんに対する栄養管理をどのようにすれば良いのでしょうか?
A. サルコペニアであれば、絶対的にカロリー数を稼ぐことができるかが重要です。食べられない人を動かすと痩せてしまい、誤嚥のリスクは高まります。栄養管理をする際は、単に栄養のことだけを捉えるのではなく、環境調整や排便コントロールなど、様々なことを考える必要があります。これは、多職種が連携して解決するしかないと思います。ちなみに患者さんに食べてもらう栄養剤やゼリーは、全て自分で食べてみたほうがいいと思います。様々な味があるので、確認すると良いでしょう。

Q. 「お楽しみ程度の食事」といったときの食事の量はどの程度が妥当でしょうか?「お楽しみ程度の食事」でも食べたほうがいいのでしょうか?
A. 少量でも食べれるのであれば食べたほういいです。「お楽しみ程度」ということは、そのあと数週間程度で亡くなってしまうこともありうるということ。食事の量をどうしたら良いのか、という視点ではなく、残されている時間は長くない方であることを認識し、その方とどう向き合うか、そのように考えることのほうが重要ではないかと思います。

Q. 病院でも在宅でも、食べたくない、食欲がない人たちがいます。そもそもあまり動かないのでお腹も空かないのでは、と思いますが、このような方々に対応する際に見るべきポイントや栄養介入のアドバイスがあれば教えていただきたいです。
A. 食べたくない認知症の人であれば、痛みがないか、消化器系に問題がないかをまず確認します。特に介入できるものがないかを探しにいくことです。薬が原因になっていないかも確認します。このように食べたくない、という原因の源流を辿って探っていきます。
栄養介入は、少量高エネルギーの食べ物を選びます。あとは一緒に食べる、外に出て食べる、など何か刺激を加えながら食べるようにすると、食べることができる人もいます。

Q. アルツハイマー型認知症の方が老健から自宅に戻ってこられたあと、食べ物を口に入れたまま、なかなか飲み込めない状態です。対応策を教えてください。
A. まずそもそも寿命の可能性があります。あとは薬剤の影響や自宅に戻ってきたことによるせん妄状態かもしれません。老健にいた時、しばらく食べていなかったのかもしれません。この状態であれば、できることはその人らしさが生きるような刺激をしっかりと加えながら食事をすることではないでしょうか。例えば好きな場所に連れていくとか、幸せになれる環境を作ってあげるとか。とにかく色々と工夫してみてください。

今後の予定につきましては下記リンクよりご確認ください。
医療職・介護職・福祉職の方であればどなたでもご参加いただけます。


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