はじめまして、方丈社です

神保町の魚料理の老舗「魚玉」の二階に、小さな出版社をつくりました。
名前を、方丈社(ほうじょうしゃ)といいます。
名前のとおり、面積そのものはまことに小さなところですが、深くて、豊かで、明るい会社をこしらえました。

縮小しつつある出版業界のなかで、無謀ともいえる船出かもしれません。
けれど、「出版の原点とは何か。本をつくるというのはどういうことか」を、ずっと考えています。
答えは、簡単には出せないけれど、思っていることはあります。

「深くて、豊かで、明るい本をつくる」

その一念のみで、本づくりに精進するつもりです。
おおげさなことをいうつもりはありません。
ただ、本を手に取ってくれた人の、生活や、人生を、ほんのちょっとだけでも幸せにする。
そんな心映えの一冊を、ていねいにつくっていきたい。
「サバ塩定食」が名物の店の二階で、毎日そんなことを考えています。

方丈社はいま、海原にこぎ出た小舟にすぎません。
けれど、その可能性と志は、どこの出版社よりも高くありたいと思います。
宮沢賢治は「下ノ畑ニ居リマス」と黒板に記し、毎日畑で汗をかいてました。
私たちは「サバ塩ノ上」から、人を幸せにする本のことを、来る日も来る日も、考えていきます。汗をかきながら。

どうぞこれから、方丈社をよろしくお願いいたします。