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カフェの経営って、難しいのだ。


先日、市内のオープン間もないカフェへ、取材に行ってきた。事業計画や補助金の事例で、頻繁に登場するカフェ業態。(例えば、融資時に作成する創業計画書でも、カフェの事例はよく取り上げられる)


カフェオーナーからすれば、「舐めるなよ」と。私も取材を通して、「舐めたらアカン」と認識。今回は、そんなカフェ経営の裏側を、ちょろっとご紹介。


私の好きな内観レイアウト笑(誰も興味は無い)


■小規模事業者の、リアルな声。


経営者は、組織規模を問わず様々な「想い」や「夢」をもっている。一見、どこにでもありそうな小さな喫茶店オーナーですら、「珈琲の香りや楽しみ方を、たくさんの人に広めたい」といった、強くて固い意志・開業動機をもっていたりする。


私自身のことを言えば、勉強や携帯の充電の為に、カフェを頻繁に利用する。(←ただの迷惑であるw)


勝手なイメージだけれど、そんなお店の代表と言えば「時間の流れがゆっくりで~..。」、「お客さんと、お話しながら~..。」なんて、呑気なオーナー像を描いていた一人なわけだ。


案の定、その日は私の取材にたっぷり時間を割いてくれるわけもなく笑


仕込みや電話対応、SNSの更新や掃除に機械のメンテナンス。やること盛りだくさん、動きっぱなしのオーナーの姿が、小規模事業者へのリアルな印象だった。


■開業するのも大変!お金!お金!


最近はDIYや居抜き物件の活用機会が増え、飲食店の初期投資額も「従来より低くできる」と勝手に思っていた。


これも間違い


居抜き物件でも、洗面台や換気扇の取り換えが必要だったり、劣化や補修が必要となる機械設備も、案外多いらしい。それに、物件を選んだ後も「収納スペースが少ない!」とか、「電気・ガスの容量が足りないじゃん!」という事件というか後悔があるみたい。追加費用が発生する前提で、金融機関に融資の申請を出すのが賢明なのかもしれない。



ちなみに、数席程度のカフェ業態であれば、平均開業投資額は500万円前後がボリュームゾーンという印象。立地や設備へのこだわり、雇用(人件費)を見据えた、固めのシミュレーションが必要かなと。



賢い方は、国や市の補助金・助成金制度(建設費用や機械設備・広報費等が補助対象だったりする)を利用して、支出を抑える努力をしている。私も事業計画書の作成をご支援しているが、どうやら補助金の入金が遅れているみたいだから、不満の声もあるみたい..。



■「強み」と「機会」を整理する。いや、絶対強みあるから!


小さなカフェがビジネス街に出店して、集客を図っていきたいというケースを考えてみる。「SNSフル活用!」、「破格でいこう!」、「映えるしかない!」、「ウーバー!」。色んなお声が聞こえてきそうだけれど..。それらはあくまで手段w


まずは「自店の強みは何か?」を整理して、周りの立地や環境で「販売機会となりうるチャンスはあるか」を分析する。経営用語ではSWOT分析と言い、”機会を捉え、強みを伸ばす”というのが鉄則らしい。


※補足:「破格で提供する」つまり低価格戦略は、中・小企業がとるべき施策ではない。だって、客数も生産量も資本力も、圧倒的に少ないんだから。

・他の業種では、どうだろう?


業種を変えて、私の知り合いに木材屋さんがいるんだけれど、「御社の強みは何ですか?」って聞くと、「そんなもんねぇよw」と返される。


でも、よくよく聞くと「小回りの利いたスピーディーな納品」や「複数の販売網(チャネル)を確保している」と言うんだから、それが強みだよ!って(笑)


この手の整理は、第3者と一緒に行う方がいいのかもれない..。


■いいカフェって、どんなお店?


とある雑誌の1ページに、「カフェ ヴィヴモン ディモンシュ」という神奈川にある老舗繁盛店の取材が掲載されていた。



「長く愛さる店とは、どんな店でしょう?」

この質問に対して、オーナーは「選ばれるお店」になることだと。



確かに、私たちは常に「比較と選択」を繰り返している。重要なのは、”お客さんにとっての優先順位”を上げること。選択肢から漏れないお店作りをすること。


商いは、これだからおもしろい。


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