#1 憧れの保育士。そして理想と現実。
2007年、春。
私は長年の夢を叶えて「保育士」になったのだ。
でも、その夢は呆気なく2年で終わりを告げた。
好きな仕事を諦めなくてはならない喪失感と理想と現実のギャップに心がぽっかり開いてしまったようだった。
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私が保育士への夢を抱いたのは漠然と小学校高学年だった。
末っ子で自分より小さい子はそばにいなかったのだけれども、遠く離れていたけど沖縄にいる年の離れた従姉妹たちを面倒見てた。
考えてみれば私の母はすごく子どもが好きだった。
どの子にも優しく声