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場面緘黙症ブログ「12歳の私が伝えたかったこと⑧」 〜5歳だったわたしの気持ち〜


4歳の時、幼稚園入園をきっかけに「場面緘黙症・緘動 ※」を発症した娘。
その後不登校やパニックなどを経験し、ようやく自分を振り返ることができた12歳の頃に綴ったブログです。

(※場面緘黙症:家庭では話すことができるのに、社会不安のためにある特定の場面、状況では話すことができなくなる疾患。強い不安により体が思うように動かせなくなる「緘動(かんどう)」という症状が出る場合もある。)

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私は幼稚園でおしゃべりできない場面緘黙症で、動くこともできませんでした。

私は年中で入園して行き帰りは幼稚園の送迎バスに乗っていました。
バスが出発して幼稚園に向かうと、のどがしまるような気がしてきて、とてものどが乾きました。
でも自分ではお茶を飲むことができないので、飲めないと思うともっとのどが渇いてきて苦しくなるのです。

家の近くで朝、幼稚園のバスを待つときにはお母さんと離れるのが嫌で泣いていました。
バスが見えてくると私はお母さんの首にしがみついて、なんとかバスに乗せられないようにしました。

お母さんも先生も私がいつか幼稚園にもバスにもなれるはずだろうと思っていたそうです。
でも、日がたつごとに幼稚園に行かなきゃと思っても、怖い、行きたくないと感じるようになりました。

そんな私を心配して、ある時から、お母さんに幼稚園までの見送りか、お迎えをしてもらおうということになりました。
その時、お母さんは、行きの見送りを選ぶだろうと思ったそうですが、私は、お迎えを選びました。

見送りだとお母さんと幼稚園の門で別れないといけないけど、お迎えだったら、門でお母さんが待っていてくれるのが楽しみに思えるからです。

私が年長に上がるとき、2歳だった妹も幼稚園に入園することになりました。

そのときお母さんから妹について相談されたことがありました。
あまりよくおぼえていないのですが、その時の私は、こんな風にアドバイスしたそうです。

母:妹が幼稚園に行くのが難しかったらどうしたらいいと思う?
私:まず、幼稚園バスは絶対ダメ。
送り迎えにしてあげて!
休みたいと言ったら、休ませてあげて。
「そのかわり、明日は行こうね」とか言わない。

どっちにしてもゆううつなんだから、その時間はなるべく短い方がいい。
たとえば金曜日に休んだら、「月曜日には行こうね」と言われたら3日間ゆううつ。
それより月曜日の朝になって、「今日は行こう ね」と言う方がいい…。

  


これは妹へのアドバイスだったかもしれないけど、きっと、

わたしがしてほしかったこと。



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