「たまには良いこと言うんだね」

なんてみんなして言って笑った
君の知らない物語 より

我が職場イチ問題児な部長が、めずらしく良いことを言っていた。以下、思ったこと&彼を嫌いになりそうな時に読み返すための備忘録。


「システムが止まったから怒られる、それは当然。だけど、もともとお金をかけていないシステムで監視がうまくできていなかったのなら、
①お金をかけて監視する機能を作りませんか?
②止まったときには夜中でも休日でもでも出てくるので、その分の人件費をお願いできませんか?
と、我々は提案するだけ。『お金がない』と言われれば、それまで。『もっと早く提案してくれれば』と言われれば、謝る。我々はお金がないと動けない。」

この考え方は、私が労働するうえで最も大切にしていると言ってもいい。私は対価の発生しないサービスは極力避けたいと思うし、誰かに何かをお願いする時もきちんと対価を払いたい。自分がもらった分しか人には返せない、それ以上は負債になってしまうから。それはお金に限ったことではなくて、時間や気力や体力だって含まれる。(私がこう考えるようになったのは、父が過労自●したことが大きく影響していると思う。)

話をシステムの話に戻そう。
当たり前だが、システムは有料。しかも、世の人々が思っている以上に大きなお金が必要だったりする。みんなが使っているSNSやゲームだって、たくさんの人の時間や体力や気力や技術力を駆使して作っている。その対価として依頼主から大きなお金をもらう。もらったお金の分、満足してもらえるシステムを提供するのが我々システムエンジニアの仕事なのだ。

私が働く会社の収益は、親会社からの仕事が9割以上を占めている。それゆえに、『お客さま』である親会社の方々は少々無理難題を投げてくる。あえてはっきり言おう、親会社からナメられている。多くの人が、ナメられているという現状に目をつぶりながら仕事をしている。そんな中、問題児部長はこの部署で唯一、ナメられまくりな現状に怒り、声を上げている人物なのだ。
たとえ親会社といえど、対価に見合わないサービスを求められた時には断る・交渉する姿勢が大切だ。その代わり、もらった分はきちんと責任を持って全うすること。

これはシステム屋さんに限った話ではなく、何かしらのサービスを提供するすべての労働に対して当てはまる。もちろん、水商売だって例外じゃない。人はもらった分しか相手に返せない。ここまで読んでくれた貴方に思い出してほしい。知らないうちに負債まみれになるその前に。

その代わり、もらった分は相手に返していきましょ。

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