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営業は忍術

「世の中が乱れてからでは遅い。平時から、まずは趣味友で良いので仲間を増やしネットワークを築いておくのが肝要」

まさに今、世の中が乱れています。
その中でもニューノーマルに適応して、今まで以上に成果をあげている営業マンもいるとのこと。これは日本電産の永守会長がインタビューで「考えを改めた」と答えていたのを記憶しています。

時代は違えど組織の中で前線に立って戦う営業パーソンには忍術的なものが必要なのではないかと思ったの巻。

木村奥野介の忍術書

歴史秘話ヒストリア(NHK 2020年1月22日放送)「我ら忍者 甲賀にあり 忍び込め!ヒトの心」を見ていた中で、たまたま耳に残ったフレーズが冒頭の言葉です。

https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/408.html

江戸時代の尾張徳川家に仕えた甲賀忍者が残した忍術書「用間加條伝目口義」を紐解く展開で、とても見ごたえがありました。

リアルな忍術

少年の頃から印象が残る忍術というと、手裏剣や水遁の術、空蝉の術など戦いの最中で使う技のイメージが強いのですが、中学生になる頃からなぜか白土三平の忍者漫画をよく読むようになり、さらに幅広い印象をもちました。

「サスケ」や「カムイ伝」、あるいは「忍者武芸帳」や「ワタリ」など、読み進めると深みにはまる面白さがあります。(冒頭のアイキャッチ画像は、ぺんてるのボールペンで模写したものです)

忍術の技だけでなく謀略・計略が描かれることも多く、ストーリーとしても味わいがあります。裏をかかれたり、そりゃないでしょ〜と思うような展開もあり、悪く言えばご都合主義というか予定調和というか。

しかし、本当の忍術はきっと情報戦を主戦場として、印象や認識・マインドを制する戦いだったのではないかと思われ、社会人になってからのほうが逆に楽しめたりするものです。

敵だと思っていた登場人物が実は味方とか、その逆とか。あるいは寝返ったり、裏切ったり、情報を盗んだり、リークしたり。

なぜ忍術が成立するのか

白戸三平の漫画を読んでいるとよく描かれているのですが、さまざまな登場人物とのやりとりは「信用できるかどうか?」の一点にかかっていることがよくわかります。

これは今の時代も変わらずそこが大事なのに、数字や見た目やマーケティングコミュニケーションのあだ花に惑わされてきたのです。

あるいは顧客との関係を良好に維持することが命題となっているBtoB企業の営業担当者の立場があるとします。
これまでは大人のお付き合いや遊びを通じて関係性を強化し自分のプレゼンスを保っていた人がいたとしても、単純な利害関係やお互いの立場によって作られていたものがベースだと今の変化に耐えられないでしょう。

永守会長も驚いた、テレワークでも逆に成果を増大することができる営業パーソンは、もともとそんなことより「信用を積み重ねる」ことに重きを置いて行動してきた人なのでしょう。

約束を守る、一方的なコミュニケーションはしない、人の悪口を言わない、言い訳しない、時間に正確。どうってことないことばかりですが、どれも自分を律することが出来ていないと継続的にはできないことです。つまり、修行が必要なことばかり。

そういった積み重ねのある人には、今の変化はおおきなチャンスになっているのかもしれません。

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