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はじめまして、医師開発インソール「HOCOH(ホコウ)」です。

スマホの写真だけでつくれるオーダーメイドインソール「HOCOH(ホコウ)」。
医師が病院の限界を感じ、診療を減らしてでもインソールをつくる理由とは?HOCOHの始まりと描く未来について書きました。

※ヘッダー画像のインソール写真はプロトタイプです。最新版は、こちらのWebサイトよりご覧ください!

代表 兼 医師の自己紹介

はじめまして、「HOCOH(ホコウ)」というインソールを開発する株式会社ジャパンヘルスケア代表で医師の岡部大地です。

私は医学生の頃、患者さんの多くは病状が悪くなってから病院に来ることに違和感を覚え、大変な手術や、負担のかかる治療を要する前に予防すること――「予防医療」へフォーカスしようと心に決めました。

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総合診療医として幅広く患者さんを診たあと、現在は足病医(そくびょうい)として診療しています。「足病医」とは足の疾患を専門的に診療する医師のことで、欧米諸国では目を診る眼科医、歯を診る歯科医がいるように足を診るお医者さんとして確立していますが、日本ではまだまだ数少ないことが現状です。

昨年博士課程を修了した大学院では、どうすれば社会全体に予防医療を広められるかを研究してきました。世の中には、健康を左右している要因が「個人」ではなく、「社会」にあるものが沢山あります。収入、教育の水準、家の近くに緑が多いか、地域のつながりがあるか……そういったことも、健康に関係します。「禁煙しましょう、禁酒しましょう」と患者さんの「意思」に訴えかけるのではなく、患者さんの「環境」を変えることで、予防医療を広げたいと考え活動しています。

誰もに起こりうる「痛み」を解決したい

みなさん、外反母趾、扁平足などの足トラブルを抱えていませんか?
また、腰痛や肩こりに悩んでいたりしませんか?

男性の50%、女性の75%が足のトラブルを抱え、その原因は「足のゆがみ」だと分かっています。

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しかもゆがみは連鎖するため、ひざや腰の痛みにつながります。肩こりの原因が実は足にあることもあるんです。

そういった「足腰の痛み」(筋骨格系疾患)が健康寿命を最も短くしており、要介護の原因の3分の1を占めます。

実は私自身が、外反母趾、扁平足、たこ、巻爪、O脚などを持つ、将来痛みやすい身体です。

最初はなんとなく歩き方に興味を持ったことがきっかけでした。そこから視点を深めていくうちに、その事実を知り、

「なぜ30年間誰も指摘してくれなかったのだろう?」

と思いました。そして周りを見渡すと私のような人ばかりだと気づきました。

臨床医として感じること

新型コロナ感染症のことでも新しく分かったことが山程あるように、医療はまだまだ発展途上です。

これまで医療の世界はとにかく命を伸ばすことに注力し、生活習慣病やがんに関しては、豊富に内科があり、それに対応した外科もあります。

しかし健康寿命に最も関わる痛みを診るのは整形外科で、予防や症状初期のケアする「整形内科」がありません。

手術以外の方法で、痛みを治療したり予防する方法が、世界でもきちんと医学されていないんです。

だからみなさんも、

「痛みを感じたときに、どこに行ったらいいか分からない」
「整形外科に行っても湿布を出されただけ。何もしてくれなかった」

なんてことはありませんか?

それはまだ十分に痛みが科学されていないからなんです。だから、私の外反母趾を指摘する人はいなかったのです。

医師がインソールをつくる理由

痛みは日々の悪い姿勢、つまり「ゆがみ」から起きます。

しかし

「姿勢を整えるのは難しい」

ですよね。常に重力がかかっている身体はどこかしらがゆがみやすいものです。

意識して整えても、気づくとまた悪い姿勢に戻っている……。それでは痛みを予防できません。

しかしインソール(靴の中敷き)は、靴の中に入れるだけで履いている間ずっと姿勢を整えることができます。

意識しなくてもゆがみを整え続けられるので、効果が高いものです。

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私自身、病院で処方された骨格を整えるインソールを初めて履いたとき、足の疲れやすさが半減し、衝撃を覚えました。

その経験以降、診療を足に特化して患者さんにインソールを処方していくと、

「外反母趾の痛みでインソールを履き始めたけど、腰痛も治りました」
「足の痛みがなくなり、歩けるようになりました」

と言ってもらえ、みるみる患者さんの足腰のトラブルが解決していくのを目の当たりにしました。

しかし私が働く足専門病院は3ヶ月待ち、3回の通院や様々な費用がかかります。特に地方では矯正用のインソールを手に入れるのは難しいのが日本の現状です。

「骨格を整えるためのインソールをもっと日本に普及させたい」
「病院で待っていても患者さんを救えない」

日に日にその思いが強くなり、仲間を集め、スマホで撮影した写真だけでつくれるオーダーメイドインソール「HOCOH(ホコウ)」を作りました。

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医療者がつくったAIで写真を解析し、3Dプリンタで製造します。今後は、最新テクノロジーを搭載することで今年中に2Dの写真だけで足を3Dスキャンし、歩行解析システムとも連携する予定です。

HOCOHが描く未来

私はこれまでの臨床経験から、自分に合ったインソールと靴を履くだけで、健康寿命が伸びると感じています。

まずはどこに住んでいても自分の足の状態をきちんと把握でき、自分に合ったインソールを履ける仕組みやサービスを設計したいと思います。

そして足だけでなく、全身の筋骨格の状態がきちんと診断され、痛みが予防されるシステムを構築します。

バイオメカニクスと呼ばれるように、人の身体はメカニックで、その構造はある種ロボットに似ています。

テクノロジーを使い、データを集めて痛みを診断できるAIを開発すれば、全国どこにいても、的確に自分の身体情報が分かり、予防までできます。

そのAIを日本発でつくりたい。そしてそれは世界に役立つものになり、絵空事ではなく本当に世界の健康寿命を伸ばせると信じています。

誰もが、100歳まで歩ける社会。

HOCOHはそんな未来を描いています。

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さいごに

そんな想いはあっても、HOCOHはまだまだ駆け出しです。

このnoteでは、みなさんにとって身近な足の困りごとのケアの仕方や、予防医療のよもやま話、ベンチャー企業らしく開発秘話やリサーチなどを現在進行形で発信していきます。

またHOCOHインソールを広めるために、取り扱ってくださる整骨院やジムなど専門家向けの情報も発信していきます。

ボディケアについて気になる方や予防医療に興味のある方は、ぜひこれから立ち寄ってご覧いただけたら嬉しいです!

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