机上の整理ができない同志へ
こちらの記事は、2024年7月発売の小鳥遊著作「『発達障害』『うつ』を乗り越え@小鳥遊がたどりついた 『生きづらい』がラクになる メンタルを守る仕事術&暮らし方」(ナツメ社)の内容に関連したものです。
憂鬱だった、社内の席替え
職場でときどき行われる席替えはとても憂鬱でした。なぜかというと、机の上が異常に物であふれかえっていたからです。
席替えは通常机は移動しません。移動するものといえば、机の上のものや机の引き出しにあるものぐらいです。あと、強いて言えば、会社によっては社員一人一人に袖机(脇机)なるものがあって、それは中に物を入れたまま移動できます。
机の上、机の中が大変なことになっているので、席替えで移動する前にその大変になっている机の上などを整理整頓しなければいけないのです。
この状況と気持ち、分かっていただけるでしょうか。
そんな私が整理整頓できるようになった、たった1つの理由
そんな私でしたが、机の上の整理整頓ができるようになりました。1つだけ意識するようになったからです。それは「捨てる」こと。捨てることさえできれば整理整頓はあとからついてくる、と感じています。
「整理整頓」の「整理=捨てること」で、「整頓=いるものを使いやすい場所にきちんと置くこと」です。大事なのは順番で、整頓整理とは言いません。あくまで「捨てることが先」ということなんです。
捨てると物が減ります。物が減ると、物を整頓する難易度が一気に下がります。そこで整頓するわけです。
捨てられる可能性があるものは捨てる。すべてはそこから始まります。
捨てる判断基準
ここで問題になるのは、「捨てられるかどうか」をどう判断するかです。私の場合は明確で、
進行中の仕事に関する物→捨てない
終わった仕事に関する物→捨てる
という基準です。ただ、終わった仕事であっても記録として残しておかなければいけないときがあるので、その場合はスキャンしてデータで保管するか、原本保管が必要であれば自分の袖机や部署の棚に保管といったことをしていました。
どれが進行中でどれが完了した仕事なのかは、それぞれの仕事の進捗を書きだす「タスク管理」をしていると、より分かりやすくなります。
5分で席替えができるようになった
捨てられる可能性があればその物は捨てる!という考え方を取り入れた結果、あれだけ憂鬱だった社内の席替えがものの5分でできるようになりました。机の上にあるのは、パソコン、内線電話、3段トレイぐらいでした。
整理整頓ができると、探しものにかかる時間も減ります。探しものをする時間と、探しものをしているときに味わう「やばい、無かったらどうしよう。頼む、あってくれ!」という焦りもなくなります。
地雷が自分の机の上から見つかることもなくなった
以前は、部署で「あの件どうなった!お客様からクレームが来ているぞ!」と騒ぎになったとき、かなりの確率で、自分の机の上にうず高く積み上がった書類のタワーから未処理の書類が見つかることがありました。そういったこともなくなりました。
捨てる紙あれば拾う神あり
「隙あらば捨てる」精神でいくと、「整理整頓できて気持ちがさわやかになりますよ」どころではなく、毎日抱えていた焦りや不安をかなり軽くすることができます。仕事をするときのメンタルに直結するので、バンバン捨てていくことをお勧めします。