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《虐待サバイバー》私はゲームをしない。

私も子供の頃はゲームをやった。

しかし、年齢が上がるにつれ自分には必要ないと感じるようになった。

(あ、また上の階のおじさんがドスドス騒いでる。ノイズキャンセリングイヤホンしないと今日はキツイな。)


脱出ゲームとか敵の攻撃をかわすとか。

リアルに日常がその繰り返し。


あ、親の目つきが変わったな
3秒後に怒鳴り散らしだすぞ

これは何か投げるな…
よける準備しておくか

あ、まずい
階段上がってきたぞ

あらアカン
気ぃ損ねた
ここは
『あ、そうだ。
この間お母さんが言っていたことやってみたら、クラスメイトに褒められたよ〜
すっごくセンスあるねって』
とおだてスキル発動させとこう

いまお昼前か…
お腹すいてるから機嫌悪くなっとるな

さっきから物を扱うときに叩きつけるようにしているな
これは食って掛かってくる前兆だから
さっさと洗濯物入れて片しといたほうがいいな
キレだすぞ〜
(汚されたらかなわん)

あかん
手ぇのびてきた
締めてくるか
叩いてくるか
どっちかな
払い除けたがええか?
それとも取り敢えず受けておいてやったほうが
はやく収まってくれるか?


フツーに日常。

ゲームなんて必要なかった。





昔の交際相手がいわゆるゲーム廃人状態で、デートしていてもゲームをしているから『デート中はよして』とお願いしたら、キレられた。
『俺からゲームを取り上げるなァァァッ!』

『俺は貧しい家に生まれて、身体も小さくて、いじめられっ子だった!
同じスタートラインで戦えるのはゲームだけなんだよ!!』

『恵まれた〇〇なんかにわからねぇだろ!』

すごい剣幕だった。
私はそれ以降、彼が恐ろしかった。

当時は自分が機能不全家庭にいることを自覚していなかったので、彼の言うとおり『恵まれた私にはゲームの魅力を理解できないんだ』と思った。


いまは違う考えを持っている。

ゲーム画面に釘付けの間、お留守でしょ?

背後に鈍器持った人間立っとっても気づかんだろ?

アンタは安全な場所にいるからゲームできるんだよ。


戦えない?

みんなと同じスタートライン?



いや、むしろゲームできるのって安全が確保されてるからなんだぞ。

機械がダメにならないように年がら年中空調効かせて、湯水のように使った電気代を身内に支払ってもらって何を寝ぼけてやがる。




確かに、誰ひとりいないさ。
誰かと全く同じスタートラインに立ってる人なんて。

みんなスタートラインは違うし、持っているカードも違う。


それでも現実の世界では戦わなければ死ぬだけだ。

少なくとも守ってくれる家族が死ねば首をくくらねばならないだろう。自分で。


私をものすごい剣幕で怒鳴ったあの男は弱いんだよ。





……私、弱い男としかお付き合いしてないかもな。


おそらく、私が陥ったひきこもりと、彼らが陥ったひきこもりは理屈が違う。

人間が怖いのはたぶん一緒。
ただ、身体を壊して出掛けられないのと、面倒くさがりでゲームをしているだけなのとは違ったんだろう。


ひきこもりの状態も様々だから、良いも悪いもない。

ゲーム目的のひきこもりも、周りに不機嫌をばら撒かなきゃ別に構わないのだろう。

一時の現実逃避の『ツール』ならいいが、ひとに怒鳴るほどのめり込んでは危険なだけだ。


もう、電話もしたくないから彼氏くんの話も聞かないけどさ。
嬉しそうに話すんだ。
ゲームの話。

ゲームの中でなら何にでもなれるんだって。


まぁ、ストレス解消程度ならいいけどね。



内心、私は『日和ってんな』と思った。


私が頑張って手に入れたこの一人暮らしのワンルームを『狭い』と笑った彼氏くん。

ひとん家の冷凍庫に『自分用冷凍食品』を保存していた彼氏くん。
『邪魔だよ、場所とられちゃ』
ちゃんと言ったんだけどな。

うちの冷蔵庫、勝手に私物化するな。

私が節電家なのであまりクーラーを使わないと聞いた彼は『機械(パソコンやゲーム機)が壊れるムリ(笑)。』と言っていた。

水も電気も出しっぱなし、つけっぱなしで注意されず育ったそうな。

水道代も電気代も負担したことがないから、よくわかってないらしい。

しま〇らの寝具も馬鹿にしていたけどさ。


『俺は自立心がないだけだから〜』
『一人暮らしぐらいならホントはできるっしょ』

……アンタのお給料じゃ一人暮らしはムリだよ?
少なくとも機械の趣味は続けられないよ?





気分転換のゲームとかはありだと思うけど、家族に負担かけてまでゲームしてたひとを知っているせいで、私の中で『ゲーム』の印象は非常に悪い。

自分でも偏った考えだとわかっているものの、
『俺からゲームを取り上げるなァァッ!!』
の形相が浮かんでしまって怖いのだ。



わざわざゲームなんかしなくても、毎日が生き残りを賭けた戦いだった。

そんな虐待サバイバーは必死にピコピコしている姿を見ると、
『平和だな』
と思う。



ちなみに遂に私はひと月の電気代が3000円を切った(去年まではフツーに2500円で足りていたのに、今年はやはり電気代が上がったせいでなかなか3000円を切れなかった)。

ただ単に入眠困難を緩和させたいが故に電気をつけないだけなんだけどね。




出費も削るところは削らないと。
これから寒くなったら電気代もガス代も馬鹿にならなくなってくる。

自分の食いぶちだけは何とかいける!
よし、さすが家事歴26年。
今年の冬もなんとか乗り切ろう!!



仕事が見つかったので、ちょっと安心してnote書きまくっています。

ちゃんとご飯を食べていけるだけ頑張るもんね💪
逆にご飯さえ食べられれば問題ない。




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