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情景90.「男子ってやつか」【掌編小説 at カクヨム】

今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「男子ってやつか」です。

登校の情景。
校門の坂道を立ち漕ぎで颯爽と登りきっていく、朝の男子。
無限の体力の産物かとおもいきや……。

ご明察の通り、坂だったんですよ。
私の通っていた高校。

丘の上にあって、どこから入ろうと毎朝坂を登る宿命にある高等学校でした。
福岡の西の方にあるんですけどね。

ちなみに、最寄り駅からでも歩いて20分はかかります。
自転車通学でも電車通学でも、毎日ちょっとした運動でして、おかげで運動不足とは無縁でいられる高校でした。

そんなわけで、朝から坂を軽快に登る自転車通学の男子……というのは私の中でとてもイメージしやすい情景なのですが、皆さんはいかがでしょうか。

登り坂で自転車を押しながら「うんしょ、うんしょ……」って感じではなく、本当に立ちこぎでズバァーーーーッと登っていくわけですよ。
これが朝7時20分とかの情景です。

男子らしさ、女子らしさなんて人の有り様を一義的にしてしまうような物言いをするつもりはさらさらありませんが、目の前の有り様を受けて「あァ、男子だねェ」って思うことは、あるんじゃないかな。
自分からではなく、自らの感受性でそう思ってしまった、という話だから、これはいわゆる「らしさの押しつけ」とは違う……気がします。

ともあれ、朝のほんのり青春な学校の情景。
お楽しみください。


あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。

どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。



最後までお読みいただきありがとうございます。ぜひ感想を聞かせてください。