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セイロンティー7大産地⑦香ばしさとほろ苦さ「ルフナ」

セイロンティーの7大産地もついにラスト。
大まかには標高や気候によって味わいが変わってくるけれど、それでもあの限られた地理条件の中で細やかなグラデーションを生むのは、本当にスリランカの自然の豊かさとスリランカの人々の紅茶生産への愛と熱意だなあと、改めて思う。

さて、今回はスリランカで紅茶が採れる産地の中でも最南部「ルフナ」。


もともと以前は「ルフナ」と「サバラガムワ」は同じ「ルフナ」として産地区分されていたこともあり、大きな特徴は似ている。
スリランカ南部特有の香ばしいスモーキー感や渋みが少ない分甘味とコクがある味わい。
サバラガムワ同様、「ストレート」と「ミルクティー」で印象も変わる。
茶葉自体の外観は艶のある黒色で、サバラガムワと並べてみると若干、ルフナの方が黒々していることが多い印象。
抽出したあとの茶殻も美しい赤銅色なのでポットで淹れた際は、ぜひ茶殻も注目してみてほしいくらい。
水色も、一般的な紅茶のイメージからするとホットの場合は深い黒みを帯びた褐色になる。サバラガムワよりは、コクはあるけれどまろやかなのど越し。
香りは華やかさよりも親しみやすい香ばしさ。
後味の印象から私は抹茶と同じようなペアリングをしたりもする。意外と和菓子との馴染みもよく、名脇役になれる紅茶だなと思う。

上質なストレート用茶葉は、香りも甘みもしっかり引き出すと、アイスティーにしても水っぽくならない。濃くて赤いワインレッドのような色味になって、おしゃれなカクテル風アレンジにもできる。

ルフナを使ったカクテル風アイスティー

ミルクティー用茶葉の場合は、CTC製法だと香りも味わいもよりしっかりしてくるので、スパイスやフレーバーをつけるアレンジミルクティーにも使いやすい。タンニンもしっかり引き出されるので、甘味を加えるのもおすすめ。牛乳以外にも紅茶が負けやすい生クリームなどの乳製品の重さを下支えてしてくれるくらい力強いコクが生まれる。


リッチなミルクティーアレンジもルフナは得意


もちろんシンプルにミルクティーにしても、綺麗なミルクティーブラウンの香ばしい紅茶を楽しめる。
冬場はホットミルクティーにして、シナモンやココアをちょい足ししてもいいし、夏場はアイスミルクティーにしても、カフェオレのようにまろやかでかつ香り高いミルクティーになる。

黒々とした茶葉が丁寧に撚られたタイプのルフナの茶葉は、主に中東やロシアに人気があるそうだ。
個人的には勝手に中東は緑茶やコーヒーのイメージがあるけれど、いつか中東に行った際は、紅茶を注文してみたいな。ルフナっぽいか確かめてみたい。すんごく甘くしたのが出てくるのかしら笑。







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