日々是紅茶⑯「毎朝の紅茶日誌」
今日は、私が普段毎朝紅茶を淹れて、確認していることを紹介してみる。
まず、朝起きたら何はともあれ「紅茶を淹れる」。
イギリスのベッドティーのような「ミルクティー」ではなく、私は、紅茶自体の味を確かめる意味でも淹れているので、「ストレートティー」にすることが多い。
*ベッドティー・・・朝の目覚めの一杯。アーリーモーニングティーとも言う。元々はイギリスの貴族階級の人びとが、召使にベッドサイドまで朝一番の紅茶を運ばせていた習慣から、いつしか主人が妻の為に愛情表現として行う習慣として残ったと言われる。
お湯を沸かしながら、茶葉を量り、ポットや茶器を温めて、茶葉の形状や香りをまず確認。白湯や常温のお水を口に含んで味覚を起こしつつ、紅茶を淹れる。
毎日やっていると、香りや味が落ちてきたかな、とか今回のロットは前のものと違うなとか、感じられるようになってくるもの。
日付・時間・天候・気温・体調
ノート版紅茶日記(というよりは日誌)には、日付と時間、天候や気温、自分の体調などをまず書いて、あくまでそのシチュエーションで試飲した感想だということを記録しておく。
と言うのも、紅茶に限ったことではないけれど、季節や天候によっても茶葉自体の味も変わってくる。(湿度のせいか特に6,7,8月は味が出にくく感じる。)それに、なんせアナログな人間が味見しているのだから、私自身のコンディションも少なからず影響してくるから。
茶葉のロット番号・茶園名・茶葉の量・お湯の量と温度・蒸らし時間・出来上がり量
そして、使った茶葉のロット番号や茶園名、使用した茶葉の量とお湯の量、蒸らし時間などをメモする。
そして、抽出した後の出来上がり量も記録。
これは、どの位その茶殻がお湯を吸収したかを確かめている。
なんだかマニアックだけど、この情報は、毎日続けていると、茶葉の種類や淹れ方によって、出来上がりの紅茶液がどの位できるのかを知ることができ、かつ味の傾向も掴めてくる。
たとえば、分かりやすい例だと、茶殻のお湯吸収量が多いCTCタイプ。
茶葉に沢山の水分が吸収されたということは、茶葉に満遍なくお湯が通過したという証でもあり、その分茶葉の旨みをお湯に溶かしながら通過してきて漉された紅茶液は、濃くてしっかりとした味わいになりやすい。
前回と同じ条件なのに差が出たら、何が違ったのかな、湯温が違ったのかな、など原因の振り返りもできる。
このようにして朝が始まるので、眠気眼で始めても色々量ったりメモしたりしているうちに、だんだんと目が覚めてくる。
なにより、美味しい紅茶が淹れられるとうれしい気分で一日のスタートが切れる。
紅茶はチャノキの葉っぱが芽吹く時の生命力が詰まっている。
その生命力をココロとカラダに取り込んで始まる朝が私にとって活力源だ。
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