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日々是紅茶⑮「オレンジの花咲くシャリマティー」

先日、国産のオレンジをご近所さんから譲り受けたので、アレンジティーにした。
オレンジの紅茶といえば、思い浮かぶのが「シャリマティー」。
オレンジの輪切りを紅茶に浮かべて、香りをほのかに移していただくシンプルなアレンジティー。

有名なインドのタージマハルに作られたとされる「愛の神殿」という花園を意味する「シャリマ」が名前の由来となったそうだ。
タージマハルと言えば、インド観光では人気の世界遺産。
ムガール帝国の皇帝ジャー・ジャハーンがお妃さまのムムターズ・マハルのために作った霊廟とされていて、大理石建築の美しさもさることながら、そのエピソードに多くの人が惹きつけられて訪問する、あのタージマハル。
香水には疎いので初めて知ったけれど、ゲランが20世紀の初め頃にこのインドでのロマンチックなエピソードにインスパイアーされて「シャリマー」という香水を作っていたそうだ。(参考:FIGARO.JPのHPhttps://madamefigaro.jp/beauty/90-1.html

オレンジの輪切りがカップに浮かぶ様子が、大輪の花のようだと。
なんとも素敵なネーミング!
そしてロマンチック!
心はインドにトリップ!

個人的には、インドと言えば、この丸い輪っか、「チャルカ」にも見えてくる。チャルカとは「糸車」のこと。
マハトマガンディーも使っていたあの道具。
なぜか、このコトバの響きに私は惹かれる。
紅茶と綿織物産業。
どちらもインドの大切な産業でもあり私の心(だけじゃないと思う)をくすぐるポイント。
私は、このオレンジティーを「チャルカティー」と呼びたい^^

紅茶も綿織物も植物からの恵みを人の手で昇華させていくアートに近く、且つ暮らしに密着したものだから。

さて、シンプルなアレンジティーではあるけれど、より美味しく作るにはコツがある。

まず、オレンジも含め柑橘類の果皮には、香りを閉じ込めたオイル成分があるので、単純にスライスを浮かべるだけでも、香りを楽しむことができるのは確か。
でもおしゃべりに夢中になっていたりして、紅茶の中に入れっ放しにしておくと、どんどん皮の苦味成分まで出てきて、最後は飲みきるのもためらうくらいえぐみが出てしまうことも。
特に、ホットティーの時は要注意。

シャリマティービギナーには、アイスティーに浮かべるのがおすすめ。
そして、果汁も入れるとより美味しい。

皮を長時間入れておくと苦くなるからと言って皮をむいてしまうレシピもあるけれど、私は皮も入れたい派。
せっかく無農薬やノーワックスオレンジが手に入るのなら、尚のこと。
皮付きと皮なしで淹れ比べると香りの立ち方が全然違うのだから。
そして、オレンジで縁取られてた輪が可愛いではないか。

好物のスパイスも合う。
クローブもカルダモンもシナモンもいける。
一種類で十分。少しアクセントに。
少しアレンジして、「スパイスシャリマティー」、いや、「スパイスチャルカティー」はいかが?




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