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「髭生えてるんですが、僕、大丈夫ですか?」(マスクを外しながら)


ナメられやすい見た目をしている(誰か否定して)のか、昔から様子のおかしい老若男女に声をかけられることが多い。さっきも声をかけられた。


チャリ通学していた高校生の頃、隣の高校のちょっとやばそうな奴から
「あそこの坂、自転車で競争しません??」
と挑まれたあたりから、「どうやら自分は声をかけられやすい方だ」と自覚しはじめた。これが「引き寄せの法則」とかいうやつだろうか。
ちなみに競争には勝った。

3年前の出来事。
路地でいきなり目の前に現れたお兄さん。
「アッお姉さん、これから遊びません?俺ラッパーでこんなグループにいるんですけどLINE交換してください!ベラベラベラベラ.....」
多分ヤリモクというやつである。

色々話をされ、LINE交換するしないの押し問答の末に出た言葉が表題の
「髭生えてるんですが、僕、大丈夫ですか?」
だった。
ご丁寧にマスクを外してくれたので、お顔を拝見した上で「アッすみません。全然むりです。」
と言って逃げた。LINEは交換しなかった。

最近では、ランニング中、知らない爺さんに
「どこかでお会いしたことありますよね」と引き止められた挙句、
「年収2000万なので結婚してくれ」と求婚され、生身の金柑を3粒もらった。

「どこかで会ったことあるよね」なんて口説き文句を使う爺さんはただものではない。
爺さんがポケットから金柑を取り出す様はまるで自分の金玉をもぎ取るかのようだった。
「結婚だなんてわたしには勿体無いです(あなたの下の世話はできない)」と丁寧に断り、いただいた金柑は近所の塀に並べて手を合わせた。


とまあ、とにかく変な人を引き寄せやすいのだ。

イラッとすることもあるけれどまあまあ楽しい。外出する際に「今日はどんな変人に会えるかな〜」と考えたりもする。
(たまにはイケメンにも声をかけられたいものだ。)

「類は友を呼ぶ」ということわざがあったような気がするが知らないふりをしておくことにする。

桜子


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