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嗜好品に優劣はあるのか?

先日Buisiness Journalに載っていた「グレードが高い=味がおいしいとは限らない」という記事を読みました。

この記事をきっかけに、嗜好品におけるコーヒーというテーマで掘り下げていこう思います。

確かに「グレード」という言葉だけ聞くと美味しそうな気がしてきます。
コーヒー屋さんでコーヒー豆を購入する際はグレード1と書いてあるコーヒーが良さそうにも見えます。

グレードって何?

ここで、コーヒーのグレードって何?という方のために簡単に説明します。
実はコーヒーにおける格(グレード)というのは世界共通の基準等はなく、各国で独自に格付けが行われています。

具体的にどういうことかというと、栽培された標高によって評価をしている国もあれば、スクリーンサイズといって豆の大きさによって評価をしている国もあります。他にも欠点豆の数によって評価をしている国もあります。

また、スクリーンサイズと欠点豆の数の両方で評価する国もあり、評価方法は生産国によってさまざまであることがわかります。

大切なことは記事にもあった通り、この評価方法には香りや味の評価が入っていないという事です。

1つ例を挙げると、スクリーンサイズで評価をしている国もあると書きましたが、実際には、豆の大小では風味は変わらないとされています。

では、コーヒーを買う際に、何を基準に選べばいいのだろうと思う方もいるかもしれません。

コーヒーは嗜好品

結論から言ってしまうと、コーヒーは嗜好品!
嗜好品という事は、絶対に飲まなくても生きていけるものです。

でもその存在は、時に人生を豊かにしてくれるものでもあります。

美味しいコーヒーの判断基準は、グレードでも点数でもなく、
自分が美味しいと思うかどうか。
これが全てだと思うのです。

誰かが選んだコーヒーではなく、自分がいいと思えるもの、それが嗜好品。

これでは、手当たり次第コーヒーを飲んでみるしかないじゃないか!
と思う方もいるかもしれません。
でも、最高に自分の好みに合うコーヒーを探す過程も、
何だか自分にとって最高の恋人に出会う過程のようで、ロマンチックな気分になるのは私だけでしょうか。

嗜好品に優劣はない

サードウェーブでは、シングルオリジンで酸味が強いコーヒーが流行りであるとされているのかもしれないけれど、
本来嗜好品に良いも悪いも無いのではないでしょうか?
自分が良いと思うから嗜む。
これが本来の嗜好品だと思うのです。

実際にコーヒーにはオフフレーバーと言って、コーヒーにおいて良くないとされる香りなんかもあります。
これはワインなどお酒にもそれぞれあります。
でも、お酒やコーヒーは嗜好品。
作り手やプロの間ではオフフレーバーとされていてもそれが美味しいと思う人もいるのです。

オフフレーバーを美味しいと思ってしまう自分は味覚が悪いのでしょうか?

これは全くそうではありません。
実際に土っぽさや木のような風味のコーヒーが好きというファンは多く、高い値段がついているものもあるんです。

自分が美味しいと思うコーヒーに出会えている。
これってとても幸せなことだと思います。

なぜなら皆さんが疲れた時、ほっと一息つきたい時、背中を押してほしい時、
エネルギーが欲しい時、飲むと美味しいと思える嗜好品がこの世に存在するという事ですから。

皆さんが美味しいと思うコーヒーと友人が美味しいと思うコーヒーと、
ブラックコーヒーとミルクたっぷりのカプチーノと、
どっちが良いコーヒーなんて、
優劣はないと思うのです。

HN coffee.



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