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とろけそうで似合ってる

親戚の5歳児と遊んだ時のことだ。
彼はやたらとわたしを気に入り、ひめちゃん!と懐いてくれた。可愛い盛りの坊ちゃんに周囲はメロメロ。わたしもメロメロ。
幼稚園の女の子からもモテモテらしく、一つ下の学年の女の子と結婚するねん!とまで言われた。
ちなみに、「ひめちゃんとは結婚してくれないの?」と聞くと「大人は全員結婚している」というなんとも悲しい返答があり、無事にフラれた。

さて、そんな彼とご飯を食べている時だった。
「おれ、ひめちゃんの隣におってとろけそう」
本当に嬉しそうに話す彼にもう心は釘付け。
とろけそうって。何その表現!可愛すぎないか!わたしがとろけそうやわ!
ちなみに、彼の両親は「どこでそんな言葉覚えてん…」と呆れていた。全くだ。どこで覚えてん、笑

また、ある日。
お気に入りの服を着て彼に会うやいなや、
「似合ってる!」
と一言言われた。
似合ってる!なにそれ!可愛いとかいい感じとかありきたりではなく、似合ってるって!最高ではないか。

子どもというのは周囲の人の言葉を聞いて覚えるそうだ。彼の周りにはきっとたくさんの素敵な人がたくさんいて、そんな素敵な環境で育ってきてはじめて言葉を使っているのだと思う。
子育てもしたとこのない女が語るには少し贅沢だが、それでも彼が本当に素敵な人たちに囲まれて毎日過ごしているということが伝わってくる。
それはとても素敵で、わたしもそんな彼の周りの人たちが好きだから彼に出会えたのだと思うと幸せな気持ちになる。
そしてなにより、優しい言葉を教えられている彼の周りの人の優しさに触れられた気がして本当によかった。楽しかった。ありがとう、と思った。

わたしも、周りからいい影響を受け、わたしもいい影響を与えられるような人になりたいと思う。

#子どもに教えられたこと

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