「超受験対策RPG」妄想製作室 ⑦戦闘システム⑶

今回は、戦闘システムとして現在導入されている主なものについて、より具体的に考えていきます。

1.システム考察各論
①難易度
前回考察した難易度のバランスだが、実際どうとればいいだろうか。まずパッと考えられるのが、イージーかハードかといったような選択式の難易度調整だ。これだとライトユーザーとヘビーユーザーを住み分けさせることは可能だ。しかし、イージーモードだとサクサク敵が倒せて戦略性を損ねるのであれば、そこにはインパクトを残すような戦闘はなくなってしまう。逆にハードモードで戦略性に特化しすぎても、それはだめだ。なので、ライトユーザーとヘビーユーザーが両方継続できる、かつある程度の難易度・戦略性を担保したものが求められる。これはワンアイディアで突破できるものではないし、それこそ今まで数々のRPG制作において、ゲームデザイナーたちが知恵を絞って考えてきたことだ。なので、実際にゲームを制作する際に、繰り返し吟味していく部分ではあり、実際になかなか答えがみえていないのが現状だ。なので、現段階では以上としよう。

②戦闘形式(時間軸)
RPGの戦闘では、大きくFFのようなアクティブタイムバトル(以下ATB)か、ドラクエのようなターン制バトルがある。ATBの利点は、単調になりがちなターン制バトルに対し、操作・判断の早さという操作性を導入することで、戦闘に緊張を持ち込み、また新たな軸の難易度を作り出した。
しかし、今回のゲームにおいてはターン制バトルを採用すべきだろう。理由として、ATBは操作による難易度の上昇であり、一つひとつを「考える」(印象づける)戦闘という意味では、ターン制バトルが適している。またターン制でも、FFのような横並びのグラフィックではなく、ドラクエ的な主観かつモンスターのみのグラフィックがいいように思う。敵のグラフィックに集中でき、名前=英単語との結びつきをより意識させることができるからだ。

②戦闘形式(空間)
ではRPGで空間はどう扱われてきただろうか。例えばウィザードリィや世界樹の迷宮のように、前後の概念を導入することにより、自身のパーティにおいて、それぞれのキャラクターに適した役割を模索し、配置することを考えさせることは、戦略をより深くするものだろう。さらに敵キャラの配置にも縦横(高さも?)を設定することで、それを利用した技選択を行えるようにして幅を広げたり(ラジアント・ヒストリアの場所のコントロールやゼノブレイドの背面特効など)、グループ指定で技の利便性や威力を分けたり(ドラクエ)など、選択肢を生み出すことは重要に思う。

③属性
RPGでは火や水や雷といった、属性を付与し、戦略性として使用することが非常に多い。ポケモンが典型で、キャラクターごとに属性(タイプ)があり、また技にも属性をつけることで、対応する属性ごとに弱点や半減、無効などの効果がつけられている。弱点を調べることでより戦闘を有利にさせることもできるので、キャラクターのカスタマイズ性が高ければ、戦略性アップの要素として機能すると考えられ、導入すべきだろう。

④状態異常
最後に状態異常であるが、ご存知のとおり、定数ダメージを一定時間与える毒状態や、麻痺、即死など、戦闘を有利に進めるために存在するシステムだ。ここには、考えなければならない非常に重要な問いがある。それは、ゲームにおける確率に問題についてだ。

この件については次回。

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