「超受験対策RPG」妄想製作室 ③舞台設定⑴

今回は舞台設定を考える。といっても、ストーリーそのものというよりかは、舞台設定としてのシステムの話が中心になる。

1.世界史を旅する
さて、大まかな設定として考えているのは、世界史を旅するゲームだ。ゲームにおいては、歴史を題材とするゲームはわりとあると思う。三国無双や信長の野望といったコーエーテクモ系のゲームはその代表だろう。しかし、今回の舞台は世界史。つまり、局所的な歴史を舞台にするというよりかは、歴史を股にかける。まあ簡単にいえばクロノトリガーの現実版といえば分かりやすいでしょう。文明が生まれる前の世界から始まり、さまざまな文明が生まれ、時代が進み、現代へと向かっていく。ストーリーを進めることが、そのまま舞台としての人類の歴史を知ることになる。そういうものが理想だと思う。そもそも現実の歴史は面白いイベントが無数にあり、村人的なモブに喋らせることも尽きないだろうし、そういった意味で、ネタはめちゃくちゃ豊富なのだ。

2.時間と空間と影響、あるいはザッピングシステムについて
しかし、ただ世界史を旅すると言っても、歴史には時間と空間がある。そして歴史とは様々な事象の影響の連鎖である。複数の時間が同時並行に流れ、ときにはそれらが混じり合う。このような構造のものを、ただ一本の筋としてストーリーを紡ぐことは難しいように思われるだろう。この困難を解決するために導入したいのが、ザッピングシステムである。
ネットから拾ってきた説明によると、「ザッピングシステムとは、異なる視点から同じ時系列の場面をプレイできるゲームシステム」とある。バイオハザード2でも取り入れられているシステムだが、特に私が導入したいイメージのザッピングシステムは、私のオールタイムベストゲームでもある『街〜運命の交差点〜』(以下『街』)のものだ。
『街』は1998年にチュンソフトから発売されたサウンドノベルゲーム。プレイヤーは、同じ時に渋谷にいる8人の主人公の5日間の体験を、それぞれ時系列に沿ってノベルゲーム形式で進めていく実写のゲームだ。ゲームを進めていく中で出てくる選択肢を選んで進行していくのだが、ときどき図らずもゲームオーバーになってしまうことがある。いくら遡って選択肢を変更してもゲームを進めることができなくなるのだ。ではどうするかというと、ほかの主人公を動かし(ストーリーを読み進め)、その主人公の行動(選択肢)を変えることで、間接的に他の主人公に影響を与え、ゲームオーバーを回避させるのだ。このように、それぞれの主人公をテレビのザッピングをするように少しずつ進め、ほんの少しずつそれぞれの人間の行動を変えることにより、全体としての渋谷という『街』のストーリーを進めていくというこのシステムは、非常に画期的で、またこれを世界史を語る形式としても応用できれば、時間と空間と影響を表現するのに最適なものとなるだろう。
(ちなみに、『街』は本当に最高のゲームなので、ぜひプレイしてみてほしい。)

では、このザッピングシステムを実際どのように使っていくか。これについて、次回具体例を考えていこう。

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