いつまでもわがままで困っています〜正解探しを手放す〜
2~3歳のイヤイヤ期のその先、
4歳、5歳、6歳対応のご質問も重なります。
・寄り添って、話を聞いて
それでもうまくいかない。
・大きな声で叱ってしまう
叱る?叱らない?何が正解?
この『正解探し』を手放すと少し楽になります。
まずは、3歳以降の発達の理解です。
大きいか?小さいか?など
“目に見えるもの”がその時々の心の動きを大きく左右する3歳頃。そこを超えると
嬉しい、悲しい、悔しい…
複雑な“目には見えない心の動き”が豊かになってきます。
保育園でよくある姿としては、
2歳前後は見えたから触っちゃう
ほしいから取っちゃう
3歳前後は見えたから「これがいい!」
ほしいから「ちょうだい」って言ったら
「ちょうだい!」
4歳を超えてくると
「ほしいけど…」「ダメって言われたらどうしよう」
と揺れ動くわけです。
エネルギーの強いお子さんは
「とっちゃダメ」と言われてきた積み重ねにより
「どうせダメって言われるんだ!だから取ってやる!」みたいに、乱暴な姿が出てきたりします。
引っ込みすぎて心配に感じるお子さんは“周りをよくみる力”が強い乱暴でわがままに見えるお子さんは“自分が手に入れたい結果を追う・掴む力”が強い
どちらも“その子らしさ”という強みの裏返しなのです
どちらかというと、乱暴でわがままに見えるお子さんへのご質問が多いです。
対応に関するアイディアをご紹介します。
決して“これが正解”というものではありませんが、ヒントになれば嬉しいです。
4歳・5歳・6歳のテーマは
【自由と自分勝手を区別する】
最近は、子どもの主体性の尊重といわれているのですが、何でもいいわけではないのです。
例えば、車に乗って自由にドライブしたい。
車を自由に運転するためには、適切に働くブレーキと方向を転換するハンドル操作を身につけていく必要があります。
心のアクセル、ブレーキ、ハンドル操作を身に着けていく時期なのです。
気を付けたいのは、それを判断する運転手は
“子ども自身”です。
大人がいつまでも乗り込んで、ハンドル操作をしてしまえば、ブレーキを踏んでしまう。
あれはダメよ、これはこっち。
いつまでも大人が介入しないことがポイントです。
そうはいってもダメなことってありますよね?
大人の役割 ①信号機
「ストップ!」ただそれだけ。
他人を傷つける、物を壊す。
その行為を
目を見てはっきりと「いけません」と止める。
「なんで~」「やあだー」といっても
「ダメなものはダメ」
「理由は自分で考えて」
以上で終わりです。信号機ですから。
「こうでダメでしょ」「ああだからダメでしょう」
説明をしすぎることによって、考えずに時が過ぎてしまいます。
考える主人公は子どもです。
その積み重ねが、お子さんの判断力を育みます。
大人の役割② 案内人
ハンドル操作はこども自身ができるようにするために、I(アイ)メッセージで語ります。
「お母さんはきれいな部屋だと嬉しいな」
「ごみ捨てに行ってきてくれると嬉しいな」
「ごはんの時はテレビを消して、お話することを楽しみたいな」
その方向にお子さんが力を少しでも発揮したなら
「ありがとう!」
対照的にYou(ユー)メッセージでは、
反発心を大きくするか、指示待ちになってしまう可能性が高くなります。
「どうして(あなたは)いつもやらないの?」
「(あなたは)〇〇してって言ったよね!」
「いい加減に(あなたは)〇〇しなさい!」
案内はメッセージの出し方の工夫がポイントです。
コツをつかむと面白くなります。
大人の役割③ 休憩所
最近のカーナビは、運転してから2時間がたちました。休憩しましょう。など言います。
休憩することが、適切な判断をし続けるためには必要です。
「逃げやごまかしを覚えさせてはいけない」
との思いから、厳しくするなら
失敗の体験に手を貸しすぎないことです。
叱責するのは厳しさではありません。
こちらを参考にしてください。
※日本保育士研修センター対応事例
失敗の体験に手を貸さず、子ども自身が試行錯誤して乗り越えていくことに伴走する。
一件落着したときには、安らぎの場として存在する。
【自由と自分勝手の違い】
イメージできたでしょうか?
不慣れなことなので、“難しい”と感じるかもしれません。
できることから一つずつでも大丈夫です。
“習うより慣れろ”と言います。やってみなくちゃ始まらない。
1日100の出来事のうち、1つでもやってみることができたなら、1年で365の積み重ね。
子育ては長距離目標です。
1日1つの小さな変化に「私はよくやっている!」と自分を認めていきましょう。
頑張りすぎずに、小さな1歩を支えあっていけたら嬉しいです。
私たちはいつでもここで待っています。 何かあったらぜひ頼ってください。 この「しあわせお母さんプロジェクト」の活動を継続するために、 皆さんのご支援をお願いします。