「偶発的な出逢い、交わりを大切に」HLAB 2024 Board Introduction #15 Chisaki Tadama
2024年8月に行われる予定のHLAB サマースクールを中心となって運営していく学生メンバー(ボードメンバー)の、サマースクールや運営に携わる思いをお届けする「HLAB 2024 Board Introduction」。
今回は小布施の広報全体を担う、田玉千彩希さんにお話を聞いてきました。
もっとここにいたい
ーあなたが去年/過去参加年を経て、小布施広報ディレクターになった理由はなんですか?
「もっとこの場にいたい」。これが今年もHLABに関わりたいと思った大きな理由です。
私が昨年の運営委員を経て得た1番の財産は、HLABを通して出逢った人です。昨年、初めてHLABという世界に飛び込んで驚いたことは、ここに関わる人たちが自分の好きや興味に正直でまっすぐなところです。こんなにも学ぶことに貪欲で、熱意がある人達に囲まれる、そしてそれぞれが自分の興味に真っ直ぐである空間は、私にとってとても居心地がよいものでした。みんなが自分自身にまっすぐだからこそ、私も自分を出すことができます。こんなHLABの仲間達に会うといつも、自分も頑張ろうと思わせてくれます。
また、私はサマースクールで目撃したいくつもの高校生の姿に素直に感動しました。中でも印象的なのが、ある高校生が大きく変化し、成長した姿を目の当たりにした時に気が付いたら涙が頬を伝っていた、という出来事です。あの時の光景を思い出すと今でも胸が熱くなります。
高校生参加者でなかった私は、過去に参加経験のある運営委員たちの多くが「サマースクールが人生を変えてくれた」「ターニングポイント」だと言うのを見て、「1週間で人生が変わるなんて、、」と正直、みんな誇張して言っているのだと思っていました。でも、確かにこのサマースクールは高校生にとっての大きな経験になるものなのだ、とサマースクールを経験して感じています。
これらを通して、来年もHLABの仲間と一緒に頑張りたい、この場所にいたい、次は自分がチームの、サマースクールの創り手の大切な部分を担いたいと思うようになりました。
自分の選択を正解にする
ーHLAB 2024全体のVisionのように、あなたが自分の未来を切り開いて、灯した経験/瞬間は何ですか?
自分の未来を灯した大きな1つの経験ではありませんが、私の大学生活への向き合い方は、自分の力で自分の未来を灯し続けているのではないかと思います。私が今通っている大学を選んだことは当初は不本意で、大学入学当時の私は、まるで闇の中にいるようでした。けれどその一方で、心のどこかで「絶対に後悔のない大学生活にする、しなくてはいけない」「自分次第でこの選択を正解にできるはずだ」と思ってもいました。そしてこの思いは、私に目の前のチャンスに飛び込む勇気を与え続けてくれ、私の未来を少しづつ灯してくれました。
大学に進学した私は、とにかく”貪欲”にあらゆることに向き合うようになりました。これによって、たくさんの素敵な人と出逢う機会をもらったり、チャレンジする機会を得ることができました。
今では、私が今の大学を選択したことは正解だったと言えます。ここじゃなかったら出逢えなかった人にたくさん出逢え、それによって得られたチャンスや学べたことは測り知れません。志望通りの大学に進んでいたら、HLABにも挑戦していないと思います。そう考えると怖いですね。
なにより、あの悔しさを経験していなければ、今の自分はないと断言できます。
背伸びせず、等身大で
ー今年のリーダーシップ・プログラムのテーマとして「より熱くてより強い、最初の場を作る」とありますが、あなたが作りたい「最初の場」はどんな場所ですか?
完全に私自身が居心地の良い場所の話になってしまいますが、等身大の自分でいられる空間ってとても素敵だと思っています。
みんなが、背伸びしたり飾ったりすることなく、自分らしくいられる、素直でいられる、その人らしさが見える。私は、そんな場所を作っていきたいと思っています。
ここ1年くらいで、時には弱さを見せることも等身大の自分でいるためには大切だと学びました。
時には、仲間に助けを求めながら、自分自身がまず等身大でいることを忘れずに。そして、みんなでみんなが等身大でいられる場所を作りたいです。
「自分」を見つけられる場所
ーあなたにとって、HLABは何ですか?
「私だからこそ出来ることってなんだろう」「私じゃないといけない理由ってなんだろう」。HLABに足を踏み入れてから、これらのことに頭を悩ませることが多くなりました。
去年の3月、キックオフ合宿での私は、大きな劣等感に駆られていました。初めて出逢ったHLABの仲間たちが、学問や、これからやってみたいことをキラキラと語っている姿、自分の意思をしっかりと持っている姿に圧倒されたのです。自分がどんどん置いていかれているように感じました。そんな中、去年のボードメンバーが「ちさき自身をちさきのアイデンティティにすればいいんじゃない?」「ちさきだから話を聞いてあげられる高校生がいるよ」という言葉をかけてくれました。この言葉は、私に、私がHLABにいる意味を考えるきっかけをくれました。
大学、学んでいること、年齢、住んでいる場所、育った環境、HLABに応募した理由。多様なバックグラウンドをもった大学生が同じ場所に集っているため、その多様さからたくさんの刺激を受けるとともに、多様だからこそ自分の色について深く考えるようになります。
さらに、サマースクール期間中は、高校生から自分について考えるきっかけをもらったような気がします。サマースクールで出逢った高校生たちの学びへの意欲や知識、考え方は、私の想像以上でした。半年間も必死に準備してきたサマースクールなのに、いざ彼らと向き合い始めると、自分の無力さや力不足が露わになりました。悩みながらも、彼らと向き合うことを通して、自分自身の学問への向き合い方や物事の捉え方、人との関わり方に対する考え方などを、改めて考えさせられました。
こんな風に「自分」を見つけることができるのが、私にとってのHLABです。
偶発的な出逢い、交わりを大切に
ーこれから参加してきてくれる運営委員と一緒に、どんなHLAB 2024 サマースクールを作り上げたいですか?
サマースクールは多くの偶発的な出逢いに溢れています。運営委員に採用されること、同じ地域や局に配属されること、そこでの出逢い自体が既に奇跡ですよね。サマースクールにおいても、高校生同士や高校生と大学生の非日常での出逢い、交わりが無数に繰り広げられます。そんな偶発的な出逢いを、存分に楽しんで、学び合い、お互いに成長しあう、そんなサマースクールを作りたいです!
HLABは、寮生活とリベラル・アーツ教育を通じて、人々が常に身近なロールモデルから刺激を受ける革新的な学びの体験や空間、そして持続的なコミュニティをデザインしています。
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