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カレッジ・ボーディングプログラムの最終発表会を開催しました

4月9日(金)にSHIMOKITA COLLEGEにて、HLABカレッジ・ボーディングプログラム(モニター居住)参加者によるプログラムの最終発表会が開催されました。なお本イベントは、徹底した感染対策のもと開催されました。

カレッジ・ボーディングプログラム(モニター居住)について

HLABカレッジ・ボーディングプログラムとは、HLABがこれまで10年間にわたるサマースクールの実践経験や寮運営の知見を最大限につめ込んだ、共同生活を通して進路についての気づきとリーダーシップを養う新しいプログラムです。1学期間、SHIMOKITA COLLEGEに居住しながら全寮制のプログラムに参加し、お互いから学び合います。

本プログラムは、2021年9月からの本格開始を予定しており、それに先立って今回は2週間のモニタープログラムを実施しました。参加者は、2週間、社会人と国内外の大学で学ぶ大学生とともに暮らしながら高校に通います。その上で参加できる範囲で、居住者向けのワークショップやプログラムそして個人プロジェクトに取り組みます。

また、モニター居住にはバディー制度というものがあり、参加者の高校生それぞれにカレッジの大学生や社会人が付き、日々の暮らしや学びをサポートします。

当日の様子

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参加者は、カレッジ・ボーディング・プログラムのメインコンテンツであるPBL(Project Based Learning)として、「カレッジ生へのインタビュー」と「カレッジ魅力化プロジェクト」に取り組みました。そして最終日に、プログラムの集大成にプロジェクトの成果発表会を実施しました。発表会には5名の高校生プログラム参加者が登壇し、各自の2週間のプログラムの学びのプレゼンテーションを行いました。

高校生参加者紹介

今回の高校生モニターとして参加してくれた方は以下のとおりです。

中原瑠南さん:加藤学園暁秀高等学校3年(IBコース)
清水萌絵さん:渋谷教育学園渋谷高等学校2年
新美陸人さん:武蔵野大学附属千代田高等学院3年
忠政威吹さん:武蔵野大学附属千代田高等学院3年
川上礼志郎さん:海城高等学校3年

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PBL① カレッジ生インタビュープロジェクト

「カレッジ生インタビュープロジェクト」は、参加者が自分のハウス(行動班)メンバーを中心に、5名インタビューするプロジェクトです。テーマは個別に設定します。ここでは何人かの方のインタビューワークと、そこからの気づきをまとめていきます。

◎ 川上礼志郎さん

インタビューテーマ
①充実した生活を送るための3つの要素は?
(カレッジ生の回答)自由/美しい音楽/春、目標/試行錯誤/優しさ、本/人/ユーモア、睡眠/ご飯/ぼーっとできる時間

 ②高校生へのアドバイス
(カレッジ生の回答)自分の心理を疑う、自分の道を生きる、好きなことをする、学外の学びを大事にする、ステータスに惑わされない、新しいことにトライする、恋愛をする

③お手本にしたい人は?
(カレッジ生の回答)専門性を持ちながらも幅広く造詣がある人、いろんな人の良いところをつまみ食いできる人、曖昧さや意味不明さを愛せる人、他人に惑わされずに生きている人

川上さん「インタビューをしていく中で、前向きに主体的に生活している方が多いなと感じました。『自分はこういうことをやりたい』『こんな人になりたい』とはっきり言える人ってそんなに多くはないと思うんですけど、インタビューした方はすごくはっきりおっしゃていて、エネルギーもあるし、かっこいいなと思いました。そうしていろんな人の話を聞いていく中で自分も新しいこと知ったり、逆に自分のことをもっと深く知ったりして考えの幅が広がりました。自分はコミュニケーションが苦手だったんですけど、カレッジ生と話したり聞いたりしていく中で、ちょっとうまくなれたかなと思ったりしました。インタビューは、自分もこんなことをやってみようとポジティブな気持ちになれた企画だったと思います」

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川上さんの気づきのまとめです。


◎ 清水萌絵さん
インタビューテーマ                       
①今までの自分に影響を与えてきた出来事や物事              ②人生で一番大切にしていること

清水さん「カレッジ生へのインタビューワークはとても楽しかったです。今までの自分に影響を与えてきた出来事や物事、そして今何が楽しいかについて聞きました。色んな人の話を聞いていく中で、『そんな価値観があるんだ』とか『そういう選択肢があるんだ』と得るものがありました。ただ、全体的な結論として、結局よくわからないというのが正直なところです。聞けば聞くほどその人の色んな面が出てきて、例えて言うとセーターがほつれる時みたいでした(笑)。だからこそ、違う切り口で質問し続けると、何か絶対に相手の新しい部分が見えてくることが、自分にとって面白かったです」


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PBL② カレッジ魅力化プロジェクト

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カレッジ魅力化プロジェクトは、SHIMOKITA COLLEGEが「高校生にとってもっと魅力的になっていく」ために、高校生視点から施策を提案(できれば実施)するプロジェクトです。実際の発表から、今回は中原さんと新美さんの発表をご紹介します。

中原瑠南さん

テーマ
テナントスペースでのHLABスクールの開催

SHIMOKITA COLLEGEの課題                   
高校生→入居ハードルが高い、自習室がなく勉強場所に困っている       大学生→バイト先を探すのが面倒、(勉強や趣味など)語れることは多いが語る場が無い

ソリューション
・SHIMOKITA COLLEGE1階のテナントスペースでHLABスクールを開催
・バイトを探すのがめんどくさい→ HLABスクールではカレッジ生がバイトとして自ら決めたテーマを高校生に向けて講義
・入居のハードルが高い→ 入居まではいかなくても、カレッジの偶発的な学びのエッセンスを得ることができる!

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中原さんがHLABスクールを考えるにあたって作成したリーンキャンバス

中原さんから以下のようなコメントをいただきました。

中原さん「HLABスクールを開催することで、これらの問題を解決するだけでなく、カレッジ生自身がアウトプットするいい機会ではないでしょうか。これは、自分を見つめ直す絶好のチャンスになると思います!」


◎ 新美陸人さん

テーマ
カレッジ生が運営するWebメディア

SHIMOKITA COLLEGEの課題
SHIMOKITA COLLEGEでの、「共有された知の少なさ・取りづらさ」、ノウハウや経験がうまくシェアされていない

ソリューション
カレッジ生が運営するWebメディア「SHIMOKITA!!!」の立ち上げ

工夫
① みんなが編集しやすい設計
② 情報を記事の形式でまとめられるため流れる心配がない
③ 後からカレッジに入る人にもわかりやすい
④ 新しい記事やユーザーを追加したら自動でデザインが更新される

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新美さんが実際に作成したwebメディア

新美さんから以下のようなコメントをいただきました。

新美さん「誰でも編集できて、どこに行けば欲しい情報があるのかわかる、(情報が)流れる心配もない、そこに行けばすぐにどんな情報があるのかわかるサイトになっています。これによってみんなのカレッジを取り巻くカレッジの「知」を集約して、新しい人でも最高のカレッジ生活を送りましょう!」

金曜日の夜という遅い時間にも関わらず、最終発表会には多くのカレッジ生が高校生のプレゼンテーションを一目みようと参加しました。パワフルでユニークな高校生のプレゼンテーションに大学生や社会人からも多くの質問が飛び交い、大いに盛り上がりました。

SHIMOKITA COLLEGEで過ごした2週間が高校生の皆さんにとって学びと刺激に満ちた時間であったなら幸いです。


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参加者の声/2週間を振り返って

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清水さん「人が好きです!誰かに頼ることは悪いことではないと気づきました。楽しかったです。2週間ありがとうございました!」
中原さん「本当に楽しかったです。人生の分岐点になりました!」
新美さん「自分の生き方をやっと肯定できました。自分がやりたいことを自堕落に、モニター移住の2週間は過去16年で一番成長できました」
忠政さん「カレッジ生から強い意志を持って物事に取り組むことがどれだけ大切か学びました」
川上さん「自分の価値観や考えの幅が広がったと思います。人と話したり話を聞いたりして、コミュニケーション力が伸びたと思います。また、自分の時間や趣味を大切にしようと思いました」


まとめ

SHIMOKITA COLLEGE開校以来、初めて高校生を迎え入れました。高校生も大学生、社会人もモニター移住開始初日は、お互いに少し慣れない感じや落ち着かなさがありましたが、2日目からはまるで昨日会ったとは思えないほど打ち解けて、コモンスペースや食堂でもお互いに楽しそうに話し合う様子がみられました。

モニタープログラムを通して、高校生向けの短期ボーディングプログラムが必要とされていることを改めて感じました。特に普段なかなか接点がないであろう若手社会人や国内外の大学で学んでいる大学生との交流の機会は高校生参加者にとっても価値のあることであるようでした。

現在、HLABでは第3期の高校生モニター居住者を募集しています(〆切:4/26(月) 23:59 )。滞在期間は2週間または4週間で、費用は無料(食費は実費)となっております。

下北沢で暮らしてみたい、大学生や社会人と共に暮らしてみたい、日常に新たな刺激が欲しいという高校生の皆様のご応募お待ちしております!
ご興味のある方は以下より詳細をご覧ください。


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