創業5年で2兆円でM&A。WhatsAppの始まりと成長、そして現状

最近、週末走りながらの英語Podcastにハマってるのだけど、今回のAcquiredのWhatsapp特集は特に面白かった!1時間40分の超大作。https://open.spotify.com/episode/3ZXrnzT9zjGUqmZBHpUwNN?si=nax5hGbRRSKb9jKOpLnnvA

ウクライナ移民の創業者Jan Koumの壮絶な生い立ち。貧しく、24歳のときには両親ともに病気で亡くなり、英語もうまく話せなかったけど、コンピューターが大好きで有名なハッカーサークル「w00w00」に参加してナップスター創設者ショーン・ファニングに会った。ヤフー時代の同僚Brian Actonを誘って起業。

WhatsApp起業前にFacebookを受けたが落とされる(笑) WhatsAppは2008年にiPhoneのデベロッパーSDKが公開され取りあえず何か作ってみようと気楽な感じで始めた。海外をバックパックするのが好きでその時知り合った人たちと簡単に連絡を取る手段が欲しいというとこからアイデアは出た。当時のSMSは有料、月額10ドル追加で課金とかだった。それを送信無料でやったので劇的に広がった。当初は99セントの有料アプリ。ビジネスモデルが欲しかったのと、ユーザー増が急速すぎるとサーバー増強が追いつかないので有料に。当時はまだAWSが普及する前。バイラルした大きな要因はスマホが出たタイミングに乗ったのと価格と電話帳にアクセスした最初のサービスだった(まあまあ初期はスパムw)こと。

創業当初は25万ドルを調達。その後セコイアから500万ドルを10-10数%ダイリューションで調達。その後再びセコイアから5000万ドルを15億ドルのバリューで追加増資。この5500万ドル後に30億ドルになる。ただWhatsAppはずっと黒字だったのでこの資金は一切使わなかった。

創業5年目の2014年2月にFacebookが190億ドルで買収。当時Googleとテンセントもアプローチしてた。ザッカーバーグは当時のFacebookの時価総額の10%という巨額の金額とKoumに取締役のポジション(当時社内はマークとシェリルの2人だけだった)の提示という破格な条件で勝ち取った。この価格の巨大さには多くの議論が出ているけど、そこから6年でFacebookは時価総額を4500億ドル増やして6500億ドルになっているので結果は正しかったと思う。ちなみにインスタは10億ドル、Oculusは20億ドルで買収に成功、Snapchatは30億ドルで断られてる。

2人の創業者は広告と個人情報の取り扱い方針でザッカーバーグと対立して辞める。共同創業者のBrian Actonは後に暗号化にフォーカスしたメッセージングの非営利プロジェクトSignalに5000万ドル出資、代表理事になる。

創業5年で2兆円というとトンデモなく凄い偉業に感じるけど、歴史を振り返るとタイミングと縁が絡み合った結果だと感じる。パラダイムが変わる入り口に立つことの重要性。GAFAMが急成長したのも2007年以降。スマホ、ソーシャル、クラウドというWeb2.0のパラダイムに乗ったから。ここからはXR、ブロックチェーン、AIが次のパラダイム。また楽しみな10年が始まる!

Web3.0、GAFAのその先!中央集権型からから自律分散型へ。情報のインターネットから価値のインターネットへ
https://note.com/hkunimitsu/n/n6f0d258ad38e

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