プレゼンテーション2

ベースとなるサッカーに加える引き出し 〜2020年J2予習 「ヴァンフォーレ甲府」編〜

J2予習も16日目に突入しました。今日のテーマはヴァンフォーレ甲府です。昨シーズンはプレーオフまで進出したものの1回戦で徳島相手に敗退しました。今年こそという1年でしょうが、仕上がりは如何に…?


ヴァンフォーレ甲府の基本情報と移籍まとめ

ヴァンフォーレ甲府の基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦5位(20勝11分11敗勝点71 得点64失点40)
今シーズンの山口との対戦 
第16節 5月17日(日) 14:00 in山梨中銀スタジアム 
第23節 7月5日(日) 19:00 in維新みらいふスタジアム
監督・・・伊藤彰(2019〜)


「移籍情報まとめ」

今回も移籍情報はFootball-LABさんのサイトより画像をキャプチャしています。

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こちらが退団選手です。数は多いと思います。その中でも主力の移籍もありました。昨シーズンの出場時間が2000分を超えている選手は全部で9人いましたが、うち6人が退団となっています。引退を発表した小椋は、リーグ戦41試合で3398分出場していました。こういった決断もあるのですね。
それから3000分以上の出場時間があった選手で言うと、チーム得点王となる20ゴールを挙げたウタカ、左のストッパーとして3年間レギュラーを張り続けたエデルリマ、昨シーズンはキャプテンを務め大分に個人昇格を果たした小出の3人が退団となりました。後は、36試合に出場し5ゴールを挙げた横谷と33試合に出場し6ゴールの佐藤和弘です。この2人は2000分以上3000分未満の出場時間の選手です。
また、武岡曽根田田中や前半戦は負傷の影響もあってか出場機会がなかった湯澤あたりも1000分以上の出場はあった選手です。

こうして見ると、試合に絡んでいた選手の放出がほとんどであると言えます。(どうでもいいですが、エデルリマって甲府で3年しかプレーしていなかったんですね・・もっと前から甲府にいたイメージだったのでびっくりしました。)

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新加入選手はこちらです。退団選手に比べると数は少ないですが、個々の選手の質は高い印象です。DFは鳥栖からJ1リーグでの実績を持つ藤田を獲得しました。2枚とも退団したボランチには岡山から武田将平、愛媛で活躍していた野澤を東京から獲得しリカバリーしています。武田と言えば、昨年の土砂降り山口戦でゴラッソを決めたあの武田ですね。そして前線では福岡の主力中の主力であった松田力を獲得し、さらに泉澤も期限付きで獲得しています。他にも選手を獲得していますし、ラファエルといういかにも活躍しそうな名前の外国籍選手も入ってきました。

全体的には、退団選手の質と数は痛いものの新加入はうまい補強を見せたという印象です。特に、ダブルボランチの野澤と武田の獲得には唸らされました。「いいところを突くなー」という補強だと思います。


今季のヴァンフォーレ甲府の注目ポイント

①甲府のサッカーと選手個々の特徴との融合
②新しい甲府のサッカーへの挑戦


①甲府のサッカーと選手個々の特徴との融合

(ぜひ注目ポイント②までご覧ください)

甲府のサッカーと言えば、3-4-2-1のシステムで守備時は5-4-1でブロックを作り、持ち前の堅守から前線の速くて強い外国籍選手を生かしたカウンターというイメージがあります。この堅守をベースにしたサッカーで、昨シーズンの40失点と1試合に1点以下の失点数でプレーオフ圏内に入りました。

今年もまずは、このベースとなるサッカーがあると思います。前線にはドゥドゥやバホスといった速くて強い外国籍選手もいますし、守護神河田も健在だからです。そうだと仮定した時に注目したいのが、新加入選手のフィットの部分です。このサッカーでシャドーやWBを務める選手は豊富な仕事量を求められます。守備時は1列後ろでブロックを形成し、攻撃になればより前に出ていく必要があるからです。新加入選手の中では、松田力はこの役割にハマるという印象を持っています。シャドーのポジションで守備でも強度を出しながら、攻撃の際には違いを見せることができる選手だと思います。福岡でもそういった役回りだったと認識しています。
一方で泉澤には、現段階ではそのイメージは持ちづらいです。泉澤というと、WGのポジションで大外からの仕掛けで突破する部分が脅威的な選手だと思います。守備で豊富な仕事量を求められた時に、それを表現してかつ攻撃面で違いを見せられるかという点には大いに注目です。これがピタッとハマると昨シーズン以上の甲府が見られると思いますが、果たして・・。


②新しい甲府のサッカーへの挑戦

注目ポイントの①であのように書いたのですが、別に甲府の今までの形のサッカーにこだわる必要もないと思います。甲府にとって、自分たちの軸となるサッカーがあることは非常に大きいのですが、同時に引き出しが少ない点は昨年までの課題でもあるのではないでしょうか。あのサッカーでプレーオフ圏内までは辿り着きましたが、自動昇格圏を考えた時には、相手に応じて変化できる形を持っておく必要があると思います。相手に対応された時にそれを打開できる引き出しを持っておけるかという点が今季の注目だと思います。

キャンプの記事や伊藤監督のコメントを見ても、引き出しを増やすことはテーマに掲げているように感じます。キャンプでは4バックに挑戦しており、トレーニングマッチでも盛んに試しているようです。監督自身も「相手によって(対応を)変えられるようなチームになっていかないと。変えたときに勝てるゲームを作るというのは強いチームに大事なこと」とコメントしているようですし、引き出しを増やすことに対しては前向きに取り組んでいるようです。

そもそも、伊藤監督は大宮時代に4バックでサッカーを作っていたはずですし、泉澤を生かすことを考えても、CBの選手の層を考えても4バックは大いにありだと思います。

ベースとなるシステムがどちらになるか分かりませんが、立ち返るところはありますし新しいチャレンジを果敢にできると思います。これがものになるかという点が今年の最大の注目ポイントだと思いました。


今季の甲府の注目選手

河田晃兵にしたいと思います。守護神として昨シーズンも甲府を支えました。アウェイの京都戦の大活躍は話題にもなったような気がします。注目選手とした理由は、新しいチャレンジを行っていく中でうまくいかないこともあると思います。そうなった時でも目標達成のためには、勝点を拾っていく必要があります。そこで、河田の守護神としての活躍が必要不可欠だと思ったからです。今季も観客を沸かせるビッグセーブに期待です。


まとめ

プレーオフで悔しい思いをしての今季の甲府、目標に自動昇格圏を掲げています。そのために、新たなチャレンジを行っています。そのチャレンジの行方を追っていくことが序盤戦の注目ポイントだと思います。


*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/kofu/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。


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