プレゼンテーション2

大逆転残留劇後の舵取り 〜2020年J2予習 「栃木SC」編〜

2月1日から始まった2020年J2予習、本日が7日目となります。対象チームは栃木SCです。栃木は昨シーズンの山口がシーズンダブルを喫した相手なので予習は必至だと思います。では参りましょう。


栃木SCの基本情報と移籍まとめ

「栃木SCの基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦20位(8勝16分18敗勝点40 得点33失点53)
今シーズンの山口との対戦
第7節 3月29日(日) 17:00 in栃木グリーンスタジアム 
第33節 9月26日(土) 未定 in維新みらいふスタジアム
監督・・・田坂和昭(2019〜)


「移籍情報まとめ」

今日もFootball-LABさんより画像を拝借しています。

スクリーンショット 2020-02-05 9.10.34

退団する選手はこれだけの数います。さらに、大黒など去就が発表されていない選手もいる模様です。ただ、昨シーズンに保有していた選手の数がやや多かったらしくこれだけの放出で適正人数になったようです。とはいえ、昨シーズンの出場機会が多かった選手が軒並み退団していることは間違いありません。枝村、へニキ、森下、浜下、藤原、久富、西谷和希、ユヒョンは昨シーズンの出場時間数が2000分を超えていた選手たちです。これは今季目指す栃木のサッカーとの兼ね合いが大きいと思うので、主力が流出したと言い切れない部分もあるでしょう。
また、個人的には三宅の退団も衝撃的でした。今季の注目選手の項でピックアップするつもりだったので・・

スクリーンショット 2020-02-05 9.10.15

新加入選手は以上の通りです。FWの補強が強力的です。韓勇太、エスクデロ、有馬、矢野と名前を見ると文字通り強そうな感じがします。栃木が新たにやりたいサッカーに合った選手を獲得してきたということなのでしょう。

全体的に見ると、新体制発表でのコメント通りの印象を受けます。ただ、FWが充実している一方でDFの選手層がやや気になる点だと思います。スタメンは田代と高杉になるのですかね?


今季の栃木SCの注目ポイント

①大逆転残留劇の後に問われる田坂監督の手綱捌き
②そもそも残り10試合の栃木のサッカーとは?


①大逆転残留劇の後に問われる田坂監督の手綱捌き

昨シーズンの栃木のハイライトは、何と言ってもラスト10試合での大逆転残留です。この残留劇には、田坂監督の決断力とマネジメント力が欠かせなかったと思います。監督就任時には、11人のハードワークの重要性を説きながら、同時に堅守をベースに更なるチャレンジを目指すとコメントしています。この更なるチャレンジが田坂監督の求められた部分だったと思いますが、シーズンが開幕して思うように結果が出ない日々が続きました。

そんな中、残り10試合になった鹿児島戦で田坂監督は大きな決断を行いました。鹿児島戦後の監督コメントにそれが詰まっています。

その中で、今までの選手選考の基準が間違っていたと選手たちに頭を下げたという旨の言葉があります。ここまでのことを口にしたわけです。下手をしたら、今までの32試合を否定することになり、選手たちの不信感がたまってしまいチームが空中分解してもおかしくありません。そこまで追い込まれた状態で、覚悟を決め大きな舵を取って残留というたった1つの方向にチームを持っていった監督の決断力とマネジメント力は素晴らしいと感じます。

ただ、これにはもちろん残り10試合で終わりが見えていたという状況や残留という大きすぎる目標があったことにより、選手たちもその言葉を受け入れやすかった点が影響していると思います。また、このオフの放出を見ても、多少なりともシーズン中の大きな方向転換の影響は出ているのではないかと思います。

それでもチームは前に進んでおり、今年の新体制発表でも「昨シーズン残り10試合をベースに」との方針が掲げられています。昨シーズンの残り10試合時点と同様に今年もまた昨シーズン序盤の32試合は戻るべき過去ではないと捉えられていることになります。今季のポイントはここだと思っています。なぜなら、残り10試合で栃木を残留に導いたのは田坂監督の手腕によるところがもちろん大きいのですが、同時にその前の32試合を率いていた監督も田坂監督だからです。
2020年シーズンも0から42試合を戦うことになります。残り10試合の良い意味でのブーストは使えないはずです。そういった中で田坂監督が1シーズン全体をどういったチーム運用にしていくのかは非常に興味深いところです。例えば、チームがなかなか勝てない時期を迎えた時にどういった運用を見せるかや更なる引き出しがあるのか、などオフザピッチの部分に見どころが多いと思われます。


②そもそも残り10試合の栃木のサッカーとは?

これは私自身の状況に大きく依存した注目ポイントです。そもそも昨シーズン残り10試合の栃木のサッカーに触れていないのです。なぜなら、山口との後半戦の対戦が1発目だったからです。7月13日に行われた第22節での対戦でした。何なら瀬川は山口の選手としてこの試合に出場していました。

ですから、今シーズン改めてどのようなサッカーを見せるのかという点は純粋に楽しみです。残り10試合のサッカーを観ていない私でも、へニキが移籍した点は少し気がかりなのかと思います。

先ほど山口戦以降栃木の試合は見てないという感じを出しましたが、一応長良川で行われた岐阜戦は現地観戦しております。その時はゴールキックをへニキに当てて前進する形が印象的でした。非常に重要な選手であったはずです。

それでもFWに韓勇太のような前線で起点になれる選手を獲得してきているので、その役割を務められる選手のリカバリーはバッチリなはずです。また、1試合だけではなく1シーズン通してハードワークし続けられるかといった点では選手個々のフィジカル面にも注目かもしれません。


今季の栃木での注目選手!

1人に選ぶのが非常に難しいのですが、個人的な思いも込めて法政大から加入の森俊貴とします。個人的な思いとは、昨年の天皇杯でのチームの躍進ですね。法政の試合はヴェルディ戦、ガンバ戦と2試合現地観戦をしました。その時のチームとしてのパフォーマンスにグッときたこと、そして2試合とも森はスタメン出場し攻守に渡って効果的なプレーを見せていたことが注目選手に選出した理由です。

森はどうやら高校までは栃木のユースに在籍していたらしくそういった意味でも注目かもしれません。法政時代のサイドでのハードワークは田坂監督の目指すサッカーにハマると思うので1年目からの活躍に期待です。


まとめ

昨シーズンが20位であることを考えればまず残留を果たし、そこから更に上を目指すシーズンになるはずです。先ほども書きましたが、その目標に向かってのチームマネジメントの部分に大きな注目をしたいと思いました。監督ももちろんですが、フロントもチームをどうやって運用していくのか、結果の良し悪しに関わらずその動きは興味深いものとなるでしょう。


*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/toch/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?