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あなたは10人全て答えられますか? 〜J2リーグ第34節 レノファ山口FC vs アビスパ福岡 プレビュー〜

J2リーグ第34節 レノファ山口FC vs アビスパ福岡のプレビューです。

前節の振り返りはこちらです。


対戦成績

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リーグ戦では過去5度の対戦があるこのカード,対戦成績は福岡がかなりリードしています。リーグ戦での初顔合わせからは福岡が4連勝しましたが,今季の第1戦ではアウェイのレベスタで山口がvs福岡の初勝利を挙げました。

その第1戦は点の取り合い,シーソーゲームになりました。先制点は森本のゴールで福岡に入りました。その後CKから楠本のヘディングで山口が同点に追いつくも前半のうちに石津のボレーで福岡が再び勝ち越し2-1で折り返しました。後半になると山口が怒涛の攻めを見せ,山下・高木・山下のゴールで3点を奪い逆転勝利を収めるという試合でした。

実はこの両者リーグ戦以外にも天皇杯で1度対戦しています。2016年に行われた天皇杯2回戦です。その時は120分戦って2-2のドロー,PK戦の末山口が3回戦への進出を決めました。

今回は勝ち点36の山口勝ち点35の福岡という勝ち点差が1しかない対戦です。1つでも上の順位でシーズンを終えるためには負けられない直接対決となります。

(この後が結構ボリューミーなので対戦成績はさらっと終わらせます笑。)


アビスパ福岡の現状とあれこれ

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福岡は現在9勝8分16敗の勝ち点35で18位に位置しています。直近5試合は2勝2分1敗と今季の勝敗を考えれば悪くない成績だと思います。残留に向けてということで言えば降格圏に位置する栃木との対戦で勝利を収められたことは大きかったのではないでしょうか。

福岡は夏の移籍市場で大きく動いたチームの1つだと思います。レンタルで今季加入した吉本一謙が期限付き移籍期間満了で東京に復帰してから清水へと移籍しました。一方でinの方は4人が新加入となりました。柏から村田和哉,東京から山田将之,新潟から加藤大がそれぞれ期限付きで加入しました。そして移籍期間が終了した9月にビックニュースがありました。神戸から初瀬亮が育成型期限付き移籍で加入することが発表されたのです。その初瀬は前節の岡山戦で移籍後初スタメンとなりましたし,チームに大きなプラスとなる夏の移籍だったのではないでしょうか。

次に福岡の数字について紹介します。福岡についての数字で取り上げたいものは3つです。

まずホームとアウェイでの成績の差です。今季の福岡はアウェイの方が良い成績を残しています。アウェイでは7勝3分7敗勝ち点24を挙げているのですが,ホームでは2勝5分9敗勝ち点11しか挙げられていません。アウェイの成績だけで見ると,現在はリーグで7番目の成績です。一方でホーム戦だけの成績はリーグ最下位の数字です。つまり,ホームで勝ち点を稼げていないことが現状の順位に位置している要因だと言えます。
ただ今回の山口戦はアウェイ戦です。好成績を収めているアウェイ戦で勝利を挙げることができるのでしょうか。

2つ目は鈴木惇についての数字です。山口戦で相性の良い選手と言えば真っ先に名前が挙がるのが鈴木だと思います。実際に数字を見てみてもその相性の良さが読み取れます。実は鈴木がキャリアで2番目に多くゴールを決めている相手が山口なのです。山口戦は天皇杯も含めて5試合467分に出場し3ゴールを挙げています。平均して155分〜156分に1ゴールの計算になります。去年もフリーキックを沈められましたね・・
ちなみに鈴木が最も多くゴールを奪っている相手はギラヴァンツ北九州です。北九州相手には10試合777分に出場し4ゴールを挙げています。ただ,ペース的には194分で1ゴールですから山口戦の方が相性が良いとも言えそうです。

また,前回山口が福岡相手に初勝利を挙げた試合のことを覚えているでしょうか。鈴木惇は欠場していたのです。つまり,鈴木惇はまだ山口に負けたことがありません。大分に所属していた2017年の勝敗も含めると山口戦は4勝1分の成績です。おそらくこの試合は普通に出場すると思いますからそこでの勝敗がどうなるのかには注目したいと思います。

3つ目は今季ここまで逆転勝ちがないという数字です。逆転勝ちがないクラブは今季のJ2では3クラブしかありません。福岡・町田・金沢です(金沢に逆転勝ちがないことは他の2クラブと比べて少し意味が違ってくると思います)。福岡はここまで18試合で先制を許し4分14敗という成績です。そもそも先制点を奪う試合よりも奪われる試合の方が多いことが問題ではあるのかもしれませんが,先制点を許した時にほとんど抵抗できていないことも心配なところです。
この後山口のところでも後述しますが,この試合は先制点の行方がいつも以上に大きく展開に作用しそうです。逆転勝ちがない福岡にとっても先制点を奪えるかどうかは大きなポイントだと思います。先制点の行方というものに注目しましょう。


レノファ山口の現状とあれこれ

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山口は前節金沢に1-0で敗戦,10勝6分17敗の勝ち点36で14位となっています。直近5試合でも1勝4敗と依然厳しい状況が続いています。

そんなや山口に嬉しいニュースが飛び込んできました。U-18に所属するDFの伊東稜晟の来季からのトップチーム昇格内定が発表されました。なんといってもレノファ史上初のU-18からの昇格だということが大きな1歩だと思います。山口にとってユースの存在はこれからさらに大きくなっていくと思いますから最初の1人として伊東の活躍を期待したいと思います。

そんな山口で紹介したい数字は2つ,今回は特に2つ目が面白いと思いますからぜひ読んでみてください。

1つ目は福岡のところで書いた逆転勝利の数字です。山口は今季ここまで逆転勝利が1度しかありません。16試合で先制を許し1勝3分12敗となっています。山口も成績は良くありません。昨季も2勝7分12敗と良いと言える数字ではないのですが,現状それと同等かやや悪い数字となっています。

しかし,その今季唯一の逆転勝利が福岡との第1戦でした。前半劣勢な展開を耐え,後半にひっくり返すことのできた非常に大きな試合です。直近は劣勢の展開を跳ね返すことがなかなかできていませんが,この試合ではそういった姿が再び見られるのでしょうか。とはいえ,山口も先制されると厳しいことは間違いありません。改めてになりますが,先制点の行方には注目です。

さあそして2つ目の数字に参りましょう。みなさんご存知でしょうか。
山口はJ2通算ホーム100ゴールまであと2点に迫っているのです。Jリーグ参入1年でJ3から昇格し2016年からJ2で4シーズン戦い続けているわけですが,現在そのJ2昇格以降のホーム戦では98ゴール挙げておりJ2通算ホーム100ゴールまであと2点となっています。J2だけの数字なんだから別にそんな取り上げなくても良くない?と思う方もいるでしょう(いないかもしれないけど笑)。それは分かります。でもこういうのをせっかくだから楽しみませんか?楽しんだ奴が勝ちです!

この試合で2得点挙げることになれば,めでたく100ゴール達成となります。この試合で達成されるのでしょうか,そしてそのメモリアルゴールは誰が決めるのか!?楽しみにしたいと思います。


実はこのnoteの最後のおまけのところで「これまでのホーム戦の節目となるゴールを誰が決めているのか?」を検証しています。最初の1ゴールを決めた選手から10ゴール目,20ゴール目と順に90ゴール目までを誰がいつどの試合で決めているのかを検証しました。簡単なクイズ形式にしていますのでぜひ「ググらずに!」最後まで読んでいただけると嬉しいです。

山口サポの皆さん10人全員分かりますか?


展開予想

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スタメン予想は上の通りです。山口は石田の状態によるところが今節も大きそうです。福岡は松田力が累積警告の関係で出場停止となります。そして,前節負傷交代があった篠原の状態も気になるところです。

福岡の攻撃は3-4-2-1の形から鈴木惇がディフェンスラインに下りて4枚でビルドアップ,そして前線や高い位置を取ったWBにロングボールで前進という形が多くありました。鈴木が下りないこともありますが,基本的にサイドで優位性を取ってクロスを上げて得点という形を狙ってきます。

ただ,岡山戦ではロングボールを多用する展開よりも自分たちでボールを後ろでも動かし続けて相手のブロックがスライドしきれない時に縦パスを入れる展開の方がチャンスになっていました。ボールを持とうと思えばできるチームだと思いますので,その出方に1つ注目です。

このように攻撃は悪い部分だけではないのですが問題は守備のフェーズにあると感じました。福岡の守備は基本的に5-4-1でセットする形です。ただ,この時に前線のプレスで相手の攻撃に規制がかけられないことが多く3バックも前に出られません。つまり,最前線とディフェンスラインの連動が感じられない守備になっているのです。

これによってディフェンスラインの選手が前で勝負することができずに中盤のラインとの間のスペースを使われてしまう場面が出てきてしまいます。岡山戦ではSHの仲間や関戸,2トップの中野に何度もライン間のスペースを使われていました。岡山の先制点も中のスペースで受けようとする仲間や関戸を捕まえられなかったことが要因でした。

これを踏まえると,山口の池上の右サイド起用はハマるのではないかと思っています。中でもプレーできるタイプの選手を外からスタートさせ,外から中に入って来させる形は福岡には有効だと思いました。前節の金沢戦では結果が出なかった池上の起用でしたが今節はどのように起用されるのでしょうか。スタメン発表の時から注目したいと思います。

また,福岡はセットした守備だけではなく前線からのプレスにも問題を抱えているように見えました。岡山戦の35分の喜山から中野へのパスのシーンだけはぜひ見て欲しいです。このプレーができるかどうかで福岡の前線からのプレスに嵌ってしまうかどうかが決まると思っています。

福岡は時より前線から強烈なプレスをかけようとするのですが,CHの2人は付いてくるものの最終ラインの押し上げは弱く中盤のラインと最終ラインが間延びする時があります。押し上げが弱い要因の1つには岡山のFWイヨンジェが裏を狙っているからということがあったと思いますので,裏を狙う動きと手前のスペースで受ける動きのセットが重要です。この動きがあればボールを受けられるということを事前に想定できているかどうかで福岡と山口,どちらのペースになるか決まると思います。想定できていればこの35分のシーンのように福岡のプレスを剥がせますし,できていなければ福岡のプレスに嵌る展開が待っています。

正直お互いに守備に問題を抱えていると思います。どちらがその守備の穴を突いていけるのかが勝負のポイントだろうと感じます。J2通算ホーム100ゴールを達成しての勝利を期待しましょう。


*文中敬称略

*データは以下のサイトのものを参考にしています。
 Football-LAB (http://www.football-lab.jp/kyot/preview/)
 Soccer D.B.(https://soccer-db.net)
 J.League Data Site (https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
 transfermarket(https://www.transfermarkt.com)


おまけ 〜J2ホーム戦メモリアルゴールの軌跡〜

さあレノファ山口ファンの皆さんお待たせしました!J2通算ホーム100ゴールが目前に迫ってきましたのでこれまでのホーム戦でのメモリアルゴールを振り返っていきたいと思います。長年レノファを応援されている方はぜひ全ゴール正解を目指しつつ思い出を振り返る機会として,最近ファンになった方クラブのこれまでの歴史を知る機会として楽しんでいただけると良いと思います。

振り返る前に1つだけ知っておいて欲しいことがあります。それはこの検証は自分が手入力で行ったものになるということです。何度も確認しているので間違いはないという自信はあるのですが,万が一ということも人間なのであるかもしれません。その時は優しく指摘してくれたら嬉しいです!よろしくお願いします。


それでは気を取り直して検証に移っていきたいと思います。今回はJ2のホーム戦で最初のゴールから10点目,20点目・・・90点目と区切りのゴールを誰が決めたのかを検証しました。全部で10人です。あなたは何人分かりますか?ぜひググらずに考えながら読んでください。

と言ってもこれだけでは見当もつかない方が多いと思いますので節目のゴールがどの試合で決まったのかをヒントとしてまず発表したいと思います。最初のスライドは1ゴール目から40ゴール目までです。


スライド4

最初のゴールはJ2での最初の試合で決まっています。これは分かる方も多いのではないでしょうか。個人的には30ゴール目と40ゴール目が今回の検証の中で最も難しいと思います笑。10ゴール目と20ゴール目は分かる人もいるかなといった感じです。


では50ゴール目から90ゴール目までのヒントに移ります。

どうぞ!

スライド5

記念すべき50ゴール目は昨シーズンの開幕戦で決まったものです。あの試合は4得点を奪っての快勝でした。果たして4点のうち何点目が50ゴールだったのでしょうか・・。他にも60ゴール目のヴェルディ戦と90ゴール目の町田戦も複数得点を挙げた試合ですので何点目がメモリアルゴールになるのかが難しいですよね。

ちなみに節目のゴールは全部で10ゴールですが得点者の被りが1箇所だけあります。ですから得点者は全部で9人です。どこが被っているのか,唯一節目のゴールを2点決めているのは誰なのでしょうか。


それでは得点者の発表に移りたいと思います。上のスライドと同じように5ゴールずつ一気に発表していきます。心の準備はよろしいでしょうか。

それではいきますよ!



スライド6

これが1ゴール目から40ゴール目までの得点者です。最初のゴールは現在徳島に所属している島屋が決めたんですね。10ゴール目と20ゴール目は今も山口に所属している岸田三幸です。2016年に山口に所属していた選手で今も山口に所属している選手は岸田と三幸の2人だけですからそう考えるとすごい巡り合わせのように感じます。
そして個人的に最難関の30ゴール目と40ゴール目は助っ人の2人です。パクは昨年まで讃岐に所属していましたね。現在はどこでプレーをしているのか分かりませんでした・・。ラモスは17年の夏の移籍でやってきた選手です。山口ではその半年間だけプレーしていました。現在はどうやらメキシコのレオンというクラブチームでプレーしているようです。


難しかったでしょうか!?最後に50ゴール目から90ゴール目といきましょう!


スライド7

記念すべき50ゴール目はこのシーズンからキャプテンを任されている三幸が決めているんです。そして節目のゴールの唯一の被りも三幸です。現在もキャプテンとして活躍している三幸の名前がこうやって出てくるというのは正直運命的なものを感じてしまいます。60ゴール目・70ゴール目は昨シーズンの躍進に欠かすことのできない2人の選手,大﨑とオナイウによってもたらされました。80ゴール目は今シーズンのホーム初勝利につながった菊池のゴール,90ゴール目は高井が決めた町田戦の先制点でした。


どうでしたか?自分は80ゴール目の菊池しか分からなかったと思います・・。ただ,こうやってクラブの歴史を知ることができる作業はとても楽しかったです。どれだけ正解できたかということは置いておいて(めっちゃ皆さんを煽った感がありますが)皆さんも楽しんでいただけたのであれば嬉しく思います。どれだけ正解できたかよりもクラブのこれまでを振り返る機会になったということが何よりも重要だと思います。

ちなみに節目のゴールが生まれた試合の成績は5勝2分3敗とあまりよくないんです笑。100ゴールの時は勝ちましょう!だって100ゴールという超節目だから!それが福岡戦になることを祈りたいと思います。100ゴールは誰によってもたらされるのでしょうか・・。この機会を楽しみましょう!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!楽しんでいただけた方はぜひスキやオススメをお願いします!!ついでに拡散もしていただけると私がめっちゃ喜びます笑!よろしくお願いいたします。

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