プレゼンテーション2

悲願達成への準備に問題なし 〜2020年J2予習 「ファジアーノ岡山」編〜

一昨日から始まった2020年J2予習ですが、本日が3日目となります。とりあえず3日続いたので自分を褒めてあげたいと思います笑。そんな冗談はさておき、内容に参りましょう。第3回の対象チームはファジアーノ岡山です。先に言及しておきますが、今シーズンの岡山は本当に楽しみです。


ファジアーノ岡山の基本情報と移籍まとめ

*ファジアーノサポーターの皆さん!ぜひ最後までお付き合いいただき感想をお願いいたします!

「ファジアーノ岡山の基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦9位(18勝11分13敗勝点65 得点49失点47)
今シーズンの山口との対戦
第3節 3月8日(日) 14:00 inシティライトスタジアム 
第38節 10月25日(日) 未定 in維新みらいふスタジアム
監督・・・有馬賢二(2019〜)

「移籍情報まとめ」

恒例の移籍情報まとめです。毎度お馴染みFootball-LABさんの画像を使用しています。

下の画像が退団した選手です。

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退団した選手は7名です。その内3名は期限付き移籍期間満了に伴う保有元への復帰となっています。退団した選手の数自体は少なく、昨シーズンから継続路線であると言えそうです。ただし、一森仲間のJ1への引き抜きはやはり厳しいと思います。岡山のサッカーを構築する中で最後のゴールを決める部分と最後にゴールを決めさせない部分を担っていた中心も中心の選手が抜けるわけですからそれは当然です。特に、一森と仲間のゴールキックからのホットラインもあるような関係性は、相手にとって脅威の存在でした。とはいえ、昨シーズンの活躍を見れば、納得の移籍ですし仕方のない面もあると思います。おそらく岡山の強化部もそれはシーズン中から感じていたのでしょう。代わりの補強がとんでもないことになっています。

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こちらが新加入の8名の選手たちです(山本・増谷は昨夏に期限付き移籍で加入しているため除外)。画像にはありませんが、昨夏から長野へ期限付き移籍をしていた下口稚葉も今シーズンは復帰して岡山でプレーをするようなので、彼を含めると9名となります。

ユースからの昇格である山田と中央大学から加入となった野口を除く移籍加入組を見てください。どの選手も他のチームで主力として活躍していた選手たちばかりです。以下、Football-LABのデータより昨シーズンの成績を羅列します。

パウリーニョ(J1)・・28試合2139分出場 1ゴール1アシスト
清水慎太郎(J2)・・37試合2483分出場 8ゴール2アシスト
白井永地(J2)・・40試合3407分出場 2ゴール2アシスト
上門知樹(J2)・・38試合2731分出場 14ゴール1アシスト
徳元悠平(J2)・・35試合3231分出場 0ゴール4アシスト

ポープだけは昨シーズンのリーグ戦出場がありませんでしたが、ご覧のように他チームのバリバリの主力選手を獲得してきました。ポジションバランスも良く、「仲間と一森」の放出を踏まえても満点の補強であると言って良いと思います。


今季のファジアーノ岡山の注目ポイント

①仲間が抜けた分の得点力をチームとしてどのように設計するのか
②既存の選手と新加入選手の相乗効果


①仲間が抜けた分の得点力をチームとしてどのように設計するのか

昨シーズンの岡山の得点のデータを見た時に、仲間が抜けた分の得点力をどう補うのかは非常に興味深いテーマです。昨シーズンの岡山の得点は49とリーグで15番目の数字でした。また、特徴的だったのは得点者の数で全49得点を計10人で挙げています。得点者の数が10というのはリーグで最も少ない数でした(次に少ないのはなんと柏レイソルの11人です)。その内訳は下のグラフをご覧ください。

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ご覧の通りイヨンジェと仲間の2人で全体の67.4%である33得点を挙げています。昨シーズンの岡山はチーム全体でイヨンジェと仲間に最後のフィニッシュを担当してもらう形を設計していたのではないかと読み取ることができます。

単純に見ると仲間の15得点がなくなり、さらに中野の5得点もなくなることになります。ですから、少なくともこの20得点分を今シーズンの岡山がチームとしてどう補っていくかという点に注目したいと思うのです。
チームとしてもう少し得点者を分散させてみんなで補う、それとも仲間に変わる新たな得点源を生み出す、はたまたその両方の形を探るのか・・・。このような点に注目して今シーズンのサッカーを見ると楽しめるのではないかと思います。

仲間に変わる新たな得点源の話は注目選手のところで行うとして、得点者をもう少し分散させる方向のヒントを探っていきたいと思います。
1つはベタではありますが、セットプレーになるかと思います。あるけんさんの得点傾向の記事によれば、昨シーズンの岡山はショートパスとセットプレー直接での得点がリーグの中で上位であった一方、セットプレーからの得点はリーグの中で下位であったようです。

セットプレー直接で決められるキッカーがいるのであれば、もう少しセットプレーからの得点が多くても良さそうです(直接FKと中にいる味方へ合わせるFKのキックの質が異なるとかもあるんですかね…)。セットプレーはDFの選手が得点を奪う大きなチャンスですから複数得点者を生むためには重要だと思います。そのためにはどうしたら良いかという部分はすみません、丸投げします!山口との対戦の時には意識したいと思います。

何はともあれ、今シーズンの岡山に対しては仲間が抜けた分の得点を奪う部分の設計に注目します。


②既存の選手と新加入選手の相乗効果

これは、大きな注目点になると思います。これだけの新加入選手に加え一森、仲間以外の主力はほとんど残留となった陣容からは今シーズンに対する大きな期待感を感じ取ることができるからです。

もちろん、単純な足し算ではないので環境が変わってうまくハマらなかったり、チーム運用の難しさが出てきたりするかもしれません。しかし、これだけ力のある選手の加入によって既存の選手には大きな刺激もあるでしょうし、互いの相乗効果も生まれてくるはずです。

1年目に素晴らしい結果を残した有馬監督に対してフロントも見事に応えてみせました。まずは、激しい競争を勝ち抜いて開幕戦のピッチに立つ選手は誰になるのかという点に注目です。そして、長いシーズン、どこかでスタメンの座を奪取する選手も出てくるはずです。そういった競争の部分に毎試合ワクワクすることになるでしょう。


今季の岡山での注目選手!

第1回の京都や第2回の北九州の注目選手は少し迷うところがあったのですが、岡山に関しては私の中でこの人しか考えられませんでした。上門知樹です。昨シーズン、琉球でチーム2位の14ゴールを挙げブレイクを果たしました。彼は1.5列目、いわゆるトップ下タイプの選手で、最大の魅力はシュート力だと思っています。個人的にはJ1への個人昇格もあって良いかと思っていましたが、移籍先に選んだのは岡山でした。

上門は個人的に好きなタイプの選手なので、贔屓目があるかもしれませんが、J2の舞台に止まる選手ではないと思っています。ただ、上門自身がより高いステージに行くためには、琉球とは異なるチームでも同じぐらいの活躍ができると証明する必要があるはずです。私がそう考える理由の1つには、今のJ1のチームに完全なトップ下というポジションがあるチームは多くなさそうというのが挙げられます。もちろん今年の岡山は1つ上のステージに上がる権利を掴む可能性が十分にあると思いますから、チームのためにも自分自身のためにも今シーズンのプレーは重要になると思います。

岡山では一体どういった起用をされるのでしょうか。岡山と言うと、「4-4-2のシステム」で、トップ下というポジションのイメージはあまりありません。ですから、琉球の時とは少し違った顔を見られるはずだと思っています。現状では、イヨンジェのパートナーとしてセカンドトップ気味でプレーするか仲間が務めていた左サイドでのプレーになるかだと感じています。

いずれにせよ注目ポイントの部分で言及した新たな得点源の筆頭候補が上門だと思います。今シーズンの上門が見せるプレーと残す結果を本当に楽しみにしています。


まとめ

様々なニュース記事を読むと、監督や選手たちの多くは「J1昇格」と口にしています。それも非常に頷けるのが現在の岡山というチームだと思います。昨シーズン披露したサッカーとオフシーズンの動向を見ると、その悲願が本当に現実味を帯びてきていると感じませんか?

魔境J2ですからそんなに簡単にいかないのだとも思いますが、最後に1つ対戦相手のチームのファンである私からかなりの確信を持って言いたいことがあります。

「今年の岡山は例年以上に手強い相手である」



*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/okay/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。


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