今季のJ2で印象に残った11人を勝手に選出! 〜後編〜
こんにちは!J2を振り返る企画の後編です。
前編のnoteはこちらです。
私の選出にかかわるバイアスをもう一度おさらいしてから早速始めたいと思います。
・今シーズンはレノファ山口と水戸ホーリーホックを追いかけていたため、その2チームにとってのトラウマイレブン的要素が強い。(そのため山口と水戸からは1人ずつの選出としました)
MF
鈴木惇(アビスパ福岡) *41試合6ゴール5アシスト
この企画で最初に決まったのがこの選手の選出でした。私が福岡の試合を見ると必ずといっていいほどスーパーな活躍をします。この選手はチームを勝たせることのできるボランチだと思います。
まずは、第9節の山口戦です。7分に直接FKを決めて先取点をもたらします。その後山口が流れを掴みそうになったところで、58分カウンターの流れからこぼれたボールをPA外から決めました。この2点目が本当に大きく、これが無ければ山口の逆転もあり得た試合だったと思います。
そして、16節の水戸戦も勝負を決める2点目をこれまた直接FKであげました。この試合は、前半から水戸のペースで進んでいました。ただ、水戸がなかなか決めきれないでいるところを54分ドゥドゥ・59分鈴木で一気に勝負を決めてしまいました。
このように直接FKという武器を持ち合わせていて点を取れる選手なので,来季はチームを昇格に導く活躍を期待したいと思います。
渡辺皓太(東京ヴェルディ) *36試合2ゴール9アシスト
小柄ながら当たり負けしない体の強さと自分で運んだり飛び出して味方からパスをもらったりなど色々な方法でPAの中に入っていけることが魅力の選手です。
最も印象に残っている試合は14節の山口戦です。この試合は山口が0-2から4点取って逆転勝ちしたのですが、ヴェルディの先取点と2点目をアシストしたのが彼でした。1点目は藤本が右サイドでボールを持ったところをその内側をランニングすることで裏を取り、パスを受けて李栄直のゴールをアシストというものでした。
2点目も藤本との関係で山口のディフェンスを崩し、正確なクロスでのアシストでした。
アジア大会の後は少し苦しんだところもあったかとは思いますが、五輪代表に選ばれるためにも来季はJ1でのプレーが見たいところです。ヴェルディが今年昇格するのは簡単ではありませんが、プレーオフで爆発してヴェルディとともにJ1の舞台へ上がっていってもらいたいところです。
西谷和希(栃木SC) *40試合6ゴール5アシスト
J2に復帰して初年度のチームを残留争いに巻き込ませなかった原動力となりました。ボールを運ぶ能力やパスを出す能力、ゴールを決める能力など攻撃の能力が全般的に高く栃木の攻撃の中心となっていました。特に大黒との関係は相手チームにとっては脅威でした。
18節の水戸戦では栃木の得点をドリブル突破から生み出しました。このプレー以外にも雨の中ボールを運び続け水戸に脅威を与える存在となり続けていたと思います。
流経大を卒業後栃木一筋のキャリアを歩んでいるようですが、ぜひ上の舞台でのプレーを見てみたいと思います。
齋藤功佑(横浜FC) *18試合3ゴール2アシスト
東京五輪世代の1人です。彼の最大の魅力はシュート力だと思います。PA外からでもミドルシュートで決め切ることができる選手です。
彼を初めて見たのは、20節の甲府戦でした。途中出場から試合を決めたダイレクトボレーが私に大きなインパクトを残しました。
そして、現地観戦した33節の水戸戦でもPAの外からのポストに当てるミドルを放ちました(1分37秒あたりのシーンです。)。
まだまだ定位置を確保するには至っていませんが、最終節でもチームを勝たせるゴールを決めていますし、来季はさらなる飛躍を期待したいと思います。
前田大然(松本山雅FC) *29試合7ゴール1アシスト
最後にして最も無難な選出になったかもしれません笑
ただ、それぐらいのインパクトを今年も与えてくれました。彼の武器は何と言ってもそのスピードです。山雅では、シャドーとして裏に飛び出す動きでそのスピードをいかんなく発揮していますがここで言及したいのは守備面です。
言うまでもなく彼のスピードは、守備時も相当な脅威となります。ビルドアップで少しでももたつけば、その瞬間彼のプレスの餌食となってしまいます。
それが印象的だったのが12節の水戸戦です。この試合は古巣戦ということもあってか素晴らしいプレーを披露していました。特に彼がボールをカットしてからのカウンターには水戸も手を焼いていたように感じました。そして、1点目を演出し自分もゴールを決めてチームを勝利に導きました。
アジア大会でもそのスピードを見せつけました。東京五輪ではそのスピードで世界を驚かせることはもちろん日本を勝たせるゴールの量産に期待したいです。
以上で私の選出した選手が出揃いました。フォーメーションは一応こんな感じにしてみました。
この11人以外にも良い選手がたくさんいて毎試合見るのが楽しみでした。最後に泣きの1人として山口と水戸から1人ずつを紹介して終わりにしたいと思います。
池上丈二(レノファ山口FC) *20試合6アシスト
前半戦のレノファの躍進を支えた1人です。4-3-3のIHとしてアンカーの三幸を何度も助けていました。ボールを扱う能力だけではなくボールを受ける能力が抜群で三幸の出しどころが無くならないよう常にパスコースを作っていました。
そして、キックの精度が高いのも彼の武器です。セットプレーのキッカーでもありますし、中でもクロスの質はチームでもトップといっていいかもしれません。
いわゆるイニエスタルールによってシーズン途中に背番号が10番に変更されるなど後半戦も大いに活躍が期待されたのですが怪我をしてしまったのが非常に残念でした。レノファにとっては小野瀬の移籍とともに彼の離脱が痛すぎました。彼がいれば勝ち無しが15戦も続くことはなかったのかなとも思います。
来シーズンはシーズン通しての活躍とゴールという結果を強く期待しています。
前寛之(水戸ホーリーホック) *30試合1アシスト
札幌からのレンタルで今年水戸にやってきた選手でありますが大きなインパクトを残しました。シーズン序盤は怪我で離脱していたものの復帰してからはボランチとして定位置を確立し、シーズンの終了まで試合に出続けました。
彼の良さはバランス感覚に優れているところだと感じています。今年は大宮からのレンタルの小島とコンビを組むことがほとんどでした。このコンビでは攻撃の部分に関しては小島が担うことが多いのですが、前はボールを失ったあとの最初の潰しの場面で必ずといいっていいほど登場しチームを助けます。水戸が攻撃している時のリスク管理が素晴らしく奪われた瞬間の1stディフェンダーとして欠かせない存在でした。小島があれだけ自由にプレーできたのも前が隣にいたからだと思います。
そして、ボールを受けて前につける能力も高く前と後ろをつなぐ潤滑油となっていました。
彼の伸びしろは得点に絡む部分にあると思います。その役割は小島が担うところが大きかったということもあるかもしれませんが、前がもっと怖い存在になるためにはそれが必要です。33節の横浜戦の1点目のようなプレーがもっと増えるといいのだと思います。ゴール裏から見ていてこの得点の起点となったパスは見事でした。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。明日からはプレーオフが始まりますし、既に来シーズンが楽しみになっています。個人的にも叶えたいことがありますのでその時はよろしくお願いいたします。
それでは。
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