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<鑑賞記録>リア王 / グローブ座

グローブ座の野外劇場は、初めてだった。夏の期間だけ開いていて、コロナも重なり、なんだかんだタイミングが合わなかったが、ようやく観られて良かった。
主演は、野田秀樹さんの作品にも度々出演しているキャサリン・ハンター。映像で何度も観た事がある女優さんが目の前にいて、なんだか不思議な気分だった。つくづく贅沢な話だ。真面目なシーンとコミカルなシーンの演じ分けが丁寧で、長いセリフを喋ればお客さんを一気に掴んでしまう力強さは圧巻だった。
道化と、冒頭で勘当される三女のコーディリアが、一人二役。随所でお客さんに語りかけたり、入退場に客席を使ったり、野外劇らしく開放感たっぷりの演出。この時期は、終演間際の22時ごろに日が沈むので、徐々に傾いていく太陽と、終盤に向け、徐々に狂っていくリアの孤独が重なって見える。イギリスの夏独特の演劇効果が効果的だったように思う。

劇場内の様子と場面写真を、公式のインスタグラムから。

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