01/07 練習

初稽古から今日まで、四股やすり足、押しなどの基本動作の改善に取り組んでいます。日頃から指摘している部分ではありますが、シーズン中にはなかなか大きな修正ができません。バランスが崩れ思っていた体の動きができなくなってしまうためです。そのためシーズンオフのこの期間は非常に重要です。この期間にどれだけ正しい姿勢、フォームを身体に覚えさせることが出来るのかで、夏までの成長度合いが変わってきます。

相撲を取ることが練習のメニューに入っていると、選手の多くは、相撲に気力・体力を集中させます。私自身を振り返ってみても選手時代は基本動作が大切なことはわかっています。しかし、四股やすり足に全力で丁寧に取り組んでいたかと問われると、はいとは言えません。その日の状態をチェックする程度でした。
そのため、フォームの改善を行うときには、相撲を取る練習をなくしています。相撲がない分フォーム改善に気力・体力を集中させることができます。またフォームを修正すると普段使っていない筋肉を使うためメニュー以上に疲労度が高く、こうした状態で相撲を取ると思わぬ怪我のリスクが上がってしまいます。そして折角良いフォームを覚えようとしても相撲を取ることで元のフォームに戻ってしまうため、思うようにフォームの改善が進みません。
そんなことを考え、相撲を取ることと、基本動作の改善は分けて取り組んでいます。

この冬に意識するポイントは背中です。トレーナーの先生からも相対的に背中の筋力が弱いことが指摘されました。また良い姿勢、フォームを維持しようと思うと背中の意識が重要になるためです。

どのような練習をしているかというと、四股では、背中で長い棒を横向きに背負い背中を伸ばします。その姿勢で四股を踏みます。棒を背負っているため腕は普段通りには使えません。また、棒を背負うことで四股の際に姿勢が前傾しすぎることを防ぎます。腕や頭を下げることでバランスが取れないため、体の軸を意識しなければ四股を踏むことはできません。これを普段の四股ペースと、倍速のペースを組み合わせて踏んでいます。
遅い四股は姿勢の確認、早い四股は動作の連続性を意識するこのように使い分けています。すり足や押しも普段の練習時とは違ったポイントを意識させ取り組んでいます。

基本動作の練習を終えると、かなり下半身に疲労が溜まっているようでした。いかに相撲において下半身が重要かよくわかります。
普段では無意識に頭や腕の上半身でバランスを取りごまかしていますが、この様に制限をかけることで下半身を使うことを意識させることが出来るのもメリットです。正に体で覚える事になります。しっかりと体に染み込ませ体を作っていきたいと思います。

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