会計士目線で読み解く!#2 財務諸表の見るポイント(損益計算書,キャッシュフロー編)

こんにちは!ヤマグチです!

前回は会計士目線でみる貸借対照表のポイントをご説明しましたが
今回は損益計算書とキャッシュフロー計算書バージョンになります!

そんなに長くならないと思うので早速行ってみましょう!

損益計算書を見るポイント


①営業利益は同業他社にくらべてずば抜けて高くないか
②特別利益・特別損失の額と項目数は多すぎないか
③法人税は40%前後になっているか

①営業利益は同業他社にくらべてずば抜けて高くないか
業界によって営業利益は変わるので、同業他社と比較して、規模感と営業利益をみてみる。特に販管費などに違いがないかチェック

②特別利益・特別損失の額と項目数は多すぎないか
特別損益は本業以外の損益にあたります。などで多くは急に発生したものが多く(固定資産の損益など)、項目が多い場合は何かしら変化があったとみていいですね。

③法人税は40%前後になっているか
法人税はたいてい40%です。ですが監査を通っても、税務署ですら利益だと認められなかったものがあった場合。税率はどんどん下がっていく。
30%後半をきるとかなり怪しい会計内容となる。


キャッシュフロー計算書を見るポイント


①営業キャッシュフローは売上高や営業利益に照らして適切か
②投資キャッシュフローを自社への投資に使っているか
③財務キャッシュフローはプラスかマイナスか

①営業キャッシュフローは売上高や営業利益に照らして適切か
要するにこれは利益を無理やり捻出しようとして営業キャッシュフローが減っていなかをみるということ。
例えば月末に売上金を上げまくったとしても、売掛金や受取手形が増える場合があり回収しきれず、営業キャッシュフローは減ります。

②投資キャッシュフローを自社への投資に使っているか
堅実な会社だと営業CFの範囲で投資を行うが、それを大きく超えて買収なんかに出た場合要注意です。


③財務キャッシュフローはプラスかマイナスか
通常財務CFは投資CFで余ったお金を借金の返済使うことが多い
営業CFを大きく超えて投資を行った場合、お金が足りなくなり外部からを融資等を受けて資金調達をしていることになります。
なので業績以上に実績を出すことで見栄を張ることができるのです。
余裕のないお金の使い方をしてないかチェックです!

連結財務諸表と注意事項を見るポイント

番外編になりますがこちらも大切なことなので記載しておきます

①当年度変更項目はあるか
②減価償却は定額法と定率法のどちらを採用しているか
③無形固定資産(特に連結調整勘定やのれん代)は何年償却か
④注意事項:担保 偶発債務 買った会社の内容、後発事項など気になる記述はないか

①当年度変更項目はあるか
変更項目があればチェックはするべきです。が!
償却期間を変更した場合その程度では記載されない場合がるので、②③を要確認です!

②減価償却は定額法と定率法のどちらを採用しているか
これはあくまで傾向ですが、儲かっている会社は定率法(見せかけの利益は出す必要がないから)、儲かっていない会社は定額法(見せかけの利益を出す為)であることが多いです。

③無形固定資産(特に連結調整勘定やのれん代)は何年償却か
これは前回でもありましたが、償却期間は通常2~5年。最大償却期間の20年だと1年あたりの費用化する金額が少なくなるので、利益を多くみせることが可能なのです。
さらに米国会計基準では償却すらしないものもあります。そこはちゃんと明記されているので見逃さないようにしましょう。

④注意事項:担保 偶発債務 買った会社の内容、後発事項など気になる記述はないか
ここには訴訟関係の記述もあったりしますのでチェックしておくべきです

最後に

いかがでしたでしょうか?
自分自信も記事を書きながら理解していったので、決算書がだいぶ見やすくなったと思います。勉強する前は、決算書をみるたび数字だらけで嫌気がさしてましたが、今は楽しんでみれています(笑)
みなさんも勉強してみたら見れる景色変わるのでぜひ挑戦してみてください!ではまた!

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