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アイドルを推すのって、怖いことなのかもしれない


久しぶりにむくむくと頭の中で書きたいことが浮かんできてしまって眠れないので、寝るのは諦めて書くことにした。

最近、アイドルに関する良くないニュースというか、騒ぐファンダムが目立っていて正直気が滅入っている。
推しがいるって、何なんだろうなとふと考えたくなってしまった。

久しぶりの推し

私にとって、久しぶりにアイドルを応援することになったのは2年前の今頃。
高校生ぶりの推し。
当時の私は休職中で、家に引きこもり昼夜は逆転し、何のために生きてるのかわからない状態だった。

そんな時に友達がハマっていて布教され、見事に布教が成功した例だった。

韓国のアーティストを推すのは初めてだった。
時間だけは、果てしなく思えるほどにあったので、YouTubeにアップされている動画を隈なく調べ、気に入ったものは繰り返し観た。

有難いことにドンピシャにカムバックもあり、PVのリリースを待機するという初めての体験をした。

その日は、休職中の私と会社の面談があったため、気が重い中会社へと足を運んだ。思ったより早く着いてしまい、だからと言って会社で待つわけにも行かず、4月の冷たい雨の中傘を差し、ビルの下で凍えながら反対の手でスマホを握りしめて公開時間ぴったりにPVを観た。
初めてのPV公開のワクワク感を越えるものはそうそうなく、今でもあの時の興奮を鮮明に覚えている。

その1ヶ月後には、またまた運良く日本でのファンミーティングが開催されたため、彼らの日本滞在中にたくさんのライブ配信がなされた。追いかける方はめちゃくちゃ忙しかった。
当時まだ引きこもっていた私にとって、画面越しにリアルタイムで見る彼らの言動や、ただご飯を食べている様子は、漠然とひとりじゃないと思わせてくれた。
その時の私の境遇に刺さった彼らの言葉をメモしてお守り代わりにし、何度も何度も自分に言い聞かせて過ごした。
ファンミーティングは自宅でストリーミングを鑑賞し、推しの歌声に感動して涙が出た。この人たちが頑張ってんだから、私も頑張るか、と復職を決意するにまで至った。
復職したのは、その1週間後だった。

間違いなく、私は救われたのだった。
めちゃくちゃに、お手本のように、救われすぎてるだろ。

実際のところ、復職は、してみちゃえばなんてことなくて。
新たな部署でいい上司に恵まれて、段々と元気を取り戻していった。すると、少しずつ少しずつ、彼らの存在を頼りにする必要がなくなっていった。
それよりも、社会問題に関する勉強がしたくて本を読んだり、映画を見たり、人と会ったり。目標に向かって情報収集したり、アウトプットしたりと、元気になったからこそ、休職していた当時は終わったと思っていた自分の人生のこれからのことを考えられるようになっていった。

その頃くらいからの感覚として、私にとって彼らの存在は、小学校の時の同級生のような気分だった。
なかなか会えることはないし、頻繁に連絡を取るわけでもないけど、その当時の私の全てだった人たちで。
数年おきに連絡をとって、運が良ければ会う。
今はお互いの生活にその人たちはいないけれど、心からその人たちの幸せと、元気でいてくれることを祈っている。

そんな感じで、観たい時だけコンテンツを観て、カムバックしたらPVを拝見し音源を聴き、パフォーマンスを観て。お布施のように、CDを1枚だけ買い。
ツアーがあれば、一回行けたら嬉しいという感じ。
私は明らかに運営が望むファンではないんだけど、全ての情報を追えるキャパがないから仕方ないし、個人的には健康的に推せているなと思っている。
自分の人生がある上で、たまーにちょっと良いご飯を食べに行くくらいの感覚。
きっと、私みたいなタイプの人のが多いよね。

みんな、自分の人生を生きてる?

KPOP特有なのかもしれないけれど、最近思うのは、アイドルの熱愛や、不祥事とも言えないスキャンダルで、何でもかんでもすぐに炎上している気がする。
これもまた、声がでかい人たちが騒いでいるから、たまたまそれが目に入りやすくなっているだけなのもある。
それでも、声がでかい人たちの騒ぎように、違和感を覚える。

活動に一切手を抜いていないし、匂わせもしていないアイドルの熱愛に対して、謝罪を要求したり、所属事務所の株価がガクンと落ちたり。

特に、デモトラックとかは、社会的なことに関するデモのため以外は本当に辞めた方がいい。

昨夏に界隈を騒がせた推しの熱愛、からの脱退要求デモトラックもかなりしんどいものだった。
彼の白黒や良し悪しは別として、どれだけ彼を傷つけたのかは計り知れない。
この時に、「自分がこんなことをするファンダムに所属しているのか…?無理なんだけど…」と、熱愛よりもはるかにショックを受けて、当時はnoteを書いたほどだった。この一連の出来事は、ファンダムから更に距離を取ろうと思う理由でもあった。

話を戻して、タイトルの言葉に触れると、自分がお金を払っているからって、アイドルは自分が望んだ姿でいてほしいと過度に求めるのって、恐ろしくない?と思っている。

私はふと、奴隷制度と似ていると思った。

資本主義の世の中だから、自分がアイドルに貢いだ分、会社は利益が上がり、アイドルの給料も上がる。
利益が上がれば、コンテンツにもお金をかけられるようになり、露出が増え、アイドルは有名になる。

すると段々、自分はあんだけ貢いだんだから、と気持ちがでかくなり、本人たちが努力して完成させた作品を見せてもらっている立場なのを忘れて、主観的で行きすぎた批判をし始める。

これ、客観的に見ちゃうと、人をお金で買って、有無を言わさず自分が望んだ通りに働かせようと仕向けているわけで。
再度になるけれど、奴隷制と近しい仕組みではないだろうか。

ただでさえ、事務所との契約だって、あまりにハードなスケジュールに奴隷制だって言われるくらいなのに。

アイドルは、たとえファンとして認知されていようが、ファンサをたくさん貰おうが、ただの他人だ。
友達でも恋人でも家族でもない。
お互い一方的に大切で必要としているけれど(ここ重要)、紛れもなく他人だ。
どう頑張っても、お互いの人生に責任は取れない。

応援するのは結構なことだが、当人のプライベートに口出しをするのは、会社の上司が私の恋愛事情について根掘り葉掘り聞いてきた上に、我が物顔でアドバイスをしてくることくらい、ちゃんちゃらおかしい。(初めて使った、ちゃんちゃらおかしい)

だって、本人たちだって気にして気をつけているわけだから。程度に差はあれど。
そして、ゴシップをエンタメにするな、ともメディアには思う。

経路は何にせよ、疑惑に対してめちゃくちゃに叩いたり、騒いでる人たちは、相手は生身の人間であって、自分たちの言動一つ一つが積み重なって、一人の人生を握り潰せちゃうことも、わかってんのかなと思う。
同時に、自分の人生を救ってくれて華やかにしてくれてた人を、潰したいと思うことってあるの…?という疑問もある。

あと、さまざまな技術を駆使して情報を集めてくる特定班の皆さんは、マジでみんなでFBIになった方がいいと思う。
その時間と執念と技術があれば、暴ける犯罪が死ぬほどあると思う。
人を苦しめるより、感謝されてお金にしていったらいいのにな、といつも思う。

話がズレたけど、推しにのめり込んでる人たちは、公式にもらえる情報だけで楽しんではいられないものか、その時間は誰のためになるのか、他人をとやかく言うより、自分の人生を生きるべきではないのか、など、やりたいことが山ほどあって、人生に悩んでいる私は思ってしまう。

まぁ、きっと、いつだって何の問題だってそうだけど、声がでかい人が目立っているだけで、私のように自分のペースで楽しんで推している人が大半なんだと思う。
ただ、そんな人でも、声がでかい人の意見が正しいように見えちゃったり、鵜呑みにして乗っかってしまったり(いいねやリポストで拡散)するのは、せめて立ち止まって考えてみてほしいなとは思う。

デモやボイコットと同じで、一人一人一つ一つの行動で風向きが変わるものだから。

みんな、幸せでいてくれ

ここまで勢いでつらつらと長らく書いてしまったけれど、何はともあれ、アイドルのみんなとファンのみんなが健康で幸せでいてくれればいいな、という感じです。
情報を追い続けて、お金もたくさん払って現場にも足を運んで。正直、把握してないといけない義務感やお金のマネジメントに疲れてる人はたくさんいると思うし、そんなところで熱愛とか出たらダメージ受けるのも、わかるよ〜と私の中のピチョリンが頷いている。
だからこそ、お互い、距離感〜距離感〜という感じで。

この世のほとんどの人は、自分がいなくても生きていけちゃうわけだから。

私は引き続き、辛い時期を救ってもらった感謝を胸に、彼らの音楽を大切に聴かせてもらい、軽く動向をチェックし、彼らが不意に傷つかないことを祈っておきますんで。

みんなで自分の人生を生きて、ほどほどに楽しませて頂いていこうね〜

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