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あなたがNFTに出会う日(4)

おはようございます。🐤

今日のお話は…実は僕が最も注目しているところ、世界中の誰もが現在模索中のところ、可能性しかないところ、NFTの使い道について紹介してみたいと思います。

この「あなたがNFTに」シリーズは「簡単にとっつきやすく」をモットーとしていて、これまでは2000文字以内に記事をおさめてきたのですが、今回は4000文字を軽くオーバーしてしまいました。量が多いので興味のあるところだけポツポツと読んでいただけたらありがたいです。

前回の

登場人物:
🐤ヒヨパパ(DeFiとかNFTとか大好き、新しい物好き)
👱‍♀️ヒヨママ(しっかりもので一家の大黒柱、旅行が大好き)
🐥娘ちゃん(クリエイターの卵、絵描き、夢見がち)
🧒息子くん(家の中で一番偉い、自由人、寝言多め)

6日目〜NFTの使い道

🐥「NFTがコピーでけへんのはわかったけど、それにしても何十万円って高すぎひん? 原画でも3,000円くらいからあるで」

🐤「いい質問ですね!」

🐥「偉そうやな」

🐤「作者の人気とか、希少価値とかいろいろ理由はあるけどな、僕はNFTには使い道があるからやと思うねん」

🐥「使い道って、会員権とかのこと?」

🐤「えっすご! なんでわかったん? 天才?」

🐥「なんかいつも言ってるやん、チケットとか会員権とか」

🐤「えっ? あ、ですよね~…」

解説

昨日まではNFTアートのことをお話ししてきましたが、今日はそれ以外のNFTの使い道、実用性のことを説明します。

NFTとはブロックチェーンという技術を使って証明書をつけたデジタルデータです。ブロックチェーンとはビットコインにも使われている「分散型台帳」という新しい台帳システムで、このNFTを発行した人(アドレス)は誰で、それをいつ誰に送ったということが記録されています。

ただの台帳ということなんですが、これまでのデジタルアートと違う大きな進化のポイントは2つあります。

・証明書やデジタルデータは絶対に誰も改ざんすることができない
・ネットワークで取引をプログラム化することが簡単にできる

ということで、この2つのしくみをうまく使って、これまで不可能であった二次流通市場の収入が簡単にクリエイターに渡るようになることに加えて、第三者不要、個人間売買ルートの充実。

これはアート世界を揺るがすほど大きな変革です。
さて、上記の特徴をうまく使ったアート以外のNFTの使い道をこれから紹介します。台帳的な利用をしていたものには簡単に応用がききそうな気がします。思いつく限りざっと下記のようなものがあると思います。

1. ゲーム(キャラクター、アイテム)
2. 音楽、動画産業
3. チケット、会員権等
4. カルテ(個人情報の管理)
5. レンタル産業(本、動画など)
6. NFTファイナンス
7. 不動産、動産へのNFT埋め込み
8. ロジスティクス

1. ゲーム

NFTって、それぞれ固有の特徴があって、ひとつひとつ違う、そして流通のシステムを使えば売買や交換が簡単にできる。

パッとひらめくものがありますよね。そう、「プリーズプリーズ交換しましょ」でおなじみのポケモンですね。

自分のゲーム内でレベルを上げて育てたポケモンを友達のポケモンとを交換することができるんですよね。NFTと相性バッチリなのに任天堂さんなにをボンヤリしとんですかって感じですよね。

あと、トレーディングカードですよね。こちらはNBAのトップショットという動画付きのNFTが大ブレイクしたので有名かと思いますが、古きをたどればビックリマンシールやプロ野球チップスカードなどもありました。そのままでも使えそうです。

あと、たまごっちのように、自分で愛着をもって育てたものが売れたら、と思います。それをそのまま現代のゲームにしたのがAxieというゲームです。

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Axie Infinity Whitepaperより引用)

時間をかけて育てたキャラとか、ゲーム内でゲットできる激レアアイテムが高値で売れる世界がすぐそこにあるのです。

(日本では法整備が云々…とか二の足を踏んでいる間に、NFTの世界ではそんなことおかまいなしにバンバン国際的なマーケットで取引されています。)

そして、NFTの規格が同じであるので、「違うゲーム」ででも激レアアイテムが共通で使える場合があるのが面白いです。ドラクエの勇者のつるぎをFFで使えるようなイメージですね。胸熱じゃありませんか?!

ゲームの話は長くなります。最近すごいイノベーションが起こっているのが「Loot」というNFTです。

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ご覧のとおり、8行ほどなにやら書かれたカード、これがNFTとなって売り出されています。ヘルメット、革のブーツ、金のゆびわなど、なにやらロールプレイングゲームの装備アイテムのような名前が並んでいますよね。

このNFTの価格は、2021年10月17日現在およそ5 ETH=200万円以上で取引されています。

解説しなければならない立場の僕でも理解しがたい金額になっていますが、これは今後作られるゲーム群で利用できるアイテムということなんですね。

そして、そのゲームというのは誰かが勝手に作るもので、おそらくたくさん登場してきます。それらすべてのゲーム内で、この「Helm」などの単語から想像されるデザインがそれぞれ違って良いのです。自由度が半端じゃありません。もはやゲームじゃないかもしれません、メタバースと呼ばれる仮想空間内でも簡単に応用がききそうです。

なんだか楽しそうですね、あなたはこのカードに200万円支払うことができますか?

2. 音楽、動画産業

つぎに音楽、動画産業です。

これはNFTアートとかぶるところが多いのですが改めて説明しますと、例えばサイン入り商品とか、初版のレコードと言えばわかりやすいと思います。限定生産品ということが一目でわかるから、価値があるのです。

そしてこれらの商品は、他の人に売ることもできます。そしてその際には発行者に一定のロイヤリティが入るようにすることも設定ひとつで簡単にできます。

3. チケット、会員権等

つぎにチケット、会員権等です。

コンサートチケットを想像してください。例えば座席指定のあるチケットであれば、それは唯一性が必要なので、NFTとなじみそうですよね。そして偽造ができない、二重発行がされないというメリットがあり、プログラムで転売をできなくすることもできますし、転売を認めて運営側に利益が出るしくみにすることもできます。

また、コンサートチケット保有者に無料でノベルティなどを配布することも簡単にできます。

ファンクラブ会員限定でチケットを販売することや、割引をすることも、ちょっとプログラムをいじれば簡単に可能になります。プログラム可能な台帳というのがブロックチェーンのとても大きな特徴です。

4. カルテ(個人情報の管理)

つぎに医療など個人情報の管理を効率化できる可能性です。

病院のカルテも顧客台帳のようなものです。通常はそれぞれの病院がそれぞれの患者さんの情報を管理して医療に役立てていました。しかし、転院やセカンドオピニオンの利用などの際には、手数料を支払ってその個人情報を得る必要がありました、自分の情報だけど、病院が握っているから手数料が必要なのです。

しかし、この個人情報に鍵をかけてブロックチェーン上で管理し、患者さん本人が保有することになれば、どんな病院に行っても、お医者さんに鍵を渡すことで共通のカルテを参照、追記することができるようになります。

お薬手帳のようなイメージです。

カルテだけでなく、免許証や保険証などにも応用できそうで、透明性が高いというブロックチェーンのイメージからは少し離れますが、プライバシーを守る分野でも有用です。

5. 不動産、動産へのNFTの埋め込み

土地や建物などの不動産の情報を管理するにもNFTは向いています。特に法務局がもつ土地台帳などは、誰でも閲覧が簡単にできて、絶対に改ざんが不可能というブロックチェーンの特徴にとてもマッチします。

河野大臣あたりがこのへんを推進してくれたら良いんですけど…もしかしたら日本では規制が無意味に厳しくて諸外国からは出遅れるかもしれません。

そして、NFTは細分化して投資商品とすることもプログラムで簡単にできるので、CREALさん的なクラウドファンディング型不動産投資が、個人でもできるようになる未来が来るかもしれません。自分の家をNFTにして、それを担保にローンを組むとか。

また、ダイヤモンドに鑑定書がついているように、自分の持っている資産にNFTを埋め込むことも可能になります。例えば自分のiPhoneにNFTを埋め込んで自分のものだと証明するとか、靴やバッグなどファッションアイテムにNFTを埋め込むことで本物の証明が簡単にできて、おまけにちょっとした画像や音楽がついてたりしたら自慢になるでしょうね。

6. レンタル産業(本、動画など)

さて、いろいろな利用方法を見てきましたが、まだまだあります。

レンタル産業への活用も考えられると思います。ツタヤなどの企業ではなくて、個人が個人にレンタルするケースです。

例えば電子書籍をNFTにして、NFT所有者にしか見ることができないように設定することで、NFTの発行者は利用規約と著作権をプログラムで守りながら、購入者はNFTを人に売ることもできますし、一時的に貸すこともできます。

利用規約にもよりますが、一度購入すれば、それを貸し出すことで購入額の元をとったり、利益を出したりすることができるようになるのです。

7. NFTファイナンス

まだまだあります、疲れたと思います。僕も書くのが疲れてきました。

NFTファイナンスというのは、NFTに資産的価値が生まれたら、次にそれを担保にできないかという発想で、質屋のイメージですね。

例えばクリプトパンクスのように、十分資産的価値が認められていて、流動性も十分にあるようなNFTの場合は、すでに担保にできるしくみが存在します。

そうなると、クリプトパンクスを担保にドルを借りて、そのドルを資産運用して利益をあげるというような使い方も出てきます。

8. ロジスティクス

もう最後にします。疲れました。

ロジスティクスというのは、製品の製造、保管、輸送、流通などの流れを企業が一括で管理するしくみのことを言いますが、これも台帳管理がマッチしそうなところですよね。

中田敦彦さんがYouTubeのブロックチェーン編で説明してらっしゃった、調剤薬局の例がわかりやすいと思います。在庫を関連企業で共有するとメリットが大きいのです。

まとめ

NFTにはとにかくたくさんの使い道(ユースケース)があることがわかっていただけたと思います。

NFTアートだけではない、台帳を使った産業には全てと言ってもいいほどマッチできる可能性があるのと、各IoT機器すべてにNFTを埋め込むことで、今は気づかない可能性がさらに生まれることも十分考えられます。

考え出すと時間が過ぎるのが早いです。起業家のみなさん、Solidity使いのプログラマーのみなさん、チャンスですよ~。

というわけで今日はここまでです。明日は、今さら感ですが、ブロックチェーンについて改めて説明していきたいと思います。

つづきます

それではまた、NFT~(@^^)/~~~


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