あなたがNFTに出会う日(5)
おはようございます。🐤
⇒前回の
今日はいまさら感あふれる「ブロックチェーン」についてお話します。
僕はこれまで「DeFiの歩き方」という入門書の中でブロックチェーンの説明を避けてきました。だいたい、台帳とかプログラムとかいう言葉を、その時々で使い分けてきました。
なぜ避けてきたかというと、ブロックチェーンのことを説明するためには、暗号技術とピアツーピア通信の技術の説明が必要で、それが一筋縄ではいかない難しさであるからです。
しかも、そこをわかるよりも大筋を理解する方がずっと大事で、とりあえず「台帳プログラム」と考えていて大きなまちがいではなかったからです。
しかし、DeFiとNFTの勉強を進めていく中で、このブロックチェーンというのがとても大きな意味をもち、ブロックチェーンのことを大まかにでも理解し、誰にもわかるように説明することが必要だと考えるようになったのです。
前置きが長くなりました。それではさっそくいってみましょう。
⇒前回の
登場人物:
🐤ヒヨパパ(DeFiとかNFTとか大好き、新しい物好き)
👱♀️ヒヨママ(しっかりもので一家の大黒柱、旅行が大好き)
🐥娘ちゃん(クリエイターの卵、絵描き、夢見がち)
🧒息子くん(家の中で一番偉い、自由人、寝言多め)
7日目~ブロックチェーン
👱♀️「NFTに使われている基礎的な技術っていうのがいまいちわからへんねんな」
🐤「なんでわからんの、じゃあ僕があててあげるから、説明してみてよ」
👱♀️「おかんが言うにはな、ビットコインで初めて採用された技術で、暗号技術とピアツーピアという既存の技術の組み合わせでできた、まったく新しい技術らしいねん」
🐤「それはブロックチェーンやないかい、サトシナカモトさんがビットコインのために考えた世紀の大発明なんやから」
👱♀️「そうやな~、でも確実に瞬時に処理が完了するっていうねんな」
🐤「それはブロックチェーンとちがうやないか、ブロックチェーンはブロックの生成を待つことに加えて、その後数ブロックの完了を待つ場合もあるんやから、時間がかかるし、あげく処理に失敗してガス代だけとられることもあるんやで」
👱♀️「あとな、ガス代っていうのがけっこう高いらしいねん」
🐤「それはブロックチェーンやないかい、初心者向けの本ではDeFiは管理者がいないから手数料が安いって書いてるのに、送金だけで数千円かかるんやから、そこで騙されたって感じる人が多いねん」「わからんなー、もうちょっとなんか言うてなかった?」
👱♀️「オカンが言うには、すごいデータが軽いらしいねん」
🐤「それはブロックチェーンとちがうやないか、ビットコインのブロックチェーンのデータはどんどん大きくなり続けて、今や350GB以上もあるからマイナーになろうと思ったら最初のダウンロードには何日もかかるんやで」
👱♀️「そうなんや、でもな、透明性が高くて絶対に改ざんがでけへんって」
🐤「それはブロックチェーンやないかい、透明性が高すぎて、自分がもってるNFTやら貯金やらが全部丸見えやねんから。エロNFTの中身の画像は見えへんけど、エロNFT持ってるってことは全世界の人にバレバレやねんから」
👱♀️「でもな、オトンが言うにはな」
🐤「オトン?」
👱♀️「リップルネットワークらしいねん」
🐤「ぜんぜんブロックチェーンとちゃうやないか、もうええわー」
絵で解説
ブロックチェーンを一枚の絵で説明してみましょう。
ブロックチェーンとは、一言でいうと「台帳」だと考えるといいと思います。一定の時間ごとに取引の記録が付け加えられていく帳簿です。
これまでの台帳とは違って次のような特徴があります。
・やりとりを透明化することで改ざんを不可能にした
・複数のコンピュータでデータを共有するので、サーバーダウンによる障害が起こらない
・国家にも企業にも、誰にも止めることができない
もともとビットコインの考案者サトシナカモトによってビットコインのために考えられた技術なのですが、その内容が画期的で優れていたので、さまざまな方面に活用されるようになりました。
これをわかりやすくするために、銀行で例えてみます。
僕たちは銀行にお金を預けています。僕たちの手元には預金通帳があります。10万円預けたら通帳に「10万円預金」と記帳されます。
その10万円は銀行で一括して預かります。「○○さんの10万円」なんて名札をつけることはなく、ただ10万円を金庫に入れます。そして台帳に「○○さんから10万円預かり」と記帳します。
出てきましたね、台帳。銀行のお金の動きを記録している帳簿です。
台帳の共有が大事な理由
台帳で気をつけないといけないのは、間違いがないようにすることです。
10万円預けたのに、1万円しか預けていないことになってしまったり、100万円預けたことになってしまったらたいへんです。
間違いがないようにするためにどうするかというと、銀行が台帳を持つだけでなく、相手にも取引の記録を共有して確認をしてもらうことです。預金通帳がその役割をしていますね。
通帳に10万円と記帳されたら、台帳にも10万円と記帳されますし、万一そうなっていなければ通帳が証拠となって10万円を請求することができるのです。
「共有してお互いに確認する」ということが、台帳を正確に保つためにとても大事なことであるのがわかると思います。
台帳の問題点
さてこのように安心してお金を預けることができるのは、台帳と通帳のペアによる情報の共有ができているからなのですが、このシステムに問題点はあると思いますか?
問題がなさそうですよね。お互い納得して、完璧に思えます。
しかし、例えば、お客さんが通帳をなくしてしまったらどうでしょうか。
安心できるしくみの片方がなくなったわけです。悪い人なら台帳を書き換えることを考えると思います。だって証拠がないですから。
だから絶対に通帳はなくしたらいけないんですが、それでも人は間違えるものなので、通帳をなくしてしまうことはあると思います。
銀行だってミスはありますよね。
何かいい方法はないのでしょうか?
例えば台帳を銀行と本人の二者だけではなく、僕たちを含めた関係者すべてで保有したらどうでしょう。誰かがなくしても誰かが控えを持っているので、安心できます。
「そんなバカな、自分の通帳を全員に見せるなんて恥ずかしいし、危険だよ」
と思いますよね。しかし、それを試しにやってみたところ、透明性と安全性が評価されて全世界に広がったのがビットコインです。
発想の転換
ブロックチェーンのしくみを大雑把に説明すると、「台帳をみんなで管理すること」です。
なんでブロックチェーンって言われるかっていうと、取引のデータがいくつか集まって、それが「ブロック」という単位になって、そのブロックがチェーンのようにつながって一体の台帳となっているからです。
例えばビットコインだと10分にひとつのブロックが作られます。作られたブロックは複数のコンピュータで検証されてブロックの最後につけ加えられます。
およそ1時間でブロックは確定し、修正することも削除することもできなくなります。
そうすることで、次のようなメリットが生まれます。
・特定の管理者を必要としない(みんなで管理してるから)
・偽造できない(みんなが証拠を持ってるから)
・二重支払いが起こらない(みんなで確認してるから)
・絶対に台帳が消えない(みんなが持ってるから)
要するに、(過半数が同時に同じ間違いをしない限り)絶対に間違いが起こらないということですが、その代わりのデメリットは自分の入出金の記録が全世界に公表されることです。
そこを受け入れたのがブロックチェーンなのです。ここを受け入れることはなかなか人類には思い付くことができませんでした、発想の転換です。
もちろん、ただ公開するというだけではなく、暗号化技術を駆使して自分の資産を他人に書き換えられないようにするテクノロジーの力とか、運用に協力する人へのインセンティブの与え方など絶妙なしくみづくりが必要で、これらがすべて奇跡的にバッチリうまく回っているのがビットコインなのです。
とにかく、全世界に公開された台帳ということが理解できたら第一関門突破です。
銀行などのように中心的な管理者がいるものに対して、ブロックチェーンのように管理が分散化しているものを「分散型台帳」ということもついでに覚えておくとかっこいいです。
というわけで、ブロックチェーンのことを説明しました。なんとなくでもわかりましたでしょうか。
基礎を知っているか知らないかで、NFTの方向性の先を読む力が違ってくると思います。
それではまた、NFT~(@^^)/~~~
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