用語集(2)
おはようございます。😊
今日は、DeFi関連の英語の記事を読むための、Google翻訳/Deeplでもわからない時のための用語集です。
前にも一度「用語集」というのをやっているので、今日は(2)としました。
千里の道も一歩から、それでは、いってみましょう。
Fair-launch(フェアローンチ)
フェアローンチとは、ひとことで言えば誰でも参加できる公平な立上げということです。
「要するに不公平じゃないんですよね」という程度の理解でいいと思います。
それ以上は、知りたい人だけ知ればいいと思います。僕は興味があったので、調べてみました。
フェアローンチを調べていてぶち当たったことがいくつかありますので、メモしておきます。これがわかっておくと理解が深くなると思います。
VC
Venture Capital:Ventureとは事業、Capitalとは資本金です。ベンチャー企業(新興企業)のことではなく、ベンチャー企業に出資する投資家やファンドのことです。まだ上場前の会社の株式を購入し、上場してから売却して利益を得ます。
良いVCは投資経験を生かした人材提供、アイデアの提供などを行いプロジェクトの運営を助けます。
一方で良くないVCはただ利益を追求し、後のことは考えず価格を吊り上げたらすぐに撤退しようとします。
DeFiのプロジェクトがスタートする時にもVCから資金の提供を受けて、開発を進める方法が古くからあります。VCローンチというそうです。
ICO
Initial Coin offering:Initial(開始時の) コイン(Coin) 提供(Offering) ということで、プロジェクトを立ち上げる時に、そのプロジェクトの独自トークンを広くユーザーに定額で買ってもらう発行方法です。
VCから資金を集める方法と同様に、プロジェクトは集めた資金で開発を進めることができる利点があります。
ほとんどの場合格安でトークンを買えることから、ユーザーは買った後に売却益を狙うことができます。
Pre-Mining(プレマイニング)
プレマイニング(Pre-mining)は、トークンの新規発行に先んじてプロジェクトの運営や運営が指定した団体がマイニングを行うことです。
VCやICOよりも、マイニングという作業が伴うことから、プロジェクトへの思いが入りやすいと考えられ、ローンチ後もトークンの保有継続が見込まれるという触れ込みですが、開発者への資産の集中が問題点として指摘されています。
Yearn Finance
2020年7月にスタートしたプロジェクト。VCを介さず、自分がトークンを保有することもなく、プロジェクトの利用者に報酬としてトークン配布を行ったプロジェクト。それ以前はVCから資金を得てプロジェクトをスタートさせることが一般的でしたが、ここからフェアローンチのブームが広がったと考えられています。
これらを踏まえて、再度フェアローンチとは
VCでもなく
ICOでもなく
プレマイニングでもない
現在考えられる限り、最も分散化されているプロジェクトのスタート方法で、マイニングの方法と開始時期を公開して、誰もが一斉にマイニングを開始できる方法です。
ただ、VCなどと比べると、明らかに資金を調達できてないのが問題です。ビットコインもこれにあたり、運営がほとんど資金調達できる優位性がなくて、ユーザーと運営が同列です。これってたまたま以外に上手くいくことがあるのでしょうか……
加えて、DeFiの流行とともに、どんなトークンも上場すれば価格が上がっていた頃は、大口の投資家がフェアローンチに参加して、結果的にVCやICOと似てしまって手慣れた投資家が利益を得るだけの構図になりがちなことが問題視されています。
キャップを設けたりしてなんとか大口対策を考えているプロジェクトもあるようで、なかなか分散化への道のりは長い、ということですね。
参考:What is a 'fair launch' anyway
プロトコル
Protocol:手順、決まりごとのことです。
……って言われてもっ! て感じですね。
DeFiの世界ではプロトコル≒スマートコントラクトと考えればいいと思います。
スマートコントラクト
Smart Contract:賢い(Smart) 契約(Contract)のこと。
ブロックチェーン上のプログラムによって、一定の条件で機械的に実行されるようになっている契約のことです。ユーザー間の信頼関係(Trust)がなくても安心して取引ができることから、「トラストレス」と言われています。
ちょっとかみ砕いてみましょう。
数年前までネットオークションの取引は、出品者が商品を送って、落札者のもとに届いたら品物を確認して料金を支払う、という手順でした。
この手順だと、落札者は物を確認してから送金なので問題ないですが、
出品者は、物を送ったのに料金が支払われないというトラブルに怯えないといけません。落札者を信頼するしかなかったのです。今となっては信じられないことをしていました。
今は、システムにより、落札者がシステムにお金を預けたことを確認してから出品者が商品を送り、落札者のもとに届いて品物が確認出来たら、落札者がシステムに「OK、支払ってもいいよ」の意味の承認ボタンを押すと、出品者にお金が支払われるしくみです。
これによって、知らない人との間でも、落札者、出品者の双方ともが安心して取引ができるようになったのです。
これがスマートコントラクトの考え方であり、トラストレスなしくみです。
DeFiのスマートコントラクトでは、条件が満たされたら取引が行われるようにプログラムされていて、間に人間が入ることはありません。
プログラムの開発費用がかかりますが、既存の公開されているプログラムを利用することでコストを抑えられますし、インフラの整備やシステムの初期投資などは必要ありません。
だから手数料がとても安いのに、安心して利用できるのです。
スマートコントラクトの問題点
もうちょっと突っ込んで考えてみます。
さっき安心して利用できると言ったばかりなのですが、ほんとにスマートコントラクトだったら全てトラストレスなのでしょうか。
答えはNoです。
NFTの取引所などのようなユーザー間の取引は確かにトラストレスですが、DEXやレンディング、イールドアグリゲーターなどのプロジェクトは、ユーザーはプロジェクトにトークンを預けることになります。
ここで預けられたトークンを運営チームが持ち逃げすることがあるからです。
これをラグプル(rug-pull)と言います。
rug=カーペットなどの敷物、pull=引っ張ること。ということで、立っているところの敷物を突然引っ張られて転んじゃうイメージです。
賃貸住宅の契約のようなイメージで、DeFiの世界のスマートコントラクトは一方的なトラストレスなんですね。
ちょっとどういうことか説明します。
賃貸住宅の契約では、家を借りる人は、いい物件かどうかを実際に見て確かめたり、大家さんが信頼できる人(会社)なのかを調べます。
大家さんとしては、入居者にちゃんと賃料を支払ってもらわないといけないから、アパートを借りる人の勤務先、職種、源泉徴収票などの情報を得て、その上で保証金や保証人もとります。
基本的には大家さんは借りる人のことを徹底的に信頼してないので、担保をしっかりとるのです。
ある意味一方通行のトラストレスです。
しかし、借りる人はなんの担保もありません。保証金を出して引っ越し費用を支払って家財を揃えていざ住もうと思ったら、実は事故物件だったとか欠陥住宅だったと後からわかっても、契約は契約なので、嫌だったら契約を解除して出ていくしかありません。
大家さんは大きな会社を経営しているし、地元の名士だから、騙しはしないだろう、というのが信頼に頼らざるを得ないところです。
また、賃貸住宅はラグプルみたいに持ち逃げできませんから、そこらへんも動かざる信頼があります。
しかしDeFiのプロジェクトは持ち逃げし放題です。
実際に収益を上げることができているプロジェクトなら、ラグプルで一時的な利益を得るよりも、継続的にプロジェクトを続けた方が儲けが大きい、だからラグプルはしないはずだ、というあいまいな信頼のもとに、ユーザーはお金を預けているということを忘れてはいけません。
今日のおわりに
たぶんまだまだ用語集は続きますが、今日はここまでです。
途中からだいぶ説教くさくなってしまいました……。小学生のころからお前の説明はくどいとよく言われていました。たまに自己嫌悪におちいります。
でも、読み物ならガンガン読み飛ばしてもらえるだろう、と期待します!
この記事が誰かの何かのお役にたてたらうれしいです。
それではまた、DeFi~(@^^)/~~~ よい4連休になりますように!
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