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IRON/TITANのしくみ

おはようございます。😊

難解!IRONとTITANのしくみをヤホーで調べたのでお話します。

はじめに、先輩方のブログ

先輩方のブログ、Twitterを紹介します。これらの記事があれば僕の記事は不要です。

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ではなぜ僕は記事を書くのか?

それは、恥ずかしい話ですが、僕はこれらのわかりやすく丁寧な記事を何度読んでも、Polygonに進出して実際にIRONを触っても、いまいちIRONのすごさにピンときていないんです。いまだに、です。

業界随一の実力者であるイケハヤさんがこうおっしゃっています。

ん? APR300%、すごいけどDeFiではよくある話じゃないんですか?

2017年から仮想通貨をずっと見てきたイケハヤさんがここまで言う銘柄、しかし残念ながら僕はまだピンと来てない。ここまで言われても。

こうなったら、ブログを書いてアウトプットすることで情報を整理し理解を深めます。

なおかつ、僕がどこにつまっていたのか、なぜピンとこなかったのかを考えて、同じようにピンとこなかった(イケハヤさんの言葉を借りると、100人中99人以上はピンと来ていない)誰かのためになればこれ以上幸せなことはないと思います。

見切り発車で書き始めています! オチはつくのか? ダラダラ終わってしまうのか??

それでは、いってみましょう!

まずは基本、ステーブルコインとは?

IRONはステーブルコインとして設計されました。

ステーブルコインはドルの値動きに連動し、暗号資産の世界でドルの価値の代替として使うことができます。

ステーブルコインの代表は、USDC、DAI、USDTなどです。

では、ステーブルコインはどうやってドルに連動させているのでしょうか。

例えばUSDCは、銀行にある1ドルを担保に1USDCを発行します。これにより、銀行に行けば常に1USDCを1ドルに引き換えることができます。担保率は100%です。

DAIはまた違う方法を使っています。DAIの発行は暗号資産を担保としています。暗号資産は値動きが大きいので、担保率は最低150%が求められます。これにより、MakerDAO(DAIの発行元)のプログラムでは常に1DAIと1DAI分の価値のETHを交換することができます。

USDTの担保は有価証券が主となっています。ざっくり75%が手形等、25%が債券等です。これにより、テザー社に行けば常に1USDTを1ドルと交換することができます

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上記3つのステーブルコインに共通なのは、発行元にいけば必ず1ドルの価値と交換してくれるということです

このルールがあることで、市場の価格が1ドルから離れてしまった場合は次のような動きがうまれて、市場でもステーブルコインは1ドルに近づきます。

・ステーブルコインが市場で1ドルより安く取引されている場合
 ⇒市場でステーブルコインを安く買い、発行元で1ドルで売れば儲かる
 ⇒市場のステーブルコインの供給量が減り、価格が上がる
 ⇒ステーブルコインが1ドルに近づく

・ステーブルコインが市場で1ドルより高く取引されている場合
 ⇒発行元でステーブルコインを1ドルで発行し、市場で高く売れば儲かる
 ⇒市場のステーブルコインの供給量が増え、価格が下がる
 ⇒ステーブルコインが1ドルに近づく

ここまで、一般的なステーブルコインのしくみを改めて紹介しました。

IRON token

ではいよいよIRONのお話にはいります。

IRONはIron Financeのプログラムが発行するステーブルコインで、その際ユーザーは担保としてUSDCとTITANというトークンを預けます。内訳の比率は変動しますが、Iron Financeでは常に1 IRON = 1$の価値と交換できます

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1) IRONの発行(MINT)

IRONを発行することをMINTといいます。

USDCとTITANというトークンをあわせて1$分の価値で1 IRONをMINTします。TITANの単価が高くても安くても、その時のレートで一定の価値が必要になります。

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上の図の例では、97USDCと$33分のTITANを混ぜ合わせて$130分のIRONをMINTしています。

2) IRONをUSDCとTITANに戻す(Redeem)

つぎはIRONをUSDCとTITANに戻します。これをRedeemといいます。

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上の図の例では、100 IRONを80USDCと$20分のTITANに戻しています。後で説明しますが、MINTのときとRedeemのときのIRONとTITANの比率は違います。

この場合も、TITANの単価が高くても安くても、約20ドルという価値が必要で、その時のレートでTITANの量を調整して1 IRON=$1が得られます。

RedeemするとUSDCとTITANができますので、自分のウォレットに入れるためにCollectという作業が必要です。(焦らないための豆知識)

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3) IRONが$1から外れたとき

市場でIRONのレートが安いとき、例えば1IRON=$0.9の時は、市場でIRONを買うとIron Financeでは$1の価値のあるUSDCとTITANに交換できるので、差額が利益になります。

一方、市場ではIRON買いによりIRONの価格が上がり、1$に近づきます。

IRONが高いとき、例えば1 IRON=$1.1の時は、Iron Financeで手持ちのUSDCとTITANでIRONをMINTすれば、コストは常に1$なので、市場で売れば差額が利益になります。

一方、市場ではIRON売りによりIRONの価格は下がり、1$に近づきます。

このようにIRONの価値は1$に保たれます。Iron FinanceにIRONを持ってくると常に1$の価値のUSDCとTITANに交換してくれるというのがポイントです。

TITAN token

ところで、さっきからUSDCに混ぜてるTITANって何者なのでしょうか。

TITANはIron Financeが発行する独自トークンで、総数は1billion(10億枚)、3年かけて発行されます。

Iron FinanceにはTITANの単独プールが用意されていて、TITANを預けると報酬としてUSDCがもらえます。その額は1日10,000USDC(=$10K)と固定で決められています。

TITANを持っているとUSDCがもらえるわけですから、配当がもらえる債券と同様、一定の価値があるトークンといえます。

このUSDCによる報酬は、Iron Financeの収益から出されます。

Iron Financeの収益は大きく2つです。

・手数料収入(MINT時=0.3%、Redeem時=0.4%)
 ⇒現在のIRONの量$600M * 0.3% = $1,800K(IRONの誕生から現在までに"少なくとも"発生している利益)

・USDCの運用益
 ⇒現在Iron Financeに預けられているUSDCの量は約$550M。Iron Financeではこのうち最大75%を資産運用していて、APR 2%の利率がつくとすると、$550M * 0.75 * 2%/年 /365日= $22.6K/日

おぉぅ…思ったより大きな利益でした。余裕でTITANの単プール報酬くらいペイできています。余った利益は何に使うのでしょう、気になるところです。

担保率(TCRとECR)

さきほどMINTとRedeemではUSDCとTITANの比率が違うと言いました。

MINTの時のUSDCの比率をTCRといい、

Redeemの時のUSDCの比率をECRといいます。

この2つの数値は、プロトコルの安定性の向上のために決められているはずです、どのように安定性の向上につながるのでしょう。

TCRTarget Collateral Ratio)

まずTCR、目標とする担保率です。

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TCRは発行(MINT)の時に使われる比率で、この比率でUSDCとTITANをあわせてIRONを発行します。

TCRの値はIRONの価格によって変動します。

・1 IRONが1$よりも高い時 ⇒ 0.1% TCRを下げます
・1 IRONが1$よりも安い時 ⇒ 0.1% TCRを上げます

※ごく最近0.25%⇒0.1%に変更されています

IRON価格が$1より高くなりがちでTCRが下がる傾向が続くと、以下の無限ループにはまり、どんどんTITANの価格が上がり、IRONの量が増え、ファームのAPRが高く保たれます。

★TCRが下がる
⇒MINTした時にburnされるTITANの量が増える
⇒TITANの価格が上がる
⇒ファームのAPRが高くなる
⇒みんながIRONを買ってファーミングする
⇒IRON価格が$1より高くなりがちになる
⇒TCRが下がる(★に戻る)

逆に、IRONの価格が$1より低くなりがちでTCRが上がる傾向が続くと、以下のような地獄まっしぐらの無限ループが想定されます。

☆TCRが上がる
⇒MINTでburnされるTITANの量が減る
⇒TITANの価格が下がりやすくなる
⇒ファームのAPRが下がる
⇒IRONがRedeemもしくは売却される
⇒TITANの価格が下がり、IRON価格は$1より安くなりがちになる
⇒TCRが上がる(⭐印に戻る)

・ECR(Effective Collateral Ratio)

次に、ECRというのは現在のIRONの供給量に対して、USDCが担保している現実の比率です。

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この割合は払い戻し(Redeem)のときに使われます。IRONを払い戻し請求すると、76.4%のUSDCと、23.6%のTITANが返ってきます。

ECRを式で表すと次のとおりです。

ECR = 担保(USDC)の量 / IRON総供給量 

TCRが、いま個人がMINTする時の「USDCの量 / IRONの量」なのに対して、ECRはこれまでのプロジェクト全体の実績としての「USDCの量 /  IRONの量」といえます。

そしてTCRは「IRONの担保率をこれくらいにしたい」という目標の値なのに対して、ECRは実績の値です。

Iron Financeの運営の目標はTCRを低くすること、つまり少ないUSDCで$1の価値を生み出すことなのです。

さて、今回はこれくらいにして、今回の内容をおさらいしましょう。

・IRONはステーブルコイン
・TITANはUSDCの配当がもらえる債券
・この2つのトークンが互いに影響し、ツボにはまるとTITAN価格がどんどん上がるかどんどん下がるかのどっちか。

て、IRONとTITANのお話は次回に続きます。次回はIRONとTITANはこれからどうなるのかを考えていきます。

TITAN / IRONはこれからどうなるのか

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~


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