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ふら、とインドを歩く話 9 終

ふら、と歩いた日々とまた…

たくさん歩いたインドを離れる日がついに来た。コルカタ初日に食べたカレー屋と地元で人気のラッシー屋に訪れ、最後の散歩を楽しむ。宿に戻って荷物を再度詰めなおす。本当にあっという間だったなあ…とかなんとか思いながら、宿のみんなとビルの下でいつもおしゃべりしていたおじさま方に見送ってもらう。これまた最後のリクシャに乗って、空港へ向かうためバス停へ……

余談だが、私はローカルバスに乗ることに苦手意識を持っている。基本的にどこへ行っても。日本での旅行先でも、海外でも、住み慣れた地でさえも少なからず緊張してしまう。
一番の原因は大抵路線がかなり多い上に入り組んでいる、という点だ。バス停名はよく分からない場所(旅行先だと、例えば~小学校、など)であることも多いし、線によってはある地点で分岐したりもするので……共感してもらえたことは、ない。

今回は同じ日に飛行機に乗る人がいたので、少し早めに出て同行させていただく。どうにかうまく乗れたので一安心。だが、あまりにもたくさんの人が乗ってきたので椅子ではあったもののギュウギュウ詰めであった。
ごとごとゆられていると、優しき隣のおばさまが“あなたたち、空港に行くの?”と話しかけてきた。ええそうですと肯定するとそのバスを降りてからのスムーズな乗り換えとスマートな行き方を教えてくださった。優しい世界……私たちが迷わず空港にたどり着けたのは彼女のおかげである。ありがとうございます。

空港に入り少し進むと、彼がいた。The boy you-know-who.Sです。少し離れたところから手を振り、別れた。こんなもんである。
ちなみに帰国後“また現地集合現地ハイタッチ解散会しようね”ということで話はついている。空港でもまたパラサとカレーを食べながら飛行機の時間を待つ。空港価格でちょっと高かった。

バイバイインド。ありがとうインド。

無事に乗り込み寝ていたらあっという間にバンコクに着いた。5時間待って日本への飛行機に乗るのである。5時間ということで観光に繰り出すわけにもいかず、空港でぼーっとメモ(ヘッダーのもの)を書いたり寝たりする。1日遅くしてバンコク見たらよかったな~と考えていると、なんと目の前に見知った顔が!最後の宿で仲良くなったお兄さん、1日早く出てバンコクを見ると言っていたお兄さんだった。日本までは同じ飛行機で、なんと席までかなり近め。思いがけない偶然に浮かれながら、バンコクの話を聞いて楽しんだ。せっかくだから日本に着いたらご飯を食べよう、という話になり、楽しい時間を過ごした。

そして乗り継ぎ。2人掛け座席で隣だったおじさまがまたいい人で…日本のバンコク大使館で働いており、中野に住んでいる。昔は米軍にも関わっていたとか?この辺りはあまり聞き取れなかったので悔しい。優しい方で、私が予約しなかった有料の昼食も買ってくれた。話も弾み、バンコクにも行きたいと告げると“来た時には連絡して。家族も住んでいるから案内してあげるよ”とまで言ってくれた。嬉しい……ここで連絡先を交換したのだがなんせここは空の上。繋がるか確認できないまま降りることになってしまった。その時はうまく連絡ができず、そのまま。また連絡してみようかな。

成田空港でお兄さんと。この旅は忘れませんものね、と牛丼を一口。ここには書ききれていないけれど2人ともそれぞれもっとたくさんの考えたことや感じたものがある。“100ルピーと文化“いう話のストックもあるし食堂の水、アイス、クラクション、コンビニ屋台の火やヘナの話もある。これらはまたの機会に。久しぶりの牛丼を美味しく2人で楽しんだ。
その後もなんだかんだ話は続き、名残り惜しい気持ちを抱えながら手を振った。彼は千葉に住むが、近々神戸に来る予定とのことで会うことに。結局色々あって会えなかったのだが……いい振り返り時間だった。

旅に続きはありません。続きはありませんが、番外編はある。これで私のインド1人旅(名称要審議)はover!
バイバイ、インド(旅日記より)

終わり

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