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ミュージカル「CHICAGO」

先日、ミュージカル「シカゴ」を観てきました。
映画が好きで、いつか舞台も観にいきたい……! と願っていたところ、折よく大阪で公演があったので即ゲット。簡単に感想を記してみます。

ご存じない方のために、簡単なあらすじを1分で。

1920年代の実話を元にしたミュージカル。
夫と妹を射殺し捕まったヴェルマ・ケリーは、メディアに華々しくとりあげられて、一躍スターになる。その頃、人妻のロキシー・ハートは不倫相手を射殺し、ヴェルマと同じ監獄に入る。ヴェルマのように注目を集めたかったロキシーは、凄腕の弁護士、ビリー・フリンに依頼し、絞首刑をまぬがれようと画策するが……。

登場人物たちが良い意味で性格が太く、エゴ丸出しでとても面白いです。「お前がそれを言うか?」みたいな台詞が散りばめられており、脳内突っ込みが捗ります。コメディ、なのかな?
以下、感想になります。

※下記には舞台「シカゴ」のネタバレがあります。お話だけでなく演出部分にも触れていますので、ご注意ください。


①全編英語、生演奏付き!

なんか英語でやるらしいというのは聞いていました。英語でもある程度わかるだろうし、お話の筋も知ってるしな……と思っていたら、なんと舞台の横に日本語字幕パネルがふたつもありました! すごい、親切設計だ……!
この字幕がまた面白くて、「Cell Block Tango」のハンガリー女の字幕が「〇◎▽×♪☆~Ω」みたいな記号になってて、みんな爆笑していました。意味がわからないのをよく表していてすごかったです。会話のテンポが速いと、ところどころ字幕がついていけてなかったり略されがちでしたが、初見の方でも内容は十分にわかる仕様でした。ひょっとすると、オペラの来日公演とかでも同じように、日本語字幕が出ていたりするのでしょうか……? ドイツ語とかだとさすがにきついもんね。オペラもいつか行ってみたいなぁ。

話を戻しますが、今回の公演には生演奏がついていました。そんなこと全然知らなくて、当日びっくりしました。舞台の上、真ん中に演奏者のスペースが大きくとられ、ドセンにマエストロが陣取っています。……このマエストロがまた面白いんですよ。演者にからまれ、からみを時々無視し(巻き起こる爆笑)、ロキシーに手渡された新聞を頷きながらずっと読んでいたり。演奏者を紹介したり、要所で舞台全体の空気を見事に動かしていました。今回の舞台の空気がわりとコメディよりで軽やかに楽しめたのは、マエストロのおかげだと思います。それから日本にしては珍しく、お客さんからの喝采や指笛など、反響の大きい空間だとも感じました。英語の舞台だからか、海外の方がかなりいらして、あちこちから英語が聞こえた……ていうか、日本語と半々くらいで英語が聞こえるな……みたいな。海外の舞台ではみんな指笛や喝采を飛ばしながら観るそうなので、それが入ってきている状態ですね。劇団四季とかでも指笛は時々あるけど、上演中の喝采はほぼ聞かないから、文化の違いを感じました。盛り上がっていて最高でした。

②すごいテンポだった

ふたつの意味で速かったです。ひとつめは、有名ナンバーを立て続けに息つく暇もなくやっていく点。展開が速い……! いや、全然良いよ最高~~ッ! 前半では会話がすくなく、ほぼ歌っている状態です。ひとつ歌い終わったら、次の曲に即入る。ひょっとすると……お話の筋を知らない人にはわかりづらい部分があったかもしれませんが、曲と歌がいいので全然オッケーだったと思います。観客もみんなノリノリでした。もうひとつ速いと思ったのが、曲のテンポです。あの、本当にこれ気のせいかもしれないし、原曲の譜面も知らないのでなんとも言えないんですけど、映画に比べると明らかに速めの曲がいくつかあった気がします。元々の曲がそうなのか、舞台の時間設定上速く演奏しているのかは謎ですが(私の勘違いという可能性も十分にあります)もっとゆっくり聞きたくて速く感じたのか……? 詳しい方いらっしゃったら、ぜひうかがってみたいです。

③リピーター席!?

舞台が終わって帰ろうとしたとき、1階ロビーで「リピーター席販売しております~!」と販売ブースが設けられていました。S席あるやん!?
しかも、しかもですよ!? そこで買うと、なんと席を選べるみたいでした。いや、買ったわけではないので勘違いかもしれないんですけど、買ってた人たちがなんか選んで買ってるぽかったんですよね。座席図にマーカーで空席が書いてあって、そこを選んでるみたいな。そんなの……羨ましすぎるでしょうがあ! 席位置は最初から選ばせてくれよぉ! それで買えるなら多少高くてもS買ったよ!? S買って3階になったら嫌だからやめたのに……なんだろうなぁ。もうちょっとこう、買う側にも優しい仕組みになってほしい。

④私の席だけ4DX

以下は愚痴になります。申し訳ない、こんなこと書いて。でも鬱憤がたまったので書かせてもらいたい!
鑑賞中、隣の人が曲にあわせてずっと足でリズムをとっていて、その振動が常に真横の私にも伝わってきて……いや、気持ちはわかるよ。私も1曲目でふんふん頷きたくなったし。ただ後ろの人が、前の頭が揺れてたら不快だろうなぁと思って、私はすぐに止めましたけど。観てる最中に「その足踏み、止めてもらえないでしょうか……?」と声をかけるのも嫌で、できるだけ反対側の席に身をよせ、縮こまって観ることになりました。振動が、伝わってくるんだよ……。逆側の人ごめん。ただでさえ座席狭いのに、かなり寄ってしまったかもしれない。そしてその足踏み氏はさらに、かなり前かがみで鑑賞していて……いや、わかるよ!?
私たちの席はわりと見切れ席に近く、前の方がどうしても前かがみになるので(最前列は手すりバーで舞台が本当に見えない)、そうすると前の人の頭で私たちも舞台が見えず、つい前かがみになりたくなるのはわかる。でも、それをしちゃうと後ろの人たちが観えないんだよぉ……。その足踏み氏がわりと初っ端からずっと前かがみでいらしたので、内心めちゃくちゃ悩みました。これ、注意したほうがいいの? と。でも私は席、隣なんですよ……真横の人にそんなことを言って、もし変な人だったらトラブルになるかも、と思ってなにも言えませんでした。後ろの列の人たち、本当にごめんね……私にもっと勇気があれば。いや、私関係ないんですけどね!? 私の席は隣だし。結局、後半の終わりのほうで耐えきれなくなった後ろの方が注意していらっしゃいました。その方たちもかなり怒っていた。気持ちはわかる。私でも注意したと思うから。
でも、前の列が手すりバーで本当に見えないことも、前情報で知っていて……せっかく来たのに、前列の方たちだって舞台をすこしでも観たいだろうし。前の人たちに前かがみ注意をする気にもなれず、もやもやだけが残されました。みんな舞台を観たいよね。わざわざお金と時間かけてきてるんだから。
本当にオリックス劇場の手すりバーは許せない。戦隊ものの悪役が倒されるみたいに爆発四散してほしい。それか、1列目にはお客さんを入れないでほしいです。見えないんだから。本当にね、見えないんですよ……知らない方は「そんなことないでしょ?」と思われるかもしれませんが、行けばわかる。正規の値段払って、1列目だったら舞台の真ん中にふっとい手すりがあって、舞台の中央がかなり観えないんですよ。ひどすぎるよね。訴えられてもおかしくないと思うよ……。
愚痴愚痴書きましたが、結局なにが一番言いたかったかというと、オリックス劇場の公演だったら注意してくださいね(前列にあたると正規の値段で見切れ席なことがあります)それからどんなに見えなくても、後ろの人のために前かがみはやめましょう。できれば隣人のために足踏みもやめてくれよな! 座席が4DXになっちまう!

終わりに

シカゴは楽しいミュージカルです。上記のようなことがあったにも関わらず、観劇後の気分は最高でした。マイナスをゼロにしてありあまる多幸感をえられます。興味はあるけどどうしようかなぁ、って方には、映画版もおすすめです。たしか、配信がユーネクストとHuluにはあったんじゃないかな……?
私もまたシカゴを観にいきたいです。今度は違う劇場か、もっと環境の良い席位置を狙います!

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