9度目こそは喜劇となりて 〜Reprise〜
やぁやぁ、ひやむぎです。貴女が我が家に引っ越してきて5ヶ月くらいたったところでこのnoteを書いています。福岡での暮らしはいかがでしょうか。
初めて貴女と会ったのが4月23日。仕事を終えて、ママチャリで駅まで迎えに来てくれましたね。仕事着の真っ黒な様相、かなり鮮明に覚えています。すべてが本格的に動き始めたのは、あの時だったのでしょう。Spoonのこと、リアルのこと、過去の話などたくさんしました。
その1泊2日があっという間に過ぎ、一時間に一本しかない電車はもうすぐそこまで来てしまいました。「また、来月来るね」とだけ言い残して乗り込んだ電車。貴女は改札の向こう側で、涙を浮かべていましたね。
「次は5月に取れた4連休。高速バスで行こうかな。」などと思っていたら、こんなにも再会が早いなんて。
4月26日。貴女を突如として襲った恐怖と緊張。SNSでのトラブルに、こんなにも身近な人が巻き込まれるとは思っていませんでした。夜通しつないでいたLINE通話。その向こう側に、貴女が涙を堪える声。「怖い、助けて」と確かにあなたはそう言いました。その一言と、偶然次の日から3連休だという状況が私を突き動かし、気が付けば車に乗り、あっという間に九州を離れ、夜明けが近づく午前4:30。ついに貴女の元へ舞い戻ったのでした。
「行って迷惑だったらどうしよう」
「でもこれで行かなくて、もし何かあったらどうしよう」
その二つを天秤にかけて、「取り越し苦労ならそれが一番。杞憂上等。」という結論を、自分の中で後付けしました。僕が行くことで、微力ながら何かの足しになるなら。少しでも恐怖が紛れるなら。不思議なくらい冷静に、相手の到着時刻を割り出し、それよりも早く到着できるよう休憩は最小限にし、速く、しかし安全運転で。
片道7時間の運転の末、貴女に再会を果たしました。あれほどに人が安堵する表情を見たのは初めてです。来てよかった。
僕がいたからなのか、考えすぎただけなのか。トラブル自体は想定していた何倍も静かに収まった気がしました。安心しました。
あとは、貴女からの告白、楽しいドライブ、おいしかった丸亀製麺、お酒が飲めなかった魚民、びしょ濡れになりながら歩いた家路。どれもこれも楽しくて、何年か経ってまた思い出したい記憶になりました。
翌朝。僕が帰ってしまうと分かっていたから、わざと起きなかった貴女。当初5月だった福岡への引っ越し予定を1か月早め、その日に福岡行を決めてしまって。さすがにびっくりしました。その決断力。行動力。もはや笑えてくる始末です。荷物を整理している貴女の顔はどこか楽しそうで、まるで遠足を前に表情筋が制御を失ってしまった少女のようでした。
とても楽しそうで、どこかほっとしていて。
その笑顔の一因となれているのであれば、これほど嬉しいことなどあるでしょうか。福岡の家にたどり着いたのは24時前。ようこそ、わが家へ。
たくさん笑おうね。
たくさん楽しもうね。
いろんなおいしいものを食べて、
いろんなお店を開拓して、
思い出をたくさん作ろうね。
9度目こそは、喜劇になるように。
たまには喧嘩をすることもあるだろうけど
一つ一つ乗り越えて。
ただ貴女を幸せにすることが今の僕のすべて。
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