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タクシーに乗って3週間が経ちました。

どうもどうもひやむぎです。

経理からタクシー運転手に転職して2か月、乗務し始めて3週間くらい経ちました。今日もひやむぎは元気です。変なお客様には今のところあまり出くわしていません。

なんか、タクシーの乗客=ヘンテコ客みたいなイメージ持ってる人いません?

意外とみなさん優しい方ばかりです。まぁ、こいつとは仲良くなれんなって思う人もたまにいますが。3日に1回くらいは乗せてる気がします。

ラブなホテルから出てきた男女

福岡市で最も騒がしく治安のよろしくない、某TV局の「警察24時」常連の繁華街、中洲界隈。

中洲交番を訪れる酔っ払いの意味不明な言動と珍妙な行動は人間の間抜けな姿を余すところなく体現している。会社では仏頂面で部下に叱咤しているであろうおじさまがすっかり出来上がり、へべれけになって警察官に食って掛かる。

酔っぱらって楽しくてしかたないおじさまと、感情をご母堂のお腹に忘れてきたかのような鉄仮面と化した警察官。

この両者の温度差がたまらない。

めくるめくオトナ世界といえば聞こえはいいが、要するに中洲は風俗街なんです。

そんな風俗街には当然お盛んなホテルもありまして、そこに配車依頼が来たりもするわけです。

その日、そのホテル街のちょっと外れたところにアプリから依頼が来ました。一方通行の狭い道、不幸なことに後ろからトラックが来てしまい、一度抜けてやり過ごしてバックでホテル前に戻りました。

待つことしばし。出てきたのは俗に言う「チャラ男」的な男性と、昼見てもまぶしいばかりの夜の蝶らしき女性。スタイルもよく、タイトスカートが映えます。

チャラ男が先に乗り込み、左側に蝶。

はい、〇△駅。

残念ながら敬語はご存じない方のようでした。1日に1組はいらっしゃるんです。たぶん店員さんなどにも同じような態度なのでしょう。

そして「昔は悪かった」「高校時代遊びすぎて出禁になった」などの武勇伝語り。オリエンタルラジオのお二人ですら次第にその頻度を減らしているのですから、いい加減になさったら…と思ったのはここだけの話です。

「どうもありがとうございました~!」

チャラ男とは対照的にとても礼儀正しく、丁寧な言葉遣いで降りていかれました。女性降車後、車内に微妙な沈黙。チャラ男、無言。なんかしゃべれよ、じゃなきゃ今すぐ降りろ。

「どちらまで行かれますか(なんでお前は降りないんだ。)」

「ん~、そうだねぇ~。まだ時間あるし。××まで行って。」

ほぼ来た道を戻るひやむぎタクシー with チャラ男。武勇伝のせいでオリラジがずっと脳内に居座る始末。

あっという間に〇△駅に到着。
なんと降りるのは蝶だけだった!

武勇伝、武勇伝
武勇伝デンデデンデン

意味はないけれどむしゃくしゃしたから~
ブレーキちょっとだけ雑に踏む~♪

目的地に到着し、メーターを支払いに。

「支払いぱぱっと済ませたいからさ、履歴消しとかないとだし。早くして。!」

そしてぱぱっと済ませ、いそいそと降りていくチャラ男。そして忘れ物確認をしつつほくそ笑む運転手が一人。


秘密組織の情報工作員でもない限り、タクシーの乗車履歴なんて消す必要はありません。それでも忘れないうちに消さないといけない理由。

世の女性の皆様。男とは、こういう生き物です。


どこのお母さんもタイヘン!

ある雪の降る朝、ちょっとリッチめなマンションへ配車依頼が来た。行先を確認すると近くの小学校。最近の子どもはタクシーで登校できるのか…?

下世話な想像をしつつ乗客を待っているとお母さんと思しきジャージの女性と男の子。

「そこから右で!」「すみません、ここ進入禁止なんです!」

というやり取りはけっこうあるある。特に登校時間帯の7時~9時は時間限定規制のオンパレード。この日の行先の学校付近にもあちこちに張り巡らされておりました。結果そこそこの遠回りになってしまったのですが。

後部座席の会話を聞いていると、車内で算数の宿題の丸付けが始まったようで。家でする時間はなかったんやろうなぁ。

学校で1年生クンを降ろし、お母さんだけを乗せて家まで。途中でセブンイレブンに立ち寄り買ったホットコーヒーを飲みながらお母さんと世間話。

洗濯ものが寒くて乾かない、雪で習い事に連れていけるかわからない、主婦はとかく時間がない。

これだけないない尽くしでは、世のお母さんたちはいつ休んでいるのか。


またある日。ひやむぎの地元への配車依頼が来ました。そして迎車地に行くとパツキンの母1人、小学生男児2人、成人済み?くらいの女性1人。

助手席に母、後部座席に残りの3人。そして出発直後に小学生男児特有のじゃれあいから発展するケンカが勃発。

そして母が「うるさい!💢」と一喝。その声に呼応するようにさらにヒートアップする小学生。基本的に路面の段差以外では揺れないひやむぎタクシーが揺れること揺れること。うるせえことうるせえこと。もうね、カオス。

隣で母ちゃんめっちゃ大きなため息つきまくりだし、あぁ疲れてるんやろうなぁと。

そのほかにも小児科に行くお母さん、子どもと遊びに行くお母さん、お迎えに行くお母さん。

日本のママさん、お力になれることがあれば何なりとお申し付けくださいませ。

「急いで!」のパターン

タクシーをご利用になる方は基本的にお急ぎのことが多いと思います。緻密なバス路線が敷かれた福岡の街では、よほどの郊外又は路線と路線の狭間みたいな目的地でもない限り基本的にどこにだって行けます。

それでもタクシーに乗るにはそれ相応の理由があるわけです。

で、1日に2組くらいは急ぎのお客様もおられます。特に朝。

急ぐに至った経緯は人それぞれだと思います。寝坊したとか、急に行かないといけなくなったとか、飛行機の時間だったりとか。

そこは分かるんですが、急ぎの伝え方っていうのはなぜか3パターンに絞られるんです。今のところ。

①「実は○○で…△時までにつきますか?」

今のところ幸いこれが多数派。安全が保障される限りでスピードは上げます。確実な抜け道などがあれば積極的に使います。「急ぎますが、少し揺れますのでご容赦ください」とお断りしたうえで。

②「○○まで15分で行って。」

電車じゃないねん無理言わんでくれ。

天気とかイベントとかその日の交通状況なんて些細な要因でいくらでも変わるんや。

③「え、急ぎなんだけど」

大体これを言われるのって、きわどいタイミングで止まらざるを得ない赤信号で止まった時なんです。え、信号無視の強要なんだけど?っていつか聞いてやろうと思ってます。

急ぎなら先に言ってって思うし、時間ギリギリならせめてもっと余裕もって乗れよってのが本音です。

役職が上の人間にしか敬語を使えない中年のお客様に多数。

こういう人は社長と一緒にいるときは借りてきた猫みたいにしおらしくなるんやろうね。

ひやむぎの乗務中毒

始めて3週間ですっかり乗務中毒になりました。どこを走ったらよくお客様が見つかるかだとか、お客様との面白い会話だとか。ゲームの攻略をしながらいろんな人とお話しして、その話から活かせる要素を見つけてさらに攻略を進めていくみたいな。

あとふとしたときに走った道が意外と便利な抜け道だった時や、頭の中で道と道のつながりができたときも気持ちいいものです。

目の前で別のタクシーにお客さんさらわれた!と思った直後にものすごい距離のお客様に拾っていただけたとか、運の要素も強いタクシードライバーというお仕事。

まだまだ学ぶことだらけですが、一つずつ吸収して頑張っていこうと思いま~す(/・ω・)/

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