彼女いない歴＝年齢のこどおじ無キャが『人間失格』読んでみた
最近テレビで活躍しているタレントに、年下が増えてきて焦っているアンニュイ徳田です。
ところで、太宰治の『人間失格』という作品を知っていますか。作品名だけは知っているという方がほとんどだと思います。
最近では、太宰治がよく異世界に飛ばされているとネットニュースで少し話題になっていました。
例えば、『転生！太宰治 転生して、すみません』の一巻はこんな感じの内容でした。
入水後に現代に転生し、文壇に殴り込む。そして、知り合った地下アイドルの女の子に「僕が手伝うから、芥川賞を、とってみないかね」と告げる。 (相当省略しています。)
といった感じで現代でも大人気の太宰治さんですが、活字アレルギーの人にとって『人間失格』を読破するのはなかなか厳しいものです。
そこで、『人間失格』を彼女いない歴＝年齢のこどおじ無キャの私が読んで、ツッコミを入れたくなったり、羨ましいなと思ったりした場面を五つ紹介します。
あらすじは、各自調べてください。雰囲気はこの動画を見てください。
アンニュイ徳田が選ぶ『人間失格』の「ちょ…おまｗ」シーン①
或る夏の夜、どうしても離れないので、街の暗いところで、そのひとに帰ってもらいたいばかりに、キスしてやりましたら、あさましく狂乱のごとく興奮し、自動車を呼んで、そのひとたちの運動のために秘密に借りてあるらしいビルの事務所みたいな狭い洋室に連れて行き、朝まで大騒ぎという事になり
※ 「そのひと」とは、左翼運動の「同志」で、女子高等師範の文科生です。前頁では、「私を本当の姉だと思っていてくれていいわ」とキザなセリフを葉蔵（主人公）に発言。なお、葉蔵はそのキザに身震いしています。
・帰ってもらいたいばかりにキスするな！！！！！
・同志のお姉さま葉蔵に陥落しすぎ！！！！！絶対、目がトロンとしているやろ！！！
アンニュイ徳田が選ぶ『人間失格』の「ちょ…おまｗ」シーン②
「金の切れめが縁の切れめ、なんておっしゃって、冗談かと思うていたら、本気か。来てくれないのだもの。ややこしい切れめやな。うちが、かせいであげても、だめか」
「だめ」
※ 銀座のカフエの女給ツネ子の発言。モデルは田部シメ子と言われている。かわいい。
・なんでやねん！！ かわいい子に養ってもらうぞ俺は！！
アンニュイ徳田が選ぶ『人間失格』の「ちょ…おまｗ」シーン③
……あなたを見ると、たいてい女のひとは、何かしてあげたくて、たまらなくなる。
……いつも、おどおどしていて、それでいて、滑稽家なんだもの。
……時たま、ひとりで、ひどく沈んでいるけれども、そのさまが、いっそう女のひとの心を、かゆがらせる。
※ 雑誌の記者シヅ子の発言。シヅ子は未亡人でシングルマザーです。
・ぼくも毎日ひどく沈んでいるので、周りの異性をかゆがらせていないか心配です！！
・天性のヒモ体質ですなあ！！！
アンニュイ徳田が選ぶ『人間失格』の「ちょ…おまｗ」シーン④
「色魔！いるかい？」
※ 悪友、堀木の発言。葉蔵に遊びの手ほどきをした張本人。シヅ子と同棲中の主人公をたずねてきたときの第一声。
・ひどすぎやろ…
アンニュイ徳田が選ぶ『人間失格』の「ちょ…おまｗ」シーン⑤
「この野郎。キスしてやるぞ」
「してよ」
ちっとも悪びれず下唇を突き出すのです。
「馬鹿野郎。貞操観念、……」
しかし、ヨシちゃんの表情には、あきらかに誰にも汚されていない処女のにおいがしていました。
※ ヨシちゃんとは煙草屋の娘、ヨシ子。人を疑うことを知らない。それ故に、後に○○される。
・貞操観念って言葉に出すんかい！！！
・処女のにおいって…
引用文献：太宰治『人間失格』（新潮社 1952年）
シーン① P54
シーン② P62
シーン③ P86
シーン④ P89
シーン⑤ P102-103
終わりに…
実はまだまだ紹介したい場面がありました。竹一（男）を膝枕し、念入りに耳の掃除してあげる場面とかね。「お前は、きっと、女に惚れられるよ」と言われるんですよね。
ちなみに私は、「いつか新聞に載りそう」と言われます。
そもそも、なぜ私が『人間失格』を読もうと思ったか。それは最近「アイドル失格」というアイドルが爆誕したからなのです。
「アイドル失格」を創ったえんじてゃ曰く、「『人間失格』をオマージュしている」とのこと。ほう…ならば読まなくてはいけない、と急いで本棚から取り出して読んだわけです。(学生時代読んでいましたが、ほとんど忘れていました。)
「あざむき合っていながら、清く明るく朗らかに生きている、或いは生き得る自信を持っているみたいな人間が難解」だと思う人は読むべきです。
追伸 これ面白そうですよね。
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