百足
屋内と屋外の狭間の空間がある
そこに学生らが、たむろしている
暑くて埃っぽいその空間は、夜になると夏場でも少し涼しい
学校が山に隣接しているせいか
突然「うわぁぁぁ、ぎゃー」と声が響く。
皆、一斉に何事かと思い、Cを方を見る。
Cの靴の中にムカデが入っていて、Cは気づかず履いてしまったのだ。
比較的大きいムカデである。
Cは、作り笑いで「どうしよ…びっくりした。刺されたかもしれん」と言っている。
救護室に行くように勧められ、MがバイクでCを送っていった。
ムカデは逃げようとしたが、Kが踏みつけた。
ムカデのあの歩き方、黒光する姿、あの足の色
ギョッとするが、それに付随してCの事件を同時に思い出す。
Cはみんなに心配させぬよう、あの表情をしたのだろうか
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