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Good Bye

この時期は、いわゆる「出会いと別れの季節」ってやつだろう。

学校でも、去っていく人もやってくる人もいて、激しい入れ替わりが起きている。


道端に咲く小さな花も、咲き誇る桜も。
私を包み込む暖かな風や陽だまりだって大好きだけれど。


私は、「春」が嫌いだ。


厳密にいえば、「別れ」が嫌いなのだけれども、それに合わせてこの時期が嫌いになってしまったみたいなの。
必然かな。

「別れ」の代わりに「出会い」があるのだとしたら、私は「出会い」なんて欲しくはないの。

物事が不変の存在ならば、どんなに楽なことか。
そんなこと、あるわけがないけれど、そう思わずにはいられなくて、毎年毎年苦しめられてしまっている気がするなぁ。

いい加減、「そういうものなんだから」って開き直ったつもりでいても、その気持ちは大きな別れに台無しにされるの。


今年もまた、小さな別れが数えきれないほど、
中くらいの別れが10個弱、

大きな別れが1つ。


大好きな、きっと何年か経ったときには「恩師」という存在になるであろう、すごく大好きで大切な先生が離任することになった。

「いつか来る」だなんて、分かっていることだけれど、それが「今この瞬間」になってしまうなんて思ってもみなかったんだよね。


想いをいっぱいに詰め込んだ、
名前を付けることのできない手紙を持って行って、
それを渡して。

約束をしていた連絡先の交換をして、
念願のツーショットを撮って。

それから。

何度言っても足りない感謝の言葉を何度も何度も伝えて。


そんな「さようなら」は美しかったかな。綺麗だったかな。

答えは、未だに出ないし、きっと出ることはないけれども、
きっと、あまりに不器用でカッコ悪かっただろうなぁ。


だけれど、あれが私の精一杯。

そんな最後も悪くはないでしょう?


「先生」はなんだかんだ言って優しいから、きっとまたすぐに私たちのところまで会いに来てくれるのだろうな。

だから、そのときが来るまで、


バイバイ。

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