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「移住」の本質と「暮らし」 〜暮らしをシェアするための装置としてのゲストハウス〜

みなさんは「移住」という言葉からどんなイメージを持ちますか?

私自身、西会津町の中では「移住者」という属性になり、仕事でも「移住担当」として「移住」を希望する人たちのコーディネートや空き家の相談をしておりますが、今更ながら、そもそも「移住」って何だろう?という疑問を感じてしまいました。

一昔前の、移住=田舎での自給自足のスローライフでしょ? というイメージはだいぶ薄れてきたように思いますが、馴染みの無い人もまだまだ多いと思います。

「引っ越し」と何が違うのでしょうか。単に住む家を移せば「移住」なのでしょうか。地方に移り住むことが「移住」なのでしょうか。

ちなみに、自治体の定義だと、住民票がその町になければ、いくら引っ越してきたとしても移住としてはカウントしないところもあるそうです。税金がちゃんと入るかどうかという視点ですが、これもいまいちピンとはきません笑

「住む」と「暮らす」は違う

衣食住という言葉があるように、そもそも「住む」という言葉は家や場所にとどまる行為自体を指すように思います。しかし、それだけでは自治体の定義と同じように片手落ち感があるように思います。
なぜなら私たちは家という狭義的な空間だけでなく、地域全体の雰囲気や時間の流れ、人とのコミュニケーションを通して、この地域での生きがいを感じているはずだからです。

そこで行き着いたのが「暮らし」というキーワードです。

「生活する」は、経済活動や衣食住などの習慣、手段など、日々の営みの具体的な側面に関して用いられます。一方、「暮らす」はこれに限らず、「生き方」などを含めたより広い意味を表します。
(https://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/04/127.html)

生き方。ライフスタイル。そのあたりのワーディングが何となくしっくりきました。
住む場所を移すだけでなく、暮らしの拠点を移す。新たな人とのつながりや、仕事の変化、ライフスタイル自体を変化させていく。それこそが「移住」の本質であり、重要なポイントであるように感じます。

暮らし。このキーワードを大事にしながら、これからも西会津町での暮らしを創っていきたいと思いますし、私が関わる移住者のみなさんにも西会津での「暮らし」を楽しんでもらえるようにできたらと思います。

暮らしのシェア機能としてのゲストハウス

ゲストハウスにも様々な形がありますが、私たちのゲストハウスひとときは、自分たちの住居兼ゲストハウスなので、まさに西会津での暮らしを疑似体験していただける場所となっています。

西会津で採れた野菜やお米を一緒に食べたり、併設のカフェバーに遊びに来てくれる地域の人たちとおしゃべりしたり、一緒に集落を散歩したり。

どれも華美なコンテンツではありませんが、等身大の私たちの暮らしを体感してもらい、様々なフィードバックをもらえることは地域が成長するためにもとても貴重な機会です。

「関係人口」などという言葉にまとめてしまうととても無機質なものに感じてしまいますが、ゲストハウスを通して生まれた西会津とのつながりが様々な形で育ち、また西会津に足を運んでもらえるようになるのは、私たちのゲストハウス運営の大きなモチベーションの一つです。

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